JAPAN JAM 2025 開催目前! Jフェス総合プロデューサー・海津亮と初回から参戦してきたソノダマンが、その歴史、見どころ、楽しみ方を語り合う!


4月29日、5月3日、5月4日、5月5日の4日間、蘇我スポーツ公園で開催されるJAPAN JAM 2025。
いよいよ開催目前に迫った今、その歴史や今回の出演アーティストの見どころ、現地での楽しみ方を、Jフェス総合プロデューサー・海津亮とJAPAN JAMに初回から参戦してきたソノダマンが語り合う!


海津亮 いよいよ開催まで1ヶ月に迫ったJAPAN JAM 2025に向けて、なんと今回は、参加者代表としてインフルエンサー(?)のソノダマンを迎えて、運営代表のJフェス総合プロデューサーである僕、海津との対談を企画させてもらいました。

ソノダマン びっくりです!

海津 まあ、実はほんの数日前にあるライブハウスで偶然にも隣に立っていて、今更ながら知り合ったから、という掟破りの企画です(笑)。

ソノダマン よろしくお願いします(笑)。

海津 JAPAN JAMは今回で15回目なんですが、ソノダマンのJAPAN JAMの参加歴は、どんな感じですか?

ソノダマン 実は、富士スピードウェイで開催された2010年の初回から、ずーっと行っています。全会場を、全日程ではないですけど見てきました

海津 2011年の幕張メッセも、2012年から2014年までやったSTUDIO COASTも?

ソノダマン はい。2015、16年のJAPAN JAM BEACHも行きました。

海津 その会場だった海浜幕張公園を経て、転々としてきたJAPAN JAMが、終の棲家とも言える千葉市蘇我スポーツ公園に辿り着いたのが2017年で。その印象はどうでした?

ソノダマン 僕は千葉に住んでいるので、場所は知っていて。でも、フェスで使える場所だったとは!って驚きました。芝生でライブを観られて──当初は芝生じゃない部分もあったけど。

海津 そうですね。あの伝説の──写真を載せたいぐらいですけど。

ソノダマン 砂ぼこりですね(笑)。

海津 今SKY STAGEがあるエリアが、芝生ではなく土だったんです。風が強い日は、すごい砂ぼこりが舞って。いちばん砂ぼこりが強い日があったんだけど……いたんだろうね?

ソノダマン いました(笑)。

海津 で、これはちょっとまずいぞとなり、千葉市と協力しながら、そのSKY STAGEのエリアと、SKY STAGEとSUNSET STAGEの間にあったグラウンドに芝生を敷いて。そうして、緑の5月にふさわしいフェス空間を作れたんです。ソノダマンから見た蘇我のJAPAN JAMの魅力って、どんなところですか?

ソノダマン 野外でこんな快適なフェスはないだろう!っていう。最初はメインステージが3つありましたけど、そのときから、たくさん移動しなくても全ステージのライブを観まくれた。こんなフェスなかなかないと思います。

海津 フェスにもふたつの潮流があって、郊外型の大きな会場で緑を見ながら移動して楽しむフェスと、都市型でアクセスがいい機能的なフェス。我々としては、ひたちなかで開催していたROCK IN JAPANは、ざっくり言うと前者で。社内的に、その我々が保有している財産に対するカウンターとして、もうひとつの価値観を提示したいと思って始めたのが蘇我のJAPAN JAMなんです。会場全体がフラットで、ステージの移動が苦にならない。飲食エリアも近いという構造。だから、たくさんフェスを観ているソノダマンが、そう評価してくれて嬉しいですね。

ソノダマン いやいや。


海津 コロナ禍での社会的な要請という流れもあって今はROCK IN JAPANも同じ蘇我スポーツ公園でやっているんだけど、JAPAN JAMならではの特徴として、新世代アーティストをプレゼンするBUZZ STAGEと、そのコンセプトを拡大させたWING STAGEというのがあって。ソノダマンは、ライブハウスのサーキットイベントにもいっぱい行っているよね?

ソノダマン はい。

海津 そういうソノダマンから見て、このふたつのステージをどう思う?

ソノダマン コロナ禍の影響で、「(JAPAN’S NEXT)渋谷JACK」ができなくなったじゃないですか。

海津 2018年から2021年までロッキング・オンがやっていた、サーキットイベントですね。

ソノダマン はい。僕としては、JAPAN JAMにそれを持ってきたのかって思ったんです。SKY STAGEとSUNSET STAGEのアーティストが目当ての人がBUZZ STAGEを観たときに、新しい出会いがあったりする。それがいいですよね。だから自分としてはBUZZ STAGEがJAPAN JAMの象徴だと思っています。あと僕、新宿とかのサーキットイベントに行ったときに、よく海津さんをお見掛けして(笑)。

海津 (笑)。

ソノダマン それくらいちゃんといろんなライブを観ている人が、BUZZ STAGEのブッキングをしている。ただ単に推してるバンドを出すんじゃなく、自分の目で見てオファーしているのがわかるくらい、ライブがかっこいいバンドばかりですよね。

海津 ありがとうございます。「渋谷JACK」はライブハウスでやってたからどれだけ多くても3000人ぐらいが上限だったんだけど、JAPAN JAMのBUZZ STAGEは、最大1万人近くが観られる。それは、アーティストにとっても幸福な機会になるし、ロッキング・オンとしても新しい価値観をプレゼンテーションできる場所になっているから、すごく意義があるステージができたと思っています。

ソノダマン ライブハウスっぽい距離感もありつつ、実はBUZZ STAGEは、フクダ電子アリーナの上のほうからも観られるのもいいですよね。しかも入場規制の概念がないっていう。ライブハウスの空気感を保ちつつ、こんなにたくさんの人が観られるステージができるとは、すごいなと思いましたね。

海津 BUZZ STAGEは、今回から持ち時間を30分から25分にするんですけど、それは枠数を増やすためで。まだ曲数はそこまでないけどバズってるようなアーティストのことも参加者に広める機会を作りたいという思いがあったんですよね。それもどういう結果になるか楽しみです。





海津 今回のJAPAN JAMはすでにタイムテーブルも発表されているんだけど、4日間のカラーは、どんなふうに見えていますか?


