今回は音速ラインの藤井と同郷・いわき兄弟、GO!GO!7188、曽我部恵一バンドがゲストとして登場。オープニングには音速ラインの2人が甚平姿で登場し、オープニングMCを。これがまた、ゆるい。しかも、各バンド転換時のSEには王道の演歌が流れ、完璧にノリは居酒屋。そして、当然のごとくライブ・ドリンクはビール!
トップバッターのいわき兄弟は、いわき出身のグループ魂・港カヲル、遅刻、バイト君によるムード歌謡ユニットで、今年6月に行われたグループ魂主催フェス『ぱつんぱつんフェスティバル』にも出演。お揃いの白いスーツ&ハット姿で現れ、爆笑のコントならぬライブを披露。カヲルさんは足を組みつつ斜め45度の角度でマイクに向かい、いわきにまつわる歌を届けては東北訛りのMCで会場を爆笑の渦に飲み込む。バイト君のボケにイラッときたカヲルさんが、同じく機嫌の悪い遅刻に東北出身者にはお馴染みのお菓子「ままどおる」を渡して気を取り直してもらいライブが進んでいくという感じ。『ビール☆ナイト』のオープニングをゆるーく楽しく飾ってくれました。
続く、GO!GO!7188はユウもアッコもビールは飲めないそうで、「私たちは未成年なんで!」「だから、今日も早く帰らないとお母さんに怒られる」とか言って、会場の笑いを誘う。ライブは初っ端から骨太なロック・ナンバーで攻め続け、会場もテンション高く拳を突き上げついていく。どんどん逞しくなっている3人のグルーヴが浮き彫りになったのは、ラストで披露した来年1月に発売される新曲“ふたしかたしか”。ここ最近、アッパーに攻めてきたGO!GO!7188の新局面を垣間見ることができる壮大なミディアム・ナンバーで、サウンドも余計なものを削いだシンプルなものに。楽曲後半部分ではひたすら3人が轟音を鳴らし、より深いサウンドが場内を渦巻いていった。
そして、主催者の音速ラインよりもビール片手にライブをやるのが似合ってるんじゃないかと思う曽我部恵一BAND。ステージ真ん中でいつものように円陣を組んでライブはスタート。もうすでに酔っているのか、満面の笑顔に包まれた4人が本当に楽しそうに演奏してる。楽屋は飲み放題で、ビールサーバーが用意してあるらしくステージ上で「もう一杯持ってきてもらってもいいですか?」とスタッフにお願いする曽我部。「このライブ、打ち上げもかねてるからね」と、お構いなしに打ち上げさながらの勢いで“トーキョーストーリー”“有名になりたい”“キラキラ!”と惜しげもなく盛り上がり必至のロック・ナンバーを連発。そして、「これからオシャレな話をするから」と言って照明さんにオシャレなライティングを依頼。その照明の中で「ビール☆ナイト」で出会った架空の男女のストーリーを語り“テレフォンラブ”へ突入。そこから“青春狂走曲”“魔法のバスに乗って”と最強のナンバーが続いたのだが、もう、楽しくないわけがない! ステージとオーディエンスが一体化することの楽しさを身をもって体感できるのが曽我部恵一BANDのライブ。今日はビールの力もあって、その楽しさがより倍増した。
鼠先輩の「六本木〜GIROPPON〜」をSEに登場した音速ライン。「♪ポッポポポポポ〜」と際限なく続くメロディーに、自分たちの演奏に入るタイミングを失うメンバーたち。大久保(B)ずっこける。すでに酔ってるんだろうなーというのは傍目からも見て分かるほど。サポートドラマー大木のカウントでギロッポンを遮るようにニュー・アルバム『風恋花凛』から“WWG”で幕開けた。2人のゆるーいMCは音速ラインのライブに行ったことのある人ならご存知のとおりだと思いますが、『ビール☆ナイト』だとさらにもっとゆるいです。大久保は開口一番「ご存知かと思いますが、僕ら酔っ払ってます」だもん。正直すぎます。そんな彼らから09年に全国ツアーが決定したことと、そのツアー・ファイナルが初の中野サンプラザホールにて行われるという発表も。でも、カミカミで上手く言えてませんでした。挙句の果てにタオルを頭に巻き出しその場にうずくまる大久保。「楽しくてしょうがないもん。このまま寝たい」と藤井。そんなMCを経て“旅ガラス”“ポラリスの涙”“ロレッタ”など再び酔いも覚めるようなナンバーを展開していった。ゆるさとは真逆にある疾走感とどっしりとしたサウンドをかき鳴らしてくれた。
イベントの最後は本日の出演者が全員ステージに登場。いわき兄弟は再び「ままどおる」をお土産として持ってきて会場に投げ渡し、GO!GO!のアッコとユウはお茶で乾杯。曽我部恵一も音速ラインと固く抱き合って、最後にみんなで乾杯! まさに、「打ち上げ」そのものみたいなイベント。最初から最後までビール一杯でこんなに楽しい時間を過ごすことができるなんて、「ビールって本当にいいですね!」と言いたくなる素敵なイベントでした。来年の開催も楽しみにしつつカンパーイ!(阿部英理子)