J-WAVE LIVE 813 supported by KONICA MINOLTA@Zepp DiverCity TOKYO

J-WAVE LIVE 813 supported by KONICA MINOLTA@Zepp DiverCity TOKYO - ゲスの極み乙女。ゲスの極み乙女。
J-WAVE=81.3MHzにちなんだこの日・8月13日、ロック新世代を切り開く精鋭3バンド:赤い公園/KEYTALK/ゲスの極み乙女。がJ-WAVE主催のライヴイベント『J-WAVE LIVE 813 supported by KONICA MINOLTA』に集結! 「入ってるな、おい!」というMC:藤田琢己(『TOKYO REAL-EYES』ナビゲーター)の言葉通り、2400人のオーディエンスで埋め尽くされたフロアは開演前から熱気十分。『THE KINGS PLACE』のメイン・ナビゲーターを務めるKEYTALK&ゲスの極み乙女。、『TOKYO REAL-EYES』内の「SPEAK OUT!」コーナーのメイン・ナビゲーターでもある赤い公園・佐藤千明(Vo・Key)――と同局とも縁の深い3組が一堂に会する、至上のロック競演。ライヴの模様は8月24日22:00~22:54の『J-WAVE SELECTION KONICA MINOLTA J-WAVE LIVE 813 SPECIAL(仮)』にて放送されるが、それに先駆けて3組の熱演をいち早くここにレポートしていくことにする。


■KEYTALK
J-WAVE LIVE 813 supported by KONICA MINOLTA@Zepp DiverCity TOKYO - KEYTALKKEYTALK
トップバッターはKEYTALK! “MABOROSHI SUMMER”などインディー時代からのキラー・ナンバーをがっつり盛り込みつつ、それこそメジャー・デビュー・シングル曲“コースター”すら振り落とす勢いの激アグレッシヴな攻撃型フォーメーションでこの場に臨んだ4人。8ビートとダンス・ビートが入り乱れキーと曲調が激しくチェンジする変幻自在なアレンジに、八木優樹(Dr)のドラミングが強靭な軸を通し、寺中友将(G・Vo)&小野武正(G)のWギター/寺中&首藤義勝(B・Vo)のツイン・ヴォーカル越しに血沸き肉躍るロック・ワンダーランドを描き出す……というKEYTALKの音楽の躍動感とダイナミズムが極限凝縮されたようなひとときだった。「まだまだ足りないよ! まだまだここを熱くできるやつ、手ぇ挙げろ!」(寺中)、「まだまだ踊れるよ! いこうか!」(小野武正/G)とシャウトしまくるまでもなく、開演と同時に会場丸ごとクラップとダンスとジャンプがあふれる一大熱狂空間に! 

J-WAVE LIVE 813 supported by KONICA MINOLTA@Zepp DiverCity TOKYO - KEYTALKKEYTALK
ちなみに、この日のライヴ会場では、同公演の協賛・KONICA MINOLTAによる立体コピーシステム「PartnerVision bizhub 361」で出演バンドの全メンバーの手形を作成&展示(&来場者に出演者誰かひとりの手形をランダムに配布)するという企画が行われており、「今日の出演バンドみんなの手形と合わしてみたら……ゲスの極み乙女。の(川谷)絵音くんの手はね、長い!(笑)」(小野)と触れれば、後のゲスの極み乙女。のステージでは川谷が「俺がいちばん手でかいかなと思ったら、(首藤)義勝くんが俺ぐらいあって。背は俺のほうが全然高いんですけど」と返す場面も。「最高のテンションで赤い公園につなげたいよな! 両手を挙げて! Wピース!」と煽りながらうっかりバンドの出順をバラしてしまってメンバーから突っ込まれたのはほんのご愛嬌。「おいお前ら、次出てくるゲスの極み乙女。もしくは赤い公園に、最高のテンションでつなげたいよな!」と爆笑混じりで仕切り直してフロアをがっつりアゲ倒しつつ、“トラベリング”では鮮やかなツイン・ギター・ソロを決め、ラストの“太陽系リフレイン”では左手フィンガリングしつつ拳を掲げて観客にアピールするなど、闘争心とサービス精神あふれまくりの名演を見せてくれた。


■赤い公園
J-WAVE LIVE 813 supported by KONICA MINOLTA@Zepp DiverCity TOKYO - 赤い公園赤い公園
二番手の赤い公園も徹頭徹尾攻めまくり! だが、フロア激震のアゲ天国を生み出したKEYTALKとはまったく別種の、「驚愕」とか「戦慄」といったエクストリームな攻め感でそのヴァイタリティが最大限に発揮された、凄絶なアクトだった。“今更”のタテノリ感でフロアの熱気とギアを合わせたと思うと、そのまま“のぞき穴”の熾烈な風景へ突入! 佐藤千明の絶唱がオーディエンスとステージの距離感をあっさりと無効化し、津野米咲(G・Pf・Cho)の繰り出すミステリアスなコードワークが観る者すべての衝動と焦燥感をダイレクトに突き上げ、藤本ひかり(B)&歌川菜穂(Dr・Cho)の爆裂ビートが楽曲に圧巻の熱量を与えていく……“カウンター”や配信リリースされた新曲“サイダー”のエモーショナルな高揚感もさることながら、開けてはいけない禁忌の扉に1音また1音と手をかけていく背徳感とスリルが、バンド・アンサンブルという形を借りて今この瞬間に吹き荒れているような不穏な“のぞき穴”や“塊”の魅力が、この日のアクトではより深く胸に突き刺さった。そんな演奏の一方で、9月24日リリースの2ndアルバム『猛烈リトミック』のフィーチャリング・アーティストとしてKREVAが参加していることを佐藤がアナウンス――という場面が、メンバーをひとりひとり団扇であおいであげては軽くあしらわれる、という藤本のマスコット的な動きのおかげで決まりきらずボヤけてしまったりするのが妙に微笑ましい。

J-WAVE LIVE 813 supported by KONICA MINOLTA@Zepp DiverCity TOKYO - 赤い公園赤い公園
「口をきいてくれない高3の弟がいて。そいつは3年前ぐらいまでサカナクションしか聴かなかったんですけど、この間自転車借りようと思ってチャリキー見たら、ゲスの極み乙女。のストラップつけてました!」と明かしたり、後半には「赤い公園をトイレタイムに使わないでくれてありがとう!」のMCから「赤い公園もちゃんと聴いてくれてありがと! くぅちゃんやで!」とラジオでも披露している倖田來未の物真似(そのおかげで、ついに本人との対面も果たしたらしい)で呼びかけたりしてフロアを沸かせていく佐藤。「私たち4人とみんなはもう、~~的な関係になれると思いますよ! そういうの、何々的な関係っていうか知ってる?」のコールから曲タイトルを会場一丸大合唱して流れ込んだ“絶対的な関係”の爆走カオス! そして最後の“ふやける”の、すべてを押し流すような美麗なる咆哮と轟音にフロア震撼!


■ゲスの極み乙女。
J-WAVE LIVE 813 supported by KONICA MINOLTA@Zepp DiverCity TOKYO - ゲスの極み乙女。ゲスの極み乙女。
そして、トリを飾るのはゲスの極み乙女。! フュージョンと16ビート・ファンクが突然変異したような“パラレルスペック”の冷徹で獰猛なアンサンブルが、面白いようにフロアを揺さぶっていく。ひとりだけでも十二分にロック・アートとしての訴求力を備えている川谷絵音(Vo・G)/ちゃんMARI(Key)/休日課長(Ba)/ほな・いこか(Dr)という類稀なるプレイヤー4人が、およそロック・バンドの常識や定型から解き放たれたような自由闊達なアンサンブルを編み上げながら、触れる者すべてを狂騒と祝祭の彼方へと導いていく。そのまま“ホワイトワルツ”では「ゲスの4箇条」に合わせて「ゲスである事!」の大合唱が巻き起こり、「パラリラパラリラとかやってみたいんですけど、どうでしょうか!」の川谷のコールに続けて流れ込んだCM大量OA中のナンバー“アソビ”に、むせ返るようなフロアの熱気はさらに天井知らずに高まっていく。テレビCMではクール&ポップに響いているこの曲も、ライヴの場ではカッティングの鋭利さや野性あふれるビートなど、バンドの爆発力を存分にアピールするポップ・ボムとして機能しているのが面白い。「ドレスを?」「脱げ!」の割れんばかりのコール&レスポンスから突入した“ドレスを脱げ”で湧き上がる、一面のハンドウェーブとシンガロング! 今の4人の快進撃ぶりをリアルに物語る、最高の風景だ。

J-WAVE LIVE 813 supported by KONICA MINOLTA@Zepp DiverCity TOKYO - ゲスの極み乙女。ゲスの極み乙女。
「かわいい!」とフロアから飛ぶ声に、「私のこと? え、課長? メガネ買ってやろうか?」とSっぽく語りかけるほな・いこか。8月6日にリリースしたばかりのシングル『猟奇的なキスを私にして/アソビ』&9月17日のZepp Tokyoワンマンライヴ「ゲスなパーティー ~東京編~」の告知に続けて、「今日発表されてたけど、その日はZepp DiverCityのほうではMr.Childrenがライヴ(ファンクラブ限定ツアー公演)をやるらしくて。『ミスチルとかぶった!』みたいな、すごいテンション上がったよね。観に行きたい(笑)。よかったら僕らのほうに来てくれないかと思って……よろしくお願いします!」と語る川谷に、熱い拍手と歓声が湧き起こる。そして、ライヴ後半の幕を開けたのはシングル曲“猟奇的なキスを私にして”! タイトなビートと晴れやかなピアノの音色が織り成すダンサブルなビートを狂騒的なまでの多幸感へと誘う、川谷の鮮烈なギター・フレーズと、やわらかな速射砲のような独特の歌。言葉数の多い詞世界以上にあふれんばかりの情報量に満ちたサウンドが、しなやかに絡み合い、会場狭しと弾け回っていく。ハンドマイク・スタイルの川谷とともに“ユレルカレル”から“キラーボール”へ突入して一気にクライマックスへ昇り詰めて轟々とOiコールを巻き起こして……本編終了。アンコールは“餅ガール”の激走感の果てに、メンバーの投げる餅がフロアに踊って大団円! (高橋智樹)


[SET LIST]

■KEYTALK
01.PASSION
02.バミューダアンドロメダ
03.MABOROSHI SUMMER
04.MURASAKI
05.B型
06.BEAM
07.パラレル
08.トラベリング
09.太陽系リフレイン

■赤い公園
01.今更
02.のぞき穴
03.はてな
04.ずっと
05.風が知ってる
06.塊
07.絶対的な関係
08.サイダー
09.カウンター
10.ふやける

■ゲスの極み乙女。
01.パラレルスペック
02.ホワイトワルツ
03.アソビ
04.ドレスを脱げ
05.猟奇的なキスを私にして
06.ユレルカレル
07.キラーボール
En.餅ガール
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