miwa @ Zepp Tokyo

12月23日・24日と2日間に亙って、Zepp Tokyoで行われた年末ワンマン・ライブ『miwa -39live- “miwanissimo 2013”』。その2日目の模様をレポートしたい。1ヶ所2公演のみのステージではあるけれども、miwaにとっては初の試みとして、この24日のパフォーマンスは全国31箇所の映画館でライブビューイングも実施された。クリスマス・イブにちなんだ演出や趣向も盛り込まれ、冷たい冬の風を撥ね除けるように、miwaがでっかい元気の塊をプレゼントしてくれる。そんな一夜であった。

セカンド・シングル『リトルガール』のカップリング曲“あなたがいないと世界はこんなにもつまらない”で、さっそく満場のオーディエンスを跳ね上がらせるmiwaの衣装は、ゆったりとしたワンピースで前反面が赤、後ろ反面が緑というクリスマス仕様の配色。続いて同作の表題曲であった“リトルガール”が勢いに満ちた間の手(男性ファンの気合が凄い)を巻きながら届けられ、miwa自身も歌いながら、客席からコールを誘って火に油を注いでくれる。6名からなるバック・バンドのメンバーは、ステージ上手からまゆみっくすこと藤田真由美(Cho.)、オバタコウジ(G.)、Naoki-T(G./Key.)、ゆーこー(Ba.)、よっち(Dr.)、そしてeji(Key.)という顔ぶれだ。デビュー時期からmiwa作品にプロデューサーとして携わってきたNaoki-Tは、今回がmiwaのライブの初サポートとなる。

「あらためまして、『miwa -39live- “miwanissimo 2013”』へようこそー!」「Zepp Tokyo、来てくれたみんなありがとう!! 2階席、盛り上がってる!? ライブビューイング、盛り上がってる!?」といった挨拶を経て、11月より着うた配信されている新曲“It's you!”がライブ初お披露目だ。miwaのクリスピーな節回しが、小気味良く弾けてゆくファンキーなポップ・チューンである。そしてアコギを抱えると、目下の最新シングルからビート・ポップ・ナンバー“Kiss you”へ。今回のライブビューイングには、miwaのお婆ちゃんも沖縄で参加しているそうだ。

「miwaのライブが初めてって人! そもそもライブ自体が初めてって人! いますねえ。嬉しいですねえ。今、揉みくちゃになってびっくりしてるんじゃないですか? あ、女の子は大変だね。周りの男の子は、こういうときに優しくしてあげないと。せっかくクリスマスなんだし。こういうことで、来年1年が変わってくると思うよ(笑)」。そんなライブ指南を挟んで、お次は最新シングルから“Faraway”だ。浮遊感に満ちた心地よいシンセ・サウンドが加わり、『Delight』モード以降のmiwaのスケール感を伝えてくれる。一面で打ち鳴らされるハンド・クラップに後押しされた賑々しい“ふたりのサタディ”があれば、miwaのアコギが静謐なアルペジオを奏でて歌い出される“スマイル”もある。自由度の高い選曲でmiwaというアーティストの懐の深さを伝えていた。切実な決意に満ちたストーリーがバンド・サウンドを牽引するかのような“またね”も、見事な説得力で届けられる。

「今年はいろいろありましたね。3月に大学を卒業して、初の武道館! その翌日に、下北沢のロフトでライブをやるという夢も叶いました。武道館にはロフトの店長も来てくれて。そしてニュー・アルバム『Delight』と、ツアーもやりましたね。モノマネをやらされたりして」。自らのMCで墓穴を掘ったmiwa、オーディエンスやバンド・メンバーに囃し立てられ、今回もモノマネを披露する羽目に。物怖じもせず「大人になったタラちゃん」を敢行していました。「これ、映画館でも流れてるワケよ〜! ライブビューイング観てる人、大丈夫?」と、あとの祭り的に心配したりしている。

