All photo by 西光史郎「LIVE SPARKS!」では、今注目すべき新進気鋭のアーティストのライブレポートをお届けします!
「あなたの心の太陽になるバンド」を掲げる東京発4ピースロックバンド、
らそんぶる。彼女たちは、1月に結成2周年を迎えたばかりではあるが、初期衝動を燃やしながらライブハウスシーンを破竹の勢いで駆け抜け続けており、みるみる認知と支持を高めている。その勢いのまま臨んだ今回の恵比寿LIQUIDROOM公演。はじめに結論を書いてしまえば、彼女たちがこの1〜2年を通して深めてきた自信の大きさ、また、一人ひとりの「あなた」に向けて届けるメッセージの精度の高まりを、豊かな実感を通してありありと感じられるライブだった。
1曲目の“ロングヘアー”から、遺憾なく豪快に轟くみやび(Dr)のドラム。続く“START DASH★”では、なんちー(B)によるソリッドなベースソロ、ゆー(G)による熱烈にして流麗なギターソロが容赦なく炸裂する。数多のライブ経験を経て、彼女たちのバンドサウンドが短期間で何段階もビルドアップされていることががっつり伝わってくる。そして、そら(G・Vo)の歌の晴れやかな響きがとっても眩しい。
ここで特筆すべきは、それぞれの曲の歌詞の輝かしい響きだ。たとえば、“ロングヘアー”の《「君に会いたい」って言わせてみせるよ》や、“START DASH★”の《自分で精一杯だけどあなたの人生も/背負う覚悟で今ここに立っている》が象徴的なように、ライブで聴くと、まるで1対1の会話をしているかのような親密さをもってダイレクトに胸に響いてくる。きっとこの短期間で、音楽を通して誰に何を伝えたいのかが、ますます揺るぎないものになっているのだろう。そらの「いつまでもみんなの心に優しく光を与えてあげられるような、そんな音楽をやりたいと思っています」という言葉の真摯な響きも深く胸を打った。
特に忘れがたいハイライトを飾ったのが、中盤に披露された“ロックンロールに恋をしたんだ!”だった。そらは、高校の軽音部時代を振り返りつつ、「その時の初期衝動に背中を押されてる。でも、この景色を見たら、初期衝動で終わらせてはいけないと思う」と告げ、「君のためだけにやるよ!」と叫びながら同曲を熱唱。《いつか見たあのバンド》が《私の支え》。ただ、これからは《私が支える番だ》。彼女たちがこのバンドに懸ける覚悟が滲む熱演を受け、フロアがさらに沸き立ち、間奏では4人の激烈なキメの連打に観客のクラップが鮮やかに重なる。
その後も、ステージとフロアの垣根を越えたコンビネーションが次々と続く。“夢見がちガール”では、観客が一斉ジャンプを繰り返し、“オーライ”では、幾度となく特大コールを重ね、“いつかまたひとりぼっちだったら”では、天高く拳を突き上げながら4人の全身全霊の想いに応える。そして最後に、そらが「夢を見ることをやめないでください。私たちが、諦めなければ叶うことを証明してみせます」と約束を結び、本編ラストの“夢を見よう!”へ繋ぐ。あまりにも直球な宣誓、そのひたむきさたるや。「メッセージ性が強い」を超えて、4人の存在と歩みそのものが強靭な「メッセージ」になっている。そう強く感じられる名演だった。最後にそらは、「また会えるように毎日頑張るから! みんなも頑張ってね!」と告げ、ステージを去っていった。(松本侃士)
このライブレポートは、6月30日発売の『ROCKIN'ON JAPAN』8月号にも掲載!
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らそんぶる 2nd Mini Album Release Tour「心のピースを探しに」
2026.5.31 恵比寿LIQUIDROOM
●セットリスト01. ロングヘアー
02. START DASH★
03. 恋する少女はヒーローだった
04. 昼間の三日月
05. カラフル
06. 風船
07. BAD-BYE!
08. ロックンロールに恋をしたんだ!
09. コンティニューして!
10. ストロベリームーン
11. もしも
12. 夢見がちガール
13. オーライ
14. いつかまたひとりぼっちだったら
15. 私のB面
16. コンティニューして!
17. 夢を見よう!
Encore
18. 素直になれたら
19. いつかのうた
●リリース情報
配信シングル『素直になれたら』6月10日(水)配信
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提供:SKID ZERO
企画・制作:ROCKIN'ON JAPAN編集部