サンボマスターの対バンツアー『世界ロック選抜』の、3度目の東京編。相手は共に九州を3箇所回ってきたMONGOL800。
MONGOL800の、全11曲のうち半分くらいまで観たところで気づいた。「あれ? 誰も飛んでない、そういえば」。5、6年前頃、各地のフェスでモンパチがステージに立つ度に、お客がポップコーンみたいにポンポン飛んでいたのが嘘のよう。盛り上がってないわけじゃない。みんなすんごく楽しそうに踊ってるし、ところどころで大合唱が起こっている。音楽性が変わったわけでもない。演奏が上手くなったのを除けば、基本的にやっていることは昔と変わらない。
つまり、元々そういうバンドだったってことだ。そういえばやってること変わってないのに、パンクでありメロコアな感じがしなかった。ただ、オーソドックスでまっとうで優れている、いい曲をいっぱい持っているロック・バンドに映った。変わったのはバンドじゃなくてこっちであり時代だってことなんだと思った。で、その時代の変わり方は、モンパチにとって悪いもんじゃない気がした。「やっと普通にバンドを楽しくやれます」みたいな感じがした。
続くサンボ、頭っから演奏もせず長々とモンパチの話を続け、フロアをすっかりしみじみモードにした上でライヴをスタート。で、全体に、圧倒するとかぶっとばすライヴではなく、共に歌い、共有し、しんみりし、盛り上がり――みたいな、サンボにしてはやわらかなトーン。あと、「今日初めてライヴでやる」と言っていた新曲も、リリカルなメロディでとてもよかった。 なお、本編の最後にはモンパチの3人がステージに登場したものの楽器持ってないから手持ちぶさたそうにステージ上をウロウロ。アンコールでは逆にモンパチが楽器を持ち、サンボが手持ちぶさたになってました。総じて、ウェットさで場を包むみたいな、とてもあったかいライヴだった。
そういえば、6月5日に水戸ライトハウスで銀杏BOYZとやった時は、まるで手負いの獣みたいな、狂気爆発しっぱなしのライヴをやっていた。つくづく対バンに影響されやすいバンドだと思う。と、終演後にドラムの木内くんに言ったら、「あたりまえじゃないですか。そのために対バンツアーやってんですから」と返されました。(兵庫慎司)
サンボマスター vs MONGOL800 @ SHIBUYA-AX
2007.07.12