KANA-BOON/Zepp Tokyo

KANA-BOON/Zepp Tokyo - All photo by AZUSA TAKADAAll photo by AZUSA TAKADA
「Zepp Tokyo、元気ですか!」。快活に呼びかける谷口鮪(Vo・G)のコールに応えて沸き上がる歓声を、「おっと……昨日の方が元気やったんじゃないですか?」と心地好く煽ってさらなる灼熱の歓喜を呼び起こしていく――。

最新アルバム『NAMiDA』を携えて現在開催中の、KANA-BOONの全国ツアー「KANA-BOONのバイバイハローツアー 2017」の序盤、Zepp Tokyo公演の2日目。
追加公演含め計20本のツアー中まだ4本目とは思えないほど、徹頭徹尾トップギアのドライブ感で満場のオーディエンスを高揚感の彼方へとリードするような、力強さと躍動感に満ちたアクトだった。
(※以下、一部演奏曲目に関する記述があります)

KANA-BOON/Zepp Tokyo
ツアーは12月まで続くため、ここではセットリストの掲載は割愛させていただくが、開演早々から『NAMiDA』冒頭の展開同様に“ディストラクションビートミュージック”、“人間砂漠”、“Fighter”とアグレッシブなロックンロールナンバーを連射。
古賀隼斗(G・Cho)の鋭利なリフワーク、飯田祐馬(B・Cho)&小泉貴裕(Dr)の繰り出すビート、谷口のパワフルな熱唱が強靭にギアを合わせて疾駆するタイトなアンサンブルが、圧巻のクラップとシンガロングの風景を描き出してみせた展開からも、新作に4人が託した気迫と情熱が感じられた。

KANA-BOON/Zepp Tokyo
そんなストイックなまでに研ぎ澄まされた熱演の一方で、4人のモードは至って自然体だった。メンバー間での古賀の愛称(?)「ゴリラ」をネタに谷口が「誰や今、古賀のことを『ゴリラ』って呼んだのは? 人間やぞ彼は!」とネタ振りのようにフロアに問いかけたのをきっかけに、
古賀「でもね、『ゴリラ』って言い出したの、君たちやからね!」
谷口「それはまあ、自分がゴリラみたいな行動してるからやろ(笑)」
といじり倒したかと思えば、「こいちゃんは昨日より痩せた気がするな」とダイエット中の小泉に話を向けて、
小泉「今9kgぐらい痩せてるから。目標まであと2kg。で、筋肉つけて60kgにしたいんですよ」
谷口「今、ツイッターで筋トレ動画みたいなの上げてるんですけど……できてんのかな?って。生まれたての赤ちゃんみたいなことしてて、『何これ?』って(笑)」
と突っ込みつつ観客を次々爆笑に包んでいく。開演の時点から蒸し暑いほどの熱気に満ちていたZepp Tokyoが、ステージとフロアの濃密な一体感によって、その熱気を刻一刻と高めていくのがわかる。

KANA-BOON/Zepp Tokyo
エモーショナルなメロディと快走アンサンブルが強烈なセンチメントをかき立てる“涙”。弾けんばかりのポップ感を凛とした色彩感の中で繰り広げてみせた“一番星”。古賀シグネチャーモデルの黒ギター(谷口いわく「とうとう全部真っ黒になりよったな!」)から繰り出される眩しいリフが一面のハンドウェーブを巻き起こした“Ride on Natsu”……。
楽曲の彩度と輝度を突き詰めることで音楽そのものが勢いを増し、アンサンブルがタフな加速度を獲得することによってメロディが開放的に響いていく――という今のKANA-BOONのロップとポップの無限サイクルを、ライブの要所要所にちりばめられた『NAMiDA』の楽曲群がはっきりと物語っていた。

KANA-BOON/Zepp Tokyo
ダンス&ジャンプの嵐でフロアを揺らしてみせた“フルドライブ”をはじめ、歴代キラーナンバーも惜しみなく盛り込まれていたこの日のアクト。高らかなシンガロングが沸き起こった“シルエット”の後、「『NAMiDA』っていうアルバムを作って、“シルエット”に託してた気持ちを受け継ぐ形で、俺らは次の曲をやろうと思います」という谷口の言葉とともに『NAMiDA』から演奏されたのは“バトンロード”だった。
《いまは涙の種だって 咲かせれば偉大な伝承花/その芽に宿せ 君の未来》――「今」を追い抜いてさらに加速していくことの期待も不安も、決然としたアンセムへと昇華させたこの曲が、Zepp Tokyoのフロアを突き抜けるような祝祭感の真っ只中へと導いていた。

KANA-BOON/Zepp Tokyo
12月17日(日)の岡山・CRAZYMAMA KINGDOM公演まで全国のライブハウスを回った後、12月31日(日)には地元の大阪・堺市産業振興センター イベントホールを舞台に追加公演「KANA-BOONのバイバイハローツアー 2017 年越し編 ~バイバイ 2017、ハロー 2018!~」の開催も決定。さらなる進化を求め走り続けるKANA-BOONの現在地をまっすぐに指し示す、どこまでも痛快なロックアクトだった。(高橋智樹)

KANA-BOON/Zepp Tokyo

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