ソノダマン 初日は、音楽に詳しくないような人でも名前を知っているアーティストが多いんじゃないかと。ももクロ(ももいろクローバーZ)とかanoとかimaseとか、スカパラ(東京スカパラダイスオーケストラ)やいきものがかりもいますもんね。WING STAGEには平手友梨奈とかコレサワとか、見たり聞いたりしたことがある人が多いイメージです。

海津 トリはSUPER BEAVERで。

ソノダマン 以前もトリでしたよね。

海津 2022年だね。今回は20周年イヤーに突入して最初のJフェスだから、トリでスタートしてもらう物語はきれいだと思う。2日目、5月3日はどう?

ソノダマン パッと見、若いなって思いました。This is LAST、千葉のバンドですけど、ついにメインステージですし。マルシィねぐせ。もメインの常連になってきて──そんな中でトリがCreepy Nuts、びっくりしました!

海津 満を持してのJフェス初トリです。東京ドームも大成功したしね。

ソノダマン だし、ヒップホップアーティストでJフェスのトリをするって、今Creepy Nutsぐらいしか思いつかないですね。そう考えると、すごいところまで来た感じがします。

海津 初のトリで、クライマックスだけど“通常回”っていう彼ららしいライブを観せてくれるかと(笑)。

ソノダマン で、3日目の5月4日、この日はカオスですね(笑)。激しいバンドもダンスボーカルグループもいれば、結束バンドアジカン(ASIAN KUNG-FU GENERATION)が並んでたり。

海津 一日の中にいくつもフェスが並んでいる感じだよね。

ソノダマン そうですね。さらにフォーリミ(04 Limited Sazabys)がいて、トリがオーラル(THE ORAL CIGARETTES)っていう。

海津 オーラルは去年に続いて3回目のトリなんだけど。活動休止を余儀なくされて昨年末COUNTDOWN JAPANの出演はなくて、年明けから復活したので、あらためてここでトリをやるのは、我々Jフェスとオーラルの物語として重要だと思っています。

ソノダマン 去年のトリのあと、違うフェスでも山中拓也がJAPAN JAMの話をしていたんです。「そんなにテレビにも出るようなバンドじゃないのにトリにしてくれた」って何回も言っていて。本当に嬉しかったんだなって伝わってきました。秋の活動休止から復活してすぐ(ROCKIN’ON JAPANの)表紙もあったし、今年もトリっていうのは楽しみです。

海津 5月5日、最終日はどうですか?

ソノダマン この日も幅広いですよね。ハルカミライHump Backが並んでいる一方で、イエモン(THE YELLOW MONKEY)がいたり、まさかのRIP SLYMEも!

海津 そして、この日のトリで、4日間の大トリはsumikaです。

ソノダマン 去年のCDJでEARTH STAGEのカウントダウンをやってましたけど、今回は3人揃っての登場ですよね(CDJは小川貴之が体調不良で休養)。あと、2021年のコロナ禍でのJAPAN JAMのトリもやってたと思うんですけど、あのときの片岡健太のMCは、今でも心に残ってます。それ以来、JAPAN JAMと言えばsumikaっていう印象があるので、今回の大トリは嬉しいです。

海津 あのときはコロナ禍で開催していることに世の中が賛否両論、というかフェスはバッシングされてた。そんな中で開催を決行したロッキング・オンと参加を決断した会場内のユーザーに片岡がエールを送ってくれました。

ソノダマン うん。そうでした。


海津 さて、大変ありがたいことにソノダマンは、今年も4日セット券を買ってくれて全日来てくれるということなんだけど(笑)。

ソノダマン はい(笑)。

海津 これを読んでいる人がJAPAN JAMに行きたくなるようなメッセージをもらえますか?

ソノダマン フェスって、いろんな楽しみ方をする人がいると思うんです。JAPAN JAMは、ご飯やお酒を飲みながら観たい人はフクダ電子アリーナから観ることもできるし、オブジェやモニュメントもいっぱいあるので、写真を撮って楽しむこともできる。私の個人的な楽しみ方としてはひたすらライブを観るんですけど、それをするにしても、こんなにストレスのないフェスってそうそうないんですよ。トイレに行ったら1アクト見逃すとか、ご飯買ってたら1時間経つとかが起こりやすい中で、JAPAN JAMはまったくそういうことがない。トイレもいっぱいあるし、飲食エリアも何ヶ所かあって、動線も行き来しやすいし。だからせっかくなので、普段サーキットイベントに行っているような人たちにも、あるいはデカいステージに出るようなアーティストのファンにも、みんな来てほしいです!

海津 我々運営側も入念な準備はもちろん、開催期間中にも改善して、より快適な空間を作ってます。フォトスポットも、「こう来るか!」ってものも準備しているので、ぜひみなさんに来てほしいです。

ソノダマン 僕が毎回食べてる名物のハム焼も、JAPAN JAMはあまり並ばずに買えるのでおすすめです(笑)。




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