フラカン25周年記念トリビュートparty『WE♥FC MORE THAN EVER』@赤坂BLITZ

昨年10月にリリースされたフラワーカンパニーズの結成25周年記念トリビュート・アルバム『I♥FC MORE THAN EVER ~FLOWER COMPANYZ TRIBUTE~』のリリース・パーティーでもあり、世代を超えたアーティストとともにフラカン25周年を祝い倒す至上の祝祭空間=「フラカン25周年記念トリビュートparty『WE♥FC MORE THAN EVER』」。『I♥FC MORE THAN EVER』に参加したアーティスト陣をはじめ、「収録曲は“深夜高速”のみ」という異色のトリビュート盤『深夜高速 -生きててよかったの集い-』(2009年)の参加アーティストまで入り乱れての一大ロックンロール・パーティーとなったこの日のステージを、以下ダイジェストでレポート!

スーツ姿でキメた鈴木圭介(Vo)/竹安堅一(G)/グレートマエカワ(B)/ミスター小西(Dr)の4人とサポート・メンバー=奥野真哉(Key)/うつみようこ(Cho・Perc)がほぼ定刻通りにオン・ステージして“日々のあぶく”“ビューティフルドリーマー”を披露、来るべきゲスト陣との共演への期待感をじっくりと煽っていく。「今日はヴォーカルの方がたくさん出ます。ヴォーカル以外の方もほんとたくさん出てくれますから。ちゃっちゃっちゃっといかないと、今日中に帰れなくなるっていう。しかも、あいにくの雨!(笑)。昨日まであんなにいい天気だったのに……」と晴れの舞台でボヤく圭介に「まあ、フラワーカンパニーズと増子直純が来たらね」(マエカワ) 「あと、ピーズのはるさんとね」(圭介)と続けてフロアを沸かせたところで、いよいよゲスト・アーティストの登場!

フラカン25周年記念トリビュートparty『WE♥FC MORE THAN EVER』@赤坂BLITZ - all photo by 柴田恵理all photo by 柴田恵理
フラカン25周年記念トリビュートparty『WE♥FC MORE THAN EVER』@赤坂BLITZ
「SEX!」のコールとともに意気揚々と登場したのは忘れらんねえよ・柴田隆浩。昨年の25周年ツアー第三弾「『シリーズ・人間の爆発スペシャル』」の函館&札幌で対バンを果たした際、「アンコールで“ホップ ステップ ヤング”を一緒にやった時にディープ・キスしちゃったんだけど、その時の写真をブログに上げたら評判がすげえ悪かった」(圭介)というエピソードを明かしつつ、この日は「ノー・ディープ」での“ホップ ステップ ヤング”へ。柴田の情熱だだ漏れの歌声と圭介の熱唱が晴れやかなメロディの中でせめぎ合い、竹安のソロをバックに圭介&柴田のEXILEダンスもバッチリ決まる。続いては同じく昨年ツアーの盛岡公演で対バンを果たしているgo!go!vanillasから牧達弥が登場。「うちのベース(長谷川プリティ敬祐)がフラカンのライヴを大分で観て『バンドやろう』と決めて、いま僕と一緒にやってるんですけど」と万感の想いを語る牧に「プリティも『けいすけ』なんだよね。楽屋で『敬祐!』って言うたびに俺ビクッとしてたんだけど、(盛岡の)ライヴが終わって『圭介さん!』って呼んでくれてたのがすげえ嬉しかった(笑)」と圭介が返したところで、“脳内百景”のアグレッシヴなロックンロールを、今この瞬間への最大限の祝砲の如くぶっ放してみせる。

フラカン25周年記念トリビュートparty『WE♥FC MORE THAN EVER』@赤坂BLITZ
フラカン25周年記念トリビュートparty『WE♥FC MORE THAN EVER』@赤坂BLITZ
「フラワーカンパニーズ、25周年おめでとう! そして、そのファンのみなさんもおめでとう! 今日フラカンと君がここに来るまでに必要だったTIME&MONEY&SOULに感謝します!」と高らかに呼びかけながら現れたのはコヤマシュウ(SCOOBIE DO)。「今年スクービーも20周年で」と続けるマエカワに応えて「でも、20年やってわかりますけどね、フラカンがメンバーも変わらず、活動休止もせず、こうやって25年突っ走ってるのはすごいことだと思います。何度も言わしてくれ、フラカン最高だ!」とコヤマ。熱い喝采が巻き起こる中、“恋をしましょう”ではコヤマ&圭介のパワフルな歌声とブルースハープ・バトルが炸裂!(ちなみに、コヤマの言っていた「TIME&MONEY&SOUL」を圭介が「TIME&MONEY」だけ拾って「SOULが一番大事じゃん!」と突っ込まれたり、いつしか「TIME IS MONEY」に変わったりして、この日のキラー・フレーズ化していった)。さらに、圭介が「すげえカッコいいけど、一番大変だった曲」と話していたのは、田我流をフィーチャーしてのヒップホップ・バージョンの“発熱の男”。中盤で飛び出した田我流の切れ味鋭いフリースタイル・ラップに感激した圭介がラップ・バトルを仕掛けるも「イェー!」「ワーオ!」と合いの手状態。「25周年、僕手伝いますんで。一緒にラップ曲書いてみんなに披露しましょう!」という田我流の言葉に、フロアに拍手と歓声が沸いていく。

フラカン25周年記念トリビュートparty『WE♥FC MORE THAN EVER』@赤坂BLITZ
フラカン25周年記念トリビュートparty『WE♥FC MORE THAN EVER』@赤坂BLITZ
その後、会場の空気を一気に変えてみせたのが、ハルカトミユキ&新山詩織という女性アーティストの流れ。「私がつらくてつらくてしょうがなかった時に、本当に救ってくれた大事な曲」というハルカトミユキ・ハルカの言葉とともに披露した“感情七号線”の《負け癖ばかりが 染みついてるから 負けてる方がずっと楽だと 記憶をしまいこむ》というフレーズが、空気をピンと張りつめさせていく。その想いのこもりっぷりに、2人を見送ったマエカワも思わず「曲あげよう! 歌ってもらおう!」。そして、名曲“深夜高速”を披露するのは、『I♥FC MORE THAN EVER』でもこの曲を歌っていた最年少・新山詩織(圭介いわく「お父さんが俺たちより年下って聞いてガビーンってきちゃったよね」)。18歳の新山が歌う《十代はいつか終わる 生きていればすぐ終わる/若さはいつも素裸 見苦しい程ひとりぼっち》という言葉が、観る者すべての胸にひりひりと焼きついていく……「フラカンのメンバーがホストとして、1曲ごとに異なるゲスト・アーティストを迎えて楽曲を披露」というスタイルのライヴながら、曲ごとに驚くほどに会場の空気感がガラリと塗り替わっていくのは、それだけフラカンの楽曲ひとつひとつが「トリビュート」の枠を越えて、各ゲスト・アーティストの中で血肉化され尽くしているからだろう――と実感させるだけの熱量とヴァイブが、この日のどの楽曲にも確かに宿っていた。

フラカン25周年記念トリビュートparty『WE♥FC MORE THAN EVER』@赤坂BLITZ
フラカン25周年記念トリビュートparty『WE♥FC MORE THAN EVER』@赤坂BLITZ
1月21日にリリースされる15thオリジナル・アルバム『Stayin' Alive』から“short hopes”をソリッド&エネルギッシュに叩き付けた後、「ある時はサポート・コーラス、ある時は圭介のヴォイス・トレーナー」のうつみようこが舞台センターにスタンバイ、「頑張ろっか、今日。オレの『先生としての成果』が、あんたにかかってんねんやで!」と圭介を快活に叱咤激励しつつ、ハード・バラード“真赤な太陽”に雄大なスケール感を与えていく。そのままマイペースに圭介&マエカワがMCを繰り広げるところに「長い! 長いよ!」(YO-KING) 「長すぎでしょ!」(桜井秀俊)と突っ込みながら割って入るのは真心ブラザーズ。『深夜高速 -生きててよかったの集い-』にYO-KINGが参加していることからこの日の共演が実現した真心&フラカン、「25周年おめでとうございます!」(YO-KING) 「真心も25周年!」(マエカワ)とお互いの四半世紀を祝い合いつつ、《大人だって子供だったんだぜ》とYO-KING&圭介がカラッと歌う“元少年の歌”がフロアを多幸感で包んでいく。マエカワの「桜井さんがキュイーンってカッコいいのを弾いとるのを見て、YO-KINGが歌いながらニヤニヤ笑ってんのね。で、笑うYO-KINGを見ながら俺が笑う、っていう」という言葉が、この日のステージの独特の一体感を如実に物語っている。

フラカン25周年記念トリビュートparty『WE♥FC MORE THAN EVER』@赤坂BLITZ
フラカン25周年記念トリビュートparty『WE♥FC MORE THAN EVER』@赤坂BLITZ
真心ブラザーズに続いてはリアル・ブラザーズ=トモフスキー&大木温之(Theピーズ)が登場、トモフが「さっきリハで偶然はるとペアルックになっちゃって(笑)。双子は一緒に住んでると差別化を図って違う服を着たりするんだけど、別々に住んでると同じ服になっちゃう」と「双子現象」を解説して“煮込んでロック”投下! 衝動沸騰必至の爆裂ロック・ナンバーを、トモフが鍋にテープを仕込んだ「鍋キャノン」で狂騒の彼方へと煽りまくってみせ、サックスを構えた奥野が圭介のブルースハープとバトルを展開!(はるは曲中エキサイトしすぎてコンタクトを落としたらしい)。“はぐれ者讃歌”を高らかに歌い上げたのは山田将司(THE BACK HORN)。フラカンとはTHE BACK HORNデビュー直後から共演していたと語り、「当時はスキンヘッドが伸びたばっかりで。裸足だったし、すごく目つきが悪かったんで。目合わせたと思ったら常にガン飛ばしてた」と回想する山田も現在35歳。堂々たる存在感に満ちたヴォーカリゼーションでもって、“はぐれ者讃歌”の赤黒く渦巻くロックンロールに無尽蔵のヴァイタリティを吹き込んでみせた。

フラカン25周年記念トリビュートparty『WE♥FC MORE THAN EVER』@赤坂BLITZ
そして、本編最後のゲストとして登場したのは、怒髪天から増子直純! 楽屋のモニターで舞台の模様を逐一観ていたという増子、「すいぶん待ったよ!」と言いつつ、「フリが全部昭和だね! 全部ジュリー(沢田研二)みたいになってる。go!go!vanillasの牧とか、ちゃんと合わしてたよ。あれ、今の若者はやらんよ!」「あと、ラップのフリーのところ、ひどいね! 『ワーオ』って、志村けんじゃないんだから(笑)」と弁舌爽やかにツッコミを入れていく。YO-KINGと同じく『深夜高速 -生きててよかったの集い-』参加組の増子が渾身の力で歌い放ったのは“終わらないツアー”。結成25周年のフラカンと、昨年結成30周年を迎えた怒髪天の増子が歌う《Baby Baby 15才の春 そこで始まった 今も続いてる 終わらないツアー》のフレーズが、途方もない開放感と迫力をもって響いた。増子と奥野&うつみを送り出し、本編終了……のはずが、「うまく締まらないね」と急遽“ロックンロール”を披露。4人がタイトな音と歌で響かせる剥き身のロックが観る者の身体と心を震わせ、会場を熱く揺らしていった。

フラカン25周年記念トリビュートparty『WE♥FC MORE THAN EVER』@赤坂BLITZ
アンコールでは再び奥野&うつみとともに6人で“真冬の盆踊り”へ突入……と思いきや、ステージ左右の袖からドラム・セットが登場。そこでドラムを叩いていたのは、なんとサンコンJr.(ウルフルズ)&クハラカズユキ(The Birthday)! トリプル・ドラムのビートが乱舞する中、ゲスト・アーティスト陣に加え、本編には登場していなかったオカモト “MOBY” タクヤ(SCOOBIE DO)や酔いどれ状態の佐藤シンイチロウ(the pillows/Theピーズ)らまで舞台に雪崩込んでの一大響宴に、♪ヨッサホイ ヨッサホイ ヨッサホイのホイ のコールとダンスの嵐がフロア狭しと巻き起こって大団円! アルバム『Stayin' Alive』はいよいよ来週発売、3月からは日比谷野外大音楽堂&大阪城音楽堂公演を含む25周年ツアー第四弾「フラワーカンパニーズワンマンツアー『Stayin' Alive』」開催!と疾駆し続けるフラカンの「今」を最高の形で祝福する一夜だった。(高橋智樹)

■セットリスト

01.日々のあぶく
02.ビューティフルドリーマー
03.ホップ ステップ ヤング w/柴田隆浩(忘れらんねえよ)
04.脳内百景 w/牧達弥(go!go!vanillas)
05.恋をしましょう w/コヤマシュウ(SCOOBIE DO)
06.発熱の男 w/田我流
07.感情七号線 w/ハルカトミユキ
08.深夜高速 w/新山詩織
09.short hopes
10.真赤な太陽 w/うつみようこ
11.元少年の歌 w/真心ブラザーズ
12.煮込んでロック w/トモフスキー&大木温之(Theピーズ)
13.はぐれ者讃歌 w/山田将司(THE BACK HORN)
14.終わらないツアー w/増子直純(怒髪天)
15.ロックンロール

(encore)
16.真冬の盆踊り w/サンコンJr.(ウルフルズ), クハラカズユキ(The Birthday)&オールキャスト
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