２年振りの新作『ザ・ホーク・イズ・ハウリング』をリリースし、10日の恵比寿リキッドルームから名古屋、大阪と全部で４公演行われる「モグワイJAPAN TOUR 2009」。今夜の新木場STUDIO COASTも身動きがよくとれないほどぎっしりと人で埋まっていたが、アルバムをリリースする度、来日を重ねる度に、動員数を確実に増やし続けている。

オープニングにはスペシャル・ゲストとしてモグワイと同郷のグラスゴー出身というリメンバー・リメンバーが登場。バンドかと思いきや、ステージに立ったのは一人の男性。その彼が一人でギター、ベース、キーボードやピアニカを弾くのを録音し、その音を幾重にも重ねて器用に曲を作り出していく。２曲で30分。途中、一瞬だけ音が止まってしまうトラブルもあったりしたが、宅録オタクの青年が自室に籠って音を作っている様を目撃しているようでおもしろかった。

約30分の転換を経て、いよいよモグワイの出番！　今夜は“yes! i am a long way from home”で幕を明けた。３曲目の“I know you are but what am i?”で一段と歓声があがったりしていたが、前半は新作の曲を中心に静寂で荘厳な雰囲気に。オーディエンスも体を微動だにさせずモグワイの音に聴き入っている。もちろん目が眩みそうなストロは健在！　そして、ゆっくりと轟音の世界はやってきた。これまた大歓声があがった“friend of the night”を皮切りに、“helicon 1”“batcat”“im jim morrison, im dead”“were no here”が鳴らされた時、会場全体の音も良かったのだろうけど、この流れは鳥肌が立つぐらい凄かった。

そしてアンコールは“hunted by a freak”“mogwai fear satan”の２曲！　約２時間のライブがあっという間に感じるほどの圧倒的なステージだった。どうやら恵比寿リキッドルームでのセットリストと今夜のセットリストは変えているらしい。残りの名古屋、大阪ではどの曲が飛び出してくるのやら。全公演行きたかった!!（石井彩子）