SEVENTEEN/幕張メッセ国際展示場4-6ホール

SEVENTEEN/幕張メッセ国際展示場4-6ホール - ©PLEDIS©PLEDIS

●セットリスト
1. Getting Closer
2. ROCK
3. CLAP
4. THANKS
5. Don't Wanna Cry
6. TRAUMA
7. Chilli
8. Lilili Yabbay
9. Shhh
10. Hug
11. Don't Listen In Secret
12. Space
13. Smile Flower
14. Adore U
15. Pretty U
16. Oh My! -Japanese ver.-
17. Just do it(SEVENTEEN ver.)
18. Good to Me
19. Happy Ending
20. Fear
(アンコール)
EN1. 9-TEEN
EN2. HIT
EN3. VERY NICE


SEVENTEEN/幕張メッセ国際展示場4-6ホール - ©PLEDIS©PLEDIS
「SEVENTEEN WORLD TOUR <ODE TO YOU> IN JAPAN」ツアーファイナルで、13人が幕張メッセというだだっ広い場所に置いていったのは、胸に抱いた言葉、自分の感情を乗せた歌、自分自身の想い——これら全てを目の前にいる人たち=CARAT(ファンの呼称)へ捧げるという決意そのものである。彼らがツアー名「ODE TO YOU」に込めた意味だけではなく、自分たちがステージに立ち続ける意味も、自分たちが「SEVENTEEN」である理由の全てをも差し出し、その果てに生まれたこの日は、どこまでも清らかだった。一緒に観た景色を「綺麗だ」と感じ、共に過ごした一瞬一瞬を「愛おしい」と感じることがいかに尊いものであるのかを知ったのは、もしかしたらこれが初めてだったかもしれない。

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暗闇の中にうすらと光が灯り、センターステージには天井から白い布がかけられる。その真ん中に現れたのはジョンハンだった。やがて、暗がりのなかに13人の影が映る。1曲目に彼らが選んだのは“Getting Closer”。混沌としたサウンドに合わせて目まぐるしく変わっていくフォーメーション、そのなかで彼らの動きはピタリと揃う。それは、ひとつの心臓を13人が共有し、動いているかのごとく。でも、刹那見せる表情も、彼らが着る黒いジャケットに施されたスパンコールの光り方も、一人ひとり違うのである。メインステージに現れたマンションのような2階建て構造のセット(各メンバーごと区切られ、小部屋のようになっていた)のなかで“ROCK”を、そこから脱し“CLAP”へと続かせ、あちこちからは火柱が上がる。上がったのは炎だけではなく、会場のボルテージも同じだった。鳴り止むことを知らない大きな歓声に感化されてか、ホシは歌の合間に「幕張!」と声を張り上げる。

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3曲を披露し終え、メンバーそれぞれの自己紹介タイムへ。オーディエンスに「ジェントルマンコール」を求めたり(ジョシュア)、「完璧じゃん!」と言わせたり(ドギョム)……ついさっきまでの息を呑むような緊迫感から一変、一気に自由な時間がやってくる。13人全員の自己紹介の後、ミンギュがツアーにも冠されている「ODE TO YOU」には「みんなにメッセージと詩、そして歌、全てを捧げる」という意味を持たせているのだと話す。そして「みんなのために準備したステージだから、みんなは楽しめばいい」と。ゴスペル風のスターティングアレンジから“THANKS”へと続け、「ODE TO YOU」の意味をそっくりそのままステージの上に浮かび上がらせる姿は、ただただ美しかった。

SEVENTEEN/幕張メッセ国際展示場4-6ホール - ©PLEDIS©PLEDIS
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“Don't Wanna Cry”を終えると、ユニットのステージへ。HIPHOPチームは“TRAUMA”と“Chilli”で言葉と言葉を繋ぎ、詩を伝える。PERFORMANCEチームが“Lilili Yabbay”と“Shhh”で生み落としたシンクロニシティはひたすらに幻想的だった。ディエイトの卓越した表現力をここで改めて感じたのは、私だけではないはずだ。“Hug”と“Don't Listen In Secret”で歌唱力の高さを魅せるVOCALチーム。なかでも、ウジのファルセットが会場に響く様は、まるで夢のなかにいるようだった。言葉も、音も、パフォーマンスも、彼らが今手にしている全ては自分たちの力で築き上げたもの。それを羽ばたかせた先で13人が歌ったのは“Smile Flower”だ。センターステージに現れたタワーに腰掛け、最小限にまで削ぎ落とされたギターの伴奏に重ねて、静かに、だけれど想いの全てを乗せて歌い上げる。だからか、曲中にジュンが放った「一緒にいる」という言葉は誓いのようでもあった。やはり、これは決意の歌だ。

SEVENTEEN/幕張メッセ国際展示場4-6ホール - ©PLEDIS©PLEDIS
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幕間映像が流れた後、ステージには3つの大きな額縁とネオンカラーの背景が。そこにポップな衣装に着替えたメンバーが登場し、“Adore U”、“Pretty U”と「SVT MUSEUM」と題されたステージが繰り広げられる。フリーダムな雰囲気が漂うなかで“Oh My!”、“Just do it”で露わとなった遊び心には、クスッとしてしまった。そうして、“Good to Me”、“Happy Ending”へと流れ込む。この2つの曲で、彼らは何にも飾られていない素舞台の上ではためく。その姿を真正面から目にし、ふと、彼らは先ほどの“Smile Flower”で誓い立てた言葉が二度と解けることのないように、想いをギュッと固く結んでいるのだと悟った。彼らが届けようとした想いが目に見えた気がして、その優しすぎる色に思わずため息が出てしまう。SEVENTEENがどの曲よりも激しく舞ったのは“Fear”だった。その舞う姿は、この曲に描かれた「愛」のすべてを体現し、こうして全てを出しきらねばいけないと、こうしていないと「この日」が完成することはないとでも言うかのよう。激越な舞いは終盤にかけてさらに強さを増す。白と黒のたった2色のシンプルな衣装を纏った彼らがこれほどまでに美しく、儚く見える世界は、きっとこのライブ以外には存在しないのではないかと思うほどだった。

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アンコールの声に導かれ、メンバーがトロッコに乗って再登場。会場をぐるりと回り、ステージとの距離をゼロへと近づけながら“9-TEEN”を披露する。曲を終えるとツアーファイナルだからと、13人全員がマイクを握った。ディノは「僕たちの存在の理由はCARAT」なのだとまっすぐ語る。スングァンは「ワールドツアーをやり切ってくる」とたくましく言っていた。ウォヌは「みんなと一緒に良い思い出が作れた」、そう言って笑う。ジョンハンは日本語で自分の想いを伝えてくれた。そうやって、それぞれが約1ヶ月にわたって行ってきた日本ツアーを振り返っていた。バーノンが優しく言っていた「またね」という言葉は、また会える日まで私たちがずっと大切にすべきお守りの言葉だろう。「もっとかっこよくなって帰ってくる」、この言葉を絡ませるようにして、“HIT”ではステージの隅々にまで足を進め、会場の全員と目を合わせていく。ラストの“VERY NICE”で爆発的な盛り上がりを見せるのはサビで歌われる「アジュ、ナイス!」というワードなのだが、曲を歌い終えてすぐ、メンバーが会場に向けて「歌って!」と促し、再び音楽が流れ始めた。曲が終わると、メンバーがいたずらめいた顔で「アジュ、ナイス!」と言って、また音楽が流れ始める……という“VERY NICE”ループを幾度かし、会場が笑い声で満ちる。別れに涙が滲まないように、最後の1秒まで楽しみ、楽しませようとする姿が作ったのは、幸せの結晶みたいな、そんな時間だった。

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誰もが言葉にできずじまいだった想いを彼らは歌に乗せることができる。それを表現するためのステージだってある。でも、いくら歌が上手でも、いくら踊りが上手でも、ステージの先に誰かがいなければ、それが他者へと伝わることは絶対にない。この相思相愛の関係を誰よりも深く信じ、自分たちの全てを伝えようとしてくれるのは言うまでもなく、彼らである。事実、グループのリーダーであるエスクプスは、ライブ終盤にはにかみながら「ステージの上に僕たちが立っているときに、いつもみんながそこにいてくれたらなって思ってます」と言っていた。13人は「SEVENTEEN」であるがために、「SEVENTEEN」にしか立てないステージに立ち、「SEVENTEEN」にしか編み上げることのできない言葉を詩にし、歌を歌った。その結論にこの日があった。だから、この日は——このツアーはみんなで愛を象ったという「証」そのものなのだ。(林なな)

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※本稿に掲載している写真は「SEVENTEEN WORLD TOUR <ODE TO YOU> IN JAPAN」より複数の公演のものを使用しています。
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