最新シングル『BOO!SHUT』が示す成り上がりスピリットとは? PIGGSの5人にインタビュー

最新シングル『BOO!SHUT』が示す成り上がりスピリットとは? PIGGSの5人にインタビュー

特にこういうエンタメを見せていくんだったら、やりたくないものを常に選択するべき。死なない程度に(プー・ルイ)

――「やるかやらないか?」という自問自答が描写されている“ファイティングブレイン”もスリリングな曲です。

プー・ルイ 頭の中の善と悪じゃないけど、「やりたい自分」と「さぼりたい自分」というのが戦ってる曲です。

KINCHAN 《死ぬ時に笑えるのどっちだよ》っていう歌詞が、めっちゃ好きです。私はあれこれ考えちゃうほうなので、そういうロックな考えってかっこいいなあって思いました。

BAN-BAN そういえば、PIGGSに入ったばかりくらいの時に、プーちゃんに言われたことを覚えてるんだけど。

プー・ルイ 何言った?

BAN-BAN 「行動を選択する時に迷ったらロックなほうを選べ」って言われました。

プー・ルイ えええっ⁉

SHELLME かっこよすぎだろ!

プー・ルイ そんなこと絶対に言ってない(笑)。「ロックなほうを選べ」って痛くない? たぶん「やりたくないほうを選んだほうがいいよ」って言ったんだと思う。

BAN-BAN うん。そういう感じ。

プー・ルイ たとえば「メンバーと一緒に住む」と「一緒に住まない」の選択をする時に、「住まない」のほうが楽だけど、「住まないほうが楽」って思うんだったら住んだほうがいいんですよ。特にこういうエンタメを見せていくんだったら、そっちのほうがいいんです。やりたくないものを常に選択するべき。死なない程度に。それをBAN-BANに言ったんだと思います。

BAN-BAN 言われました。

プー・ルイ 私も頑張れてた時期はそういう選択をしていたんです。逆に頑張れてない時期は楽なほうを選んじゃってたんですよね。それを反省して始めたのがPIGGSです。私はプロデューサーなだけじゃなくて自分自身もメンバーだから、こういうことを言いやすいというのもありますね。プロデュースするだけでやりたくないことをやらせるのはパワハラっぽくなっちゃうけど、「私もやるから、あなたもやろうね?」ってPIGGSだったらできるんです。無理をすると人は壊れるし、私も壊れましたけど、「壊れるのを楽しめるか? 楽しめないのか?」も、「アイドルに向いているのか? 向いてないのか?」のひとつの要素かもしれないです。それがいいか悪いかは置いといて、そう思います。そういう姿勢のほうが成り上がりアイドルには向いてるのかなと。PIGGSは、大手事務所がやってるアイドルではないですからね。

アイドルは、いろんな曲を歌えるじゃないですか? 「こうあるべき」っていうのが少ないので(プー・ルイ)

――“ファイティングブレイン”の振り付けはUFOさんでしたっけ?

プー・ルイ はい。“BOO!SHUT”と“世界は爆ぜ”の振り付けはサキちゃん(カミヤサキ)です。

――衣装とアートワークは、お馴染みのMETTYさん?

プー・ルイ そうです。今回のシングルは、結構、インディーズの頃からお世話になってるみなさんが多くて、昔に戻った感じですね。今回のMVも“I CAN’T BE”、“Piggy”、“LINK EMOTION”を撮ってくださった監督さんとMETTYが話し合って作ったので。「PIGGSにとって何がいいのか?」というのを試した2022年を経ての原点回帰というか。

――去年、インディーズ時代のチームと、メジャーレーベルが用意したチームの曲でファンの反応を競う「#PIGGSメジャーへの挑戦」をやりましたけど、あれを経てということですね?

プー・ルイ そうです。今までのチーム以外の方々にお願いするほうがいい時は、もちろんお願いするんですけど、そういう視野の広さを持ちつつ、「やっぱり俺らはこれだよね」っていうのが見つかったんです。今回のシングルは、そういうのがすごく出ていると思います。

――“世界は爆ぜ”は今作の中で、今までのチームとは別のクリエイターさんの提供曲ですね。作曲は會田茂一さん、作詞は髭の須藤寿さんですから。

プー・ルイ 今までのPIGGSにはなかった感じの曲ですね。

BAN-BAN おしゃれ。レコーディングで歌ってみて好きになりました。

KINCHAN 不思議な雰囲気なんですよね。

CHIYO-P かわいいけど爽快ロックっていう感じで、好きです。

SHELLME 《鏡にいた わたしなんて美しいの》と歌ってるところ、自分にぴったりだなと思ってます。自分大好き人間なので、得意げに歌ってますね。

――今作もサウンド面でも、とても刺激的です。

プー・ルイ アイドルの曲って、いい曲が多いですよね? 

――その通りだと思います。

プー・ルイ アイドルの曲はルールがないから。アイドルは、いろんな曲を歌えるじゃないですか? 「こうあるべき」っていうのが少ないので。言い方がちょっとよくないですけど、「表舞台で結果があまり出なかったけど、裏方に回って成り上がるぞ!」みたいな人が曲を作っている方々に多かったりするので、反骨精神が強い世界なんです。アイドルの女の子たちも「売れるぞ!」って思ってますから。

――PIGGSも向上心の塊ですからね。

プー・ルイ はい。やれることを全部やるしかないんです。ここから先が難しいというか。1000人キャパくらいの会場は頑張ったら行ける場所なんですけど、そこから先は頑張っても行けなくなってくるので。今のPIGGSが丁度立ってるのがそこ。ここで諦めるか諦めないかだと思ってて。ここで落ちていく人たちもたくさんいるんですよ。だから今がいちばんつらい時期だとは思ってます。

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