「良いことがあった人も、イヤなことがあった人も、今年最後のライブ、すべて出し切ろうじゃないか!!」と、ステージの背景には色とりどりの光が走り、“カラ*フル”からロック色の強いメドレーがスタートだ。視界一杯のタオル回しに振り付きのダンスと、場内が更にヒート・アップしてゆく。さて、ここでmiwaは白いジャケットを羽織り、バンド・メンバーもサンタ帽を被ったりトナカイに扮したりと、大急ぎで準備を整え「メリー?」「クリスマース!!」とコール&レスポンスを繰り広げる。「せっかくなんで、クリスマス気分を味わいたくないですか?」と、ワム!の“LAST CHRISTMAS”からはクリスマス・ソングのメドレーを放ちまくるのであった。バンド・メンバーが代わる代わるリード・ヴォーカルを務めたり、miwaもハンド・ベルを振り回しながらステージ上を駆けずり回ったり、えらいことホットなクリスマス・イブである。

「今日、カップルで来た人! ヒュー!! リア充なんて……」「ありえなーい!!」と、オーディエンスとの絶妙な呼吸で“ありえない!!”に傾れ込んでゆく終盤戦。“chAngE”ではバンド・メンバーもステージの淵に身を乗り出して煽り立て、全力のタオル回しが繰り広げられた“again×again”を、miwaは満面のスマイルで決めてみせる。そして本編クライマックスは、暗転した場内にミラー・ボールが煌めく“ヒカリへ”だ。miwaが歌に込める強い意志がそのまま視界に描き出されるかのように、後光を受けてフィニッシュ姿はなんともカッコ良かった。

さて、miwaコールを受けてのアンコール。物販Tシャツに着替えたmiwaは、キットカットの受験生応援キャンペーンとタイアップし、すでに着うた配信はスタートしている新曲“キットカナウ”を披露。スペシャル・ゲストとして、大学のマスコット・キャラクター4体を招いたパフォーマンスだ。そして“441”、“Delight”と楽曲を披露すると、miwaは「こうして今年も皆さんのおかげで、一年支えられて、楽しく乗り切ることが出来ました! まだ年末もあります! 今年は初めて、紅白にも出場させて頂きます! 今からキンチョーするよね」と語り、そのひたむきさをラブ・ソングに込めた“片想い”で今回のステージを締め括るのだった。ライブ会場で観ているのに、まるで映画のエンド・ロールのようにドラマティックな光景だった。

ところが演奏後、miwa自身から新たな告知が届けられる。2014年3月8日、及び9日に、東京・国立代々木競技場第一体育館にて、2デイズのワンマン公演を行うことが発表されたのだ(詳細ニュース記事はこちら→http://ro69.jp/news/detail/94638)。『“渋谷物語・完”』という公演タイトルについては、デビュー記念ライブのshibuya eggman、ツアーでライブを行ったSHIBUYA-AXと渋谷公会堂、紅白歌合戦のNHKホール、その先に代々木第一体育館ということで、渋谷区にそれぞれ隣接するこれらの会場でライブを行うことを、デビュー時から思い描いていたそうである。その物語の完結編というわけだ。当たり前だけど、思い描いたからといって実現するには大変な物語である。こういう物語をファンと共有してしまうところに、miwaという小さな巨人の偉大さがある。今から楽しみだ。なお、2013年末のmiwaといえば、12月29日に『COUNTDOWN JAPAN 13/14』にも出演予定。EARTH STAGEのトップ・バッターです。こちらもぜひお楽しみに。(小池宏和)

セットリスト
01 あなたがいないと世界はこんなにもつまらない
02 リトルガール
03 It's you!
04 Kiss you
05 Faraway
06 ふたりのサタディ
07 スマイル
08 またね
09 miwaメドレー ~カラ*フル~FRiDAY- MA-MAGiC~321~ミラクル
10 クリスマスメドレー~LAST CHRISTMAS~ジングルベル~あわてんぼうのサンタクロース~赤鼻のトナカイ~サンタが街にやってくる
11 ありえない!!
12 chAngE
13 again×again
14 ヒカリへ
encore
01 キットカナウ
02 441
03 Delight
04 片想い
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