【特集】10周年ツアーはでっかい未来への導火線。夢と希望が山盛りだったデラックス×デラックス史上最大規模のステージ - photo by MICHAEL HELMSphoto by MICHAEL HELMS

【特集】10周年ツアーはでっかい未来への導火線。夢と希望が山盛りだったデラックス×デラックス史上最大規模のステージ

5月13日に結成10周年を迎えた沖縄出身のバンド・デラックス×デラックス(以下、デラデラ)。2月22日の岐阜CLUB ROOTS公演を皮切りにスタートした「デラックス×デラックス10th ANNIVERSARY 天晴れ!!和気藹愛ツアー」は全国各地を巡り、7月20日にSGCホール有明で「第一幕」のファイナルを迎えた。バンドメンバー4人の総体重が555kgの彼らには、大きなステージがとてもよく似合う。10年間の軌跡と未来へ進む姿が示された過去最大規模のライブの模様をレポートする。
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和太鼓、ほら貝、掛け声が合戦開始のようなムードを醸し出すオープニングSE“MEITEN”が鳴り響く中、ステージに登場したメンバーたち。楽器隊のスイレン(G)、スズラン(B)、サクラ(Dr)、警護を担当しているパフォーマーであるSPのシダ(上手守備)、ラシ(下手守備)、コク(中央守備・DJ)を出迎えるカロリー(デラデラファンの呼称)の拍手が激しい。最後にアサガオ(Vo)が和傘を差しながら現れると、地響きのような歓声が出迎えた。そしてスタートした“飼いならされたいの”。パワフルなバンドサウンド、会場いっぱいに広がる歌声、真似したくなる振り付けとストリートダンスを融合させたパフォーマンスが、「楽しい!」の特盛り状態を瞬く間に作り上げる。天井から吊るされたミラーボールが光を放っていたが、その真下で開放的に盛り上がるカロリーの姿もまぶしい。2曲目“ブラックキャット・スウィング”に続いて突入した“かもめが翔んだ日”は両掌を翼のように動かす振り付けが印象的だったが、客席内で大量のかもめが羽ばたいているかのような風景が作り上げられていた。
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“エンドレス・ダンスホール・ナイト”が披露されてから迎えた小休止。「今年で10周年。あたしが20歳になる年から始めたので、20代丸々デラックス×デラックスに注ぎ込んでおります。不思議な人生。みなさんのおかげで最高の景色を見させてもらってます!」──アサガオがカロリーに感謝を伝えたMCを経て、曲がさらに届けられた。“ヨバナシのテーマ”は、沖縄から上京したタイミングでリリースされた曲。遠く離れた場所にいる人への想いが滲むメロディが温かい。“ラララブラ ~愛の呪文~”はアカペラの歌から始まり、バンド演奏が合流。高鳴っていくサウンドが情熱的だった。そして“LOVEマシーン”は、やはり不朽の名曲。躍動するディスコビート、華やかなメロディがカロリーのダンス衝動を明るく加速させ続けていた。先ほどの“かもめが翔んだ日”もそうだが、デラデラはカバー曲も楽しい。デラデラ流に調理した昭和や平成の曲が、その後も随所で届けられた。
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「これ、そろそろ突っ込むべき?」と、ステージに置かれている食品類を指し示したサクラ。そこにあったのは、脂で喉を潤すためのステージチキン。月島の人気店「久栄」のメロンパンも実に美味しそうだった。シダがSPとしての職務を放棄して盗み食いをしていたが、このメロンパンはそれくらいメンバー内で大人気らしい。「美味しいものをたくさん食べながら全国を回って大きくなっております。移動ばっかりしてると痩せちゃうでしょ?」と言っていたアサガオ。彼らのライブを客席で楽しむ人々の運動量もかなり多いに違いない。
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その後も特大級の興奮を誘う曲が続いた。始まるや否や手拍子の嵐となった“エバビバ”。歌いながらアサガオが投げ込むカラーボールをカロリーが夢中でキャッチしていた“サウスポー”。序盤から時折加わっていた姉妹ユニット・NeIROとSPのシダ&ラシによるダンスソロが歓声を浴びた“ダンシング・ヒーロー(Eat You Up)”。ドラムを叩いている関係上、移動できないサクラ以外の全員がステージの前方に集合して踊りまくった“どうにもとまらない”……1曲につきメロンパン3個分くらいのカロリーは消費できそうな盛り上がり方だった。
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アコースティックアレンジによる“SWEET MEMORIES”と“め組のひと”。「天晴れ!」に対して「日本イチ!」と返すコール&レスポンス、楽器隊とSPのソロプレイが盛り込まれていたインストゥルメンタルナンバー“KAMIWAZA”。大合唱を巻き起こした新曲“魂(マブイ)ぬ花”。10周年記念グッズ「天晴れ!!デラデラ扇子」が客席内で一斉に躍動する風景が壮観だった“キンレンカ”を経て再び迎えた小休止。10周年に対する感慨をアサガオが語った。「もともと友だちを笑わせるためだけに始めたつもりが、いつの間にか広がって、その『友だちのみんな』がどんどん『沖縄のみんな』『日本中のみんな』になって、ゆくゆくは『世界中のみんな』になりたいんですよ。やっぱり観たいじゃないですか? あたしたちを武道館とかで。ドームで観たいですよね? 大きいあたしの顔のセットを作って、口がパカッ!と開いたらあたしが出てくるっていうのをどうしてもやりたくて。あたしのバンドの目標①。そして『あたしたちが紅白に出たら何組なのか?』というのを調査したい。それがバンドでやりたいこと②。いろんな夢がありますよ」──広がる夢、無邪気な遊び心、たくさんの笑顔を願う心が、バンド活動の原動力であり続けているのだろう。デラデラの使命を高らかに示した「社会のために働いて頑張っているみなさんのために、普段の鬱憤やモヤモヤを吹