FRONTIER BACKYARD @ 代官山UNIT

FRONTIER BACKYARD @ 代官山UNIT
FRONTIER BACKYARD @ 代官山UNIT
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約5年ほど前からFRONTIER BACKYARD(以下、FBY)がライフ・ワークとして定期的に行っている企画イベント『NEO CLASSICAL』。今回は6月3日にリリースされたばかりの新作『Luka & Evans』のレコ発としてツアー形式(『NEO CLASSICAL’09 “Luka & Evans”release Tour』)で開催されることとなった。10月23日の渋谷クアトロ・ファイナルまで続くロードの、今夜はその記念すべき第一歩だ。

17時30分に開場すると、まずはユアソン・サイトウ“JxJx”ジュンが粋なセレクションでターンテーボーをスピン。で、上も下も温まったところへ、今宵のライブゲスト・RAZORS EDGEの登場だ。FBYのTGMXから「好き勝手やっちゃってください!」との免罪符も受けたRAZORS、オープニングからフル・スロットルで跳ばす! 飛ばす!! フロア中央には常にモッシュ・サークルが発生し続け、まるでRAZORSのワンマンかと見まがうばかりの熱狂である。“Juso Crazy Night”、“UGLY KID”など十八番のチョッ速チューンズはもちろん、スペシャルズの“LITTLE BITCH”のカバーも交えて、十分すぎるくらいUNITをワーム・アップ。ポップネスとシャープネスが相乗的にレベル・アップされててヤバかった〜!

再びJxJxのホットなDJタイムを挟んで、いよいよFBYのショー・タイム! シンベ(シンセ・ベース)を担当しているTA-1が自身のバンド・Riddim Saunterのレコーディングで多忙とあって、TGMXとはCUBISMO GRAFICO FIVEでバンド・メイトである口口口のシゲが生ベースでサポート。FRONTIERの3人+チャーベ+シゲという5人編成でオン・ステージだ。

「FRONTIER BACKYARD、はじめます! ヨロシク!!」とのTGMXの第一声から一曲目“the mess-ages”のイントロが流れるや、まるで起動スイッチが押されたみたいに、一時にUNITのフロアが大きく揺れ動き出す。KENZIのギター・ソロ・パートでテンポ・アップすると、その揺れはひときわ大きく、激しいものになった。続けて新作から“TWO”が披露され、TGMXがハンド・マイクでステージ前を動き回りながらさらにオーディエンスをアジテート。カラフルに明滅するライティングとも相まって、みるみる狂騒の度合いを高めていくUNITである。そして、おなじみの「SAY FBY!」のコール&レスポンスも盛大に前作『Rock The Boomy Style』のリード・トラック“Putting on BGMs”に雪崩れ込めば、UNITはいきおい日常という大地から離陸して目も眩むようなパーティ空間に! ツアー初日という、いい意味での緊張感とテンションの高まりがあったからか、そのバンド・パフォーマンスはいつもにも増してアグレッシブ。“fake us”演奏時なんて、ハードコア・バンド顔負けのケイオティック(混沌的)ともいえる激しさと切れ味でヘッド・サーフが続発する始末だ。取材どころではない。

とは言え職務を放棄するわけにはいかないので、暴れたい気持ち抑えてレポート・ゴウズ・オン。ライブ中盤には、TGMXがひとしきりオーディエンスやゲスト・アクトに感謝を述べたのち、TA-1がショルキー(ショルダー・キーボード)抱えて登場! そしてカウベル打ち鳴らしながら新作の個人的フェイバリット・ナンバー“hope”へ。音源で聴くのとはまたひと味違って、ライブではラテン的享楽フレイバーが色濃くプラス・アルファされていて、とにかくアガる! この夜の最高潮にしてベスト・モーメントと言える瞬間だった。きっとツアー各所でハイライトを演出することだろう。

ひと息ついて、「TA-1と嫁に贈るわ」とおもむろにTGMXがMC。そう、Riddimブログで公表されていたとおり、TA-1は先日入籍したばかりなのだ(おめでとう!)。KENZIがアコースティック・ギターに持ち替えて“pairyland”をプレイ。祝福のシンガロングとハンド・クラップが響きわたり、ホーミィで温かなムードに包まれたUNITだった。

終盤は“PEEPS CLUB”など新作収録曲で畳み掛け、KENZIはアンプに乗り上げるわチャーべはフロアにダイブするわで再びUNITはレッド・ゾーンへ! 初日からこんなハイ・クオリティで盛り上げちゃってどうするのか? ファイナルのクアトロは一体どんなことになってしまうのか?? 『Luka & Evans』ツアー、必見です!(奧村明裕)
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