サマーソニックの開催を目前に控え、出演アーティストの単独公演=サマーソニックEXTRAが続々と行なわれるなか、明日東京のダンスステージのトリを務めるペンデュラムと、サウス・セントラルという異色カップリングのライブが実現、サマソニへの期待をさらに高めてくれるパフォーマンスを見せてくれた。
英ブライトン発のサウス・セントラルは、今日はライブではなくDJセットでステージに臨んだ。ジャスティス、ブロック・パーティー、フォールズなどを随所に挟んだ、一見ベタにも思える選曲だが、そこはプロデューサー&DJ歴の長い彼らのこと、絶妙なミックスとテクニックを見せ、ライブハウスをダンスフロアにがらりと変えていく。明日はライブセットが観られるはずなので楽しみ。
オーストラリア出身、イギリスでセカンド・アルバム『イン・シリコ』がチャート第2位にランクインという快挙を成し遂げたペンデュラムは、ここ最近英シーンを賑わせている新人たちと較べると、かなり異色のサウンドを鳴らすバンドだ。極めて真っ直ぐ、分かりやすくキャッチーなパフォーマンスで客席を盛り上げていく。硬質なギター・サウンドやラウド・ロックの要素を採り込んだ音楽性という意味ではエンター・シカリやハドーケン!が思い浮かぶが、それらのバンドよりももっと王道かつシンプルなサウンドがこのバンドの強味なのだろう。一度聴いたら頭からこびりついて離れないキーボードのメロディ、ハードロック的なギターリフなど、何も考えずに面白がれて、騒げるサウンドなのである。その王道ぶり、シンプルさは、どこか懐かしさすら覚えるものでもあったが、ここ最近のスマートかつ洗練された英新人勢とは異なり、そういう意味においても新鮮に感じた。(羽鳥麻美)
ペンデュラム @ 渋谷O-EAST
2008.08.08