TRICERATOPS@新木場STUDIO COAST

TRICERATOPS@新木場STUDIO COAST - pic by 山本倫子pic by 山本倫子
今日は強い風と雨という嵐のようなあいにくの天気。しかし、和田が「俺たちのライヴは、大事なとき、ここ一番というときはデビューした15年前から必ず雨です。ここ数年は晴れることもあったけど、またぶり返してきたというか。でも、こっちのほうがトライセラ日和なんじゃないかなと思います」と言っていたとおり、最高のトライセラ日和で雨なんかどうでもいいじゃないかと思えるくらい最高のライヴを届けてくれた。

冬のライヴツアー『TRICERATOPS WINTER 2011』の最終日となる本日。今回のツアーは通常のリリースツアーではないので、どんなセットリストで挑むのか個人的にも楽しみだったのだが、和田曰く「趣向をこらしてマニアックに攻めてみよう」ということで、普段のライヴではなかなか聴くことのできない曲がありつつ、12月21日に発売予定のライヴ・レコーディングアルバム『LOVE IS LIVE』収録曲が中心のセットリストだ。「初めて来る人は知ってる曲やんねーな、シングル曲全然ねーなと思ってるでしょ? でも安心して。これだけは言える。知らない曲をやってて楽しめないライヴはいいライヴではない!」という和田の堂々宣言通り、オーディエンスは終始踊り明かしてピースフルな空間に包まれていた。

ライブの始まりは、なんとアコースティック・セット。椅子に腰をかけた和田のブルースギターの弾き語りから始まった"Big Bag Blues"。場内に味わい深いサウンドを響かせる。「俺たちはいい感じにエンジンかかってます。みんなの歓声とそのダンシングで俺たちのエンジンに拍車がかかります!」という和田の挨拶とともに"Change Your Life"の温かみのあるアコギ・サウンドで会場をアットホームで和やかな雰囲気で包み込んだ。優しいギターのアルペジオや口笛の音色、ファルセットの効いた柔らかな歌とコーラス、すべては確かなテクニックと歌心を備えたTRICERATOPSだからこそ魅せられるアコースティック・サウンドなのだなと思う。KANのカバー"プロポーズ"は描かれた物語を3人で大事に紡いでいく様が本当に素敵だった。

青いライトの下、重低音が鳴り響き、がらりと雰囲気を変えてバンド・セットにチェンジ。カバー曲"Can't Take My Eyes Off Of You"でオーディエンスも腕を掲げながら横揺れで心地よくステップを踏み出し、いよいよTRICERATOPSの踊れるライヴのスタートだ。"Green""Silly Scandals"とグルーヴィなビートとギターリフが絡み合うナンバーが続き、フロアの熱も一気に上昇。その熱気に煽られるようにステージ上の3人も高揚していく。そして、12月21日に発売されるアルバム『LOVE IS LIVE』のテーマソングとして作ったという新曲"LOVE IS LIVE"もプレイ。「LIVEは本物、リアルとか、生中継という意味。愛こそそういうもので、予測不可能で何が起こるかわからない。映画やドラマみたいにうまくはいかない。うまくいかないからこそ歌ができるんです」と和田が語っていたように、TRICERATOPSの音楽の根底にある「愛」を歌った実に彼ららしい曲だ。時代が変わっても変わらない愛を信じていきたいと歌う"2020"、指輪を巡る愛を歌った"GOTHIC RING"など、「愛」というテーマで括られた過去の楽曲も今の彼らだからこそ鳴らせる芳醇さを伴って響いていた。

吉田のなぜか外国人風のMCはファイナルということもあってか、かなり突き抜けていて会場は困惑しながらも大盛り上がり。吉田:「トキオ、ビショビショデスカー?」会場:「ビショビショですよー!」という陽気な掛け合いが飛ぶ中、いよいよ後半戦へ突入。シャッフルビートの軽快なリズムに乗って甘酸っぱい恋が弾けるような"LIP CREAM"から、林と吉田による恒例のグルーヴ・セッションへとなだれ込む。へヴィーで攻撃的なベースと重量感のあるリズムとの絡み合いに思わず息を呑んで聴き入ってしまう。その重みを引き継ぐようにして始まった"Milk & Sugar"のグルーヴィーで濃厚な響きに会場も揺れに揺れ、骨太なベースのリフから始まる"あのね Baby"、キレのあるダンスビートで会場の熱気が最高潮に達した"Future Folder"で大団円! オーディエンスはまだまだ踊り足りないと言わんばかりの大興奮状態で、アンコールを求める拍手がすぐさま沸き起こった。

ツアーTシャツに着替えた3人がステージに再び現れ、アンコールへ。「このタイトルを思いついた時、意味をよく考えたら俺たち人間に与えられた特権のように思えて、なんて素敵な言葉だろうと思って曲にしなきゃと思いました」と和田が語り、新曲"仲直り"を披露。優しくて幸せな気分に満たされるようなスローテンポな曲にフロアもほっこりと温まった後は、「オーイエイ!」のコール&レスポンスからの鉄板曲"Going To The Moon"、オーディエンスの大合唱に沸いた"赤いゴーカート"で締めくくられ、ライブは終了。3人が中央に集まり肩を組んで挨拶し、ステージを後にするもアンコールの拍手の嵐は鳴り止まない。そして、ついにダブルアンコールでメンバー登場。今ツアーでは初めてのダブルアンコールとのことで、最後の最後はロカビリーテイストでキメた"New World"でオーディエンスの手拍子に煽られながら、盛り上がりに拍車をかけていった。

TRICERATOPSは本当にファンに愛されているなと思うと同時に、彼らも本気でファンのことを愛しているんだなと思える相思相愛な関係性がとても嬉しい。ここが自分たちの居場所だと言わんばかりにライヴが終わってからいつまでもステージに残ってファンに「また近いうちに会おう!」と挨拶する3人が本当に愛おしい。来年の夏でTRICERATOPSは15周年を迎える。15周年イヤーとなる来年もいろいろな企画を計画中とのことなので、また近いうちにさらなるパワーアップを遂げた3人に会えることを楽しみに待っていたいと思う。(阿部英理子)

1.Big Bag Blues
2.Change Your Life
3.ホログラム
4.Waiting for You
5.プロポーズ(カバー)
6.Can't Take My Eyes Off Of You(カバー)
7.GREEN
8.Silly Scandals
9.LOVE IS LIVE
10.2020
11.GOTHIC RING
12.LIP CREAM
13.Milk & Sugar
14.あのね Baby
15.Future Folder
アンコール1
1.仲直り
2.Going To The Moon
3.赤いゴーカート
アンコール2
1.New World
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