KEYTALK/横浜アリーナ

KEYTALK/横浜アリーナ - All photo by 後藤壮太郎All photo by 後藤壮太郎
●セットリスト
M-01 Summer Venus
M-02 ASTRO
M-03 ダウンロードディスコ
M-04 fiction escape
M-05 sympathy
M-06 SAMURAI REVOLUTION
M-07 金木犀
M-08 HELLO WONDERLAND
M-09 桜花爛漫
M-10 茜色
M-11 boys & girls
M-12 OSAKA SUNTAN
M-13 Monday Traveller
M-14 view
M-15 YGB
M-16 マスターゴッド
M-17 color
M-18 One side grilled meat
M-19 バイバイアイミスユー
M-20 黄昏シンフォニー
M-21 プルオーバー
M-22 ミルクティーは恋の味
M-23 Love me
M-24 YURAMEKI SUMMER
M-25 太陽系リフレイン
M-26 MATSURI BAYASHI
M-27 Oh!En!Ka!

【ENCORE】
E-1 セツナユメミシ
E-2 スポットライト
E-3 MONSTER DANCE

KEYTALK/横浜アリーナ
小野武正(G・MC・Cho)、首藤義勝(Vo・B)、寺中友将(Vo・G)、八木優樹(Dr・Cho)の4人が、2007年9月に前身バンドのrealとして揃ってから10年(KEYTALKに改名したのは2009年なので、厳密に言えばKEYTALKの10周年ではないとのこと)。その歩みに思いを馳せる、バンド史上最大規模の「横浜アリーナ ワンマンライブ 俺ら出会って10年目〜shall we dance?〜」。公式キャラクターのKEYTALK MONSTERも等身大の着ぐるみとなり、来場者を迎えてくれる横浜アリーナである。客入れSEには、さまざまなアーティストの2007年のヒットソングが用いられていた。
KEYTALK/横浜アリーナ
メンバーのプロフィールが1人ずつ映し出されるオープニング映像(巨匠・寺中だけが肉体美を晒していて可笑しい)を経ると、ステージ照明がアリーナ最後方に向かって伸び、通路に4人が姿を見せて大歓声を誘う。“Love me”をEDM仕立てにリアレンジしたような華々しいトラックに乗って、4人は左右の通路を進みオーディエンスと触れ合いながら、ステージへと向かった。そしてライブの立ち上がりは、そのまま華やかなシーケンスを絡めた“Summer Venus”から、“ASTRO”に“ダウンロードディスコ”という、『PARADISE』序盤と同じ並びのダンサブルなスタートダッシュを仕掛けてくる。
KEYTALK/横浜アリーナ
武正が興奮気味に挨拶すると、この記念すべきライブでは「いろんな曲をやってみたいと思うんですけれども」と宣言。背景一面のスクリーンにMVを映し出しながらの“fiction escape”の後には、書き殴るような歌詞が視界に飛び込んでくる“SAMURAI REVOLUTION”や“金木犀”、巨匠が伸びやかな歌メロで情感を伝える“茜色”など、カップリング曲や往年のアルバム曲も絡めながら猛スピードでキャリアの深部にタッチしてゆく。前日にツイッターでKEYTALKになった頃の写真をアップしていた巨匠は、左側面だけを金髪にする当時のヘアスタイルを再現してきたそうだ。
KEYTALK/横浜アリーナ
“OSAKA SUNTAN”は、序盤で義勝が「“YOKOHAMA SUNTAN”!!」と叫んでスタート。小気味良いフックを生み出す歌詞はそのまま歌われていたけれど、巨匠とのスイッチングボーカルの掛け合いでお互いに高め合うような名演になった。そしてこの4人が集まった経緯を振り返り、各所に送った初めてのデモテープの最初の1曲に収録されていたreal時代の楽曲“view”も披露される。小粋でブリージンな曲調といい、武正がワウギターでファンク感を増幅させるアレンジといい、その後の彼らの成長を差し引いても、異様なポテンシャルの高さを窺わせるナンバーである。
KEYTALK/横浜アリーナ
かつて綴っていたブログの文章のエモさをネタにいじられたりする八木や義勝だが、灼熱のソロを叩きながらドラムセットごとリフトで高く上昇する八木は、“YGB”で映像も込みの八木祭りと化す。また、猥雑なバンドグルーヴを乗りこなして“マスターゴッド”を歌う義勝は、演奏をストップさせて他の3人が寄り添ってくる中で「20年後も30年後も、一緒にバンドやろうぜ!!」と叫んでいた(なお、高い位置のドラムセットに八木が戻れない、というオチあり)。
KEYTALK/横浜アリーナ
小野家の車に乗り込んでツアーの苛酷なロード生活に臨んでいた頃の、生々しい疲弊感が伝わるビデオ(武正だけは異様に元気)。それを目の当たりにしていると、突如として武正、義勝、巨匠がアリーナの通路に広く散開するフォーメーションで、“バイバイアイミスユー”が届けられる。楽曲の美しさも手伝って、場内に驚きと感動が立ち込める一幕になった。「ぺーい!」コールを巻き起こす武正によれば、「武道館のときにサプライズみたいな感じで、皆さんにスマホのライトで照らしてもらったんですよね。なので今回は、我々からのサプライズってことでやってみました!」ということだ。
KEYTALK/横浜アリーナ
KEYTALK/横浜アリーナ
目一杯の情熱を伝える“黄昏シンフォニー”の後、“プルオーバー”と“ミルクティーは恋の味”では義勝の甘く狂おしい節回しが全開になる。武正が世代別・出身地別のコール&レスポンスを誘い、「80代の人は、巨匠のお婆ちゃんかな?」と盛り上がりに拍車をかける場面もあった。そして“Love me”から“MATSURI BAYASHI”にかけては、もはや歯止めのきかないダンスロックの狂騒空間である。「明日からまた始まる、みんなと俺たちKEYTALKの日常のために、夢や希望をもって向かうべき明日のために、みんなで応援歌を歌いましょう!!」という巨匠の言葉を合図に届けられた本編最後のナンバーは“Oh!En!Ka!”だ。このとき、10年の道のりを振り返るライブの真の意図が、手に取るようにわかった。
KEYTALK/横浜アリーナ
オーディエンスが一斉にスマホのライトを灯して迎えたアンコールでは、力強いサウンドのアタック感が楽曲の情感を増幅させる最新シングル曲“セツナユメミシ”から、炎に花火、レーザーにテープキャノンと出し惜しみなしの“MONSTER DANCE”までを駆け抜けて、トータル30曲。八木が渾身の「あス!!」でコールを呼びかけて記念撮影を迎える、大ボリュームにして美しいライブであった。なお、この日の模様は早くも映像・音源作品としてパッケージ化されることも発表されたので(ニュース記事はこちら)、ぜひ楽しみにしていてほしい。(小池宏和)
KEYTALK/横浜アリーナ
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終演後ブログ
【速報】KEYTALK、横浜アリーナを夢と希望のダンスフロアと化す
「横浜アリーナ ワンマンライブ 俺ら出会って10年目~shall we dance?~」。KEYTALKがここまで来たという感慨はもちろんあるし、ド派手な演出とサプライズがあるし、何よりも4人のパフォーマンスは濃厚なセットリストでめちゃめちゃスリリングだったりロマンチックだったりするのだが、最…
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