「Perfume FES!! 2015 ~三人祭~ 」@日本武道館

「Perfume FES!! 2015 ~三人祭~ 」@日本武道館 - pict by 中野修也pict by 中野修也
Perfume結成15周年・メジャーデビュー10周年を記念する、10日間の特大ボリューム企画。メジャーデビュー記念日である9/21を初日と位置付けて、まずはファンクラブP.T.A.会員の限定ライヴ(しかもP.T.A.検定試験の上位1000名というガチ勝負)「P.T.A.サミット」が、TSUTAYA O-WESTで行われた。そして迎えた2日目、舞台は武道館へ。アニバーサリーの「Perfume FES!!」は、3人組のグループ限定でアーティストが招かれるというユニークな趣向の「三人祭」である。開演時には、あ〜ちゃん、かしゆか、のっちの3人、そして『SCHOOL OF LOCK!』のとーやま校長としても知られる、お笑いトリオ・グランジの遠山大輔もゲストとして登場し、熱弁をふるいながらPerfume初の武道館ライヴ(2008年)のオープニング場面を再現してみせる。いきなり愛情が濃い。さあ、いよいよライヴパフォーマンスの幕開けだ。

この日のトップバッターは、8月にキャリア最大規模となる日比谷野音ワンマンも成功させたNegicco。「皆さん、こんにちねぎねぎ〜!」と姿を見せたこの新潟発のアイドルユニットは、なんと2004年の時点で、Perfumeとのイベント共演経験があるという。Nao☆、Megu、Kaedeの3人は、大きなステージを目一杯使って伸び伸びと歌い踊る。“圧倒的なスタイル”でオーディエンスの頼もしいコールを巻き起こしたかと思えば、Perfumeの3人も迎え入れて6人のラインダンスも披露。レキシによるプロデュースの最新シングル“ねぇバーディア”までの3曲、ダンサブルでありながらも、ほっこりとした安心感をもって楽しめるステージであった。転換中には、あ〜ちゃん&遠山がNegiccoの3人を迎え入れて自由なトークタイムへ。ネギ農家の会合に参加したり、ときには後継者として嫁入りを誘われたりするなど、地域に密着した話題が飛び出していた。

各アクトには、Perfume から出演依頼ビデオレターが送られており、それが登場時に映し出される。空想委員会の三浦隆一(Vo・G)は、公式プロフィールの好きなアーティストにPerfumeを挙げるほどの男だが、以前、テレビ番組でPerfumeとの握手の権利を賭けたクイズに敗退して以来、頑なに握手を遠慮し続けているという。思い込みの激しさと、ストイックな愛は紙一重である。サポートドラマー含め4人編成で、“空想ディスコ”が“チョコレイト・ディスコ”に切り替わるパフォーマンスでは、佐々木直也(G)が鮮やかなギタープレイでオリジナル版のシンセフレーズを再現していた。武道館ライヴ、そしてPerfumeとの共演という2つの夢が同時に叶ったと語る三浦は、終演後にかしゆか&遠山とのトークの中でリベンジのクイズを受けて立つものの、残念ながら今回も失敗してしまっていた。

続いては、Perfumeと所属事務所が同じで同い年でもあるというWEAVER。10月7日リリースのニューシングル曲“Boys & Girls”は、舞い上がるようなメロディと力強いグルーヴが渾然一体となってオーディエンスを巻き込んでゆく。以前、ライヴSEで使用していたというPerfumeの“シークレットシークレット”を、杉本雄治(Piano・Vo)のじわりと立ち上がるようなピアノイントロが導くジャジーなアレンジで披露。WEAVERらしさを盛り込んだ秀逸なカバーだったが、杉本の背後から忍び寄るようにPerfumeの3人が登場し、なんと総勢6人でのピアノ連弾を決めて見せた。幻想的な映像演出も素晴らしかった“くちづけDiamond”でステージはフィニッシュ。のっち&遠山がWEAVERと語る一幕においても、ピアノの主旋律を担当したのっちはリハーサル時から一発で完璧だった、と杉本は語っていた。

ギラッギラの3ピースサウンドはもとより、MCの場面でも驚かせてくれたのが、凛として時雨である。スリリングに“SOSOS”を叩きつけると、Perfumeのアニバーサリーを祝福しつつ「いつもウチのピエールさんがお世話になってます。自己紹介します。ヴォーカル/ギターのTKです」「ヴォーカル/ベースの345です」「ドラムスのピエール中野です! 3人合わせて!」「凛として時雨です!!」とポーズまで決めて、大喝采を浴びたのである。PerfumeのTシャツ着用で、こちらも愛がハミ出している。エモーションを武道館全域に染み込ませるような“傍観”を披露すると、TKは最後にひとり全力でギターを掻きむしり、笑顔で手を振って去っていった。そしてPerfume&遠山とのトークに姿を見せたキルユー(とPerfumeに呼ばれているらしい)ことピエール中野は、長年のPerfumeファンとして思い出を振り返りつつ、「ステージで泣きそうになりましたから。Perfumeが、こうやって頑張ってくれてることに。共演させてもらえることに。いつも新しいことをやってね。ずっとリスペクトしてます」と、さすがの熱量で思いを伝えていた。

そして、開演時から、とりわけあ〜ちゃんのラブコールを浴びていたフジファブリックである。サポートドラマーにBOBOを加えた4人編成のステージだが、山内総一郎(Vo・G)は「もうひとり、志村という者がいますけれども」と告げていた。“夜明けのBEAT”では、Perfumeとのスペシャルコラボレーションが実現! そして“バタアシParty Night”は、金澤ダイスケ(Key)の華やかな電飾ショルダーキーボードと加藤慎一(Ba)のファンキーなフレーズに任せて、山内はハンドマイクに移行しオーディエンスを煽り立てる。一方で、“Green Bird”の荘厳な美しさも素晴らしい。限られた持ち時間の中にも多彩な表情の楽曲が注ぎ込まれる、スキル全開のパフォーマンスであった。遠山とのトークで金澤は、「Perfumeのファンは、全部の音楽を聴きに来てる」と手応えを伝えていた。

そしてトリを務めるのはもちろん、Perfumeである。一瞬のステージ暗転のうちに3人がポジションにつき、“Pick Me Up”の鋭角なトラックとダンスが「Perfumeの時間」の到来を告げるというオープニングだ。そこから“レーザービーム (Album-mix)”に“GLITTER (ソニマニ ver)”と、アップリフティングなナンバーをシームレスに繰り出してゆく。“NIGHT FLIGHT”のエレクトロディスコまでは一息で駆け抜けるような展開だったが、音のグラデーションを3人の身体が華麗に艶やかに映し出してゆく光景は、やはりスピード感だけではない充実したライヴ体験へと、触れる者を誘ってくれる。

お馴染みの挨拶コールを経て、あ〜ちゃんは「他のアーティストのファンの方もありがとうございます。まだまだ若いですし、これからなんですけれども、トリでいいのでしょうか」と遠慮がちに語る。フジファブリック“夜明けのBEAT”でのコラボレーションについては、「Perfume!って言われたら、パーンて(歌詞が)飛んでしもうた。歌えんかった。いけん、カメラに収められてしもうた。弱み握られてしもうた。ようけ働かなきゃいけん」と正直申告である。もちろん、そこで落胆の素振りを見せるはずはなく、元気一杯に「P.T.A.のコーナー」で盛大なコール&レスポンスを巻き起こすと、終盤は“FAKE IT”から“チョコレイト・ディスコ (ASIA ver)”にかけて、七色の光の中で歌心を残してゆく。

あっという間に本編を駆け抜けてしまったが、アンコールではこの日の出演者たちを呼び込んで賑々しく“Puppy love”を披露。NegiccoはWEAVERと一緒になって踊り、あ〜ちゃんとフジファブリック・山内はステージ中央のステップに腰掛けて歌っている。TKと345はこの場面では不在だったが、ピエール中野は2人の分も頑張る、とばかりに全力でエアドラムを叩いていた。笑顔まみれの愛と祝福が飛び交った武道館。「ここの筋肉痛いもん」「ほっぺ痛いね」「好きっていう原動力は、すごいと思います」と口々に語るPerfumeの「三人祭」は、こうして幕を閉じた。(小池宏和)

●セットリスト

・Negicco
01. 圧倒的なスタイル
02. トリプル!WONDERLAND
03. ねぇバーディア

○空想委員会
01. 春恋、覚醒
02. 空想ディスコ
03. 劇的夏革命

○WEAVER
01. メドレー(僕らの永遠~何度生まれ変わっても、手を繋ぎたいだけの愛だから~・Hard to say I love you~言い出せなくて~)
02. Boys & Girls
03. シークレットシークレット(Perfumeカバー)
04. Shall we dance
05. くちづけDiamond

○凛として時雨
01. Who What Who What
02. DISCO FLIGHT
03. SOSOS
04. nakano kill you
05. 感覚UFO
06. 傍観

○フジファブリック
01. 虹
02. Sugar!!
03. 夜明けのBEAT (with Perfume)
04. バタアシParty Night
05. Green Bird
06. LIFE

○Perfume
01. Pick Me Up
02. レーザービーム
03. GLITTER
04. NIGHT FLIGHT
05. FAKE IT
06. チョコレイト・ディスコ
(encore)
07. Puppy love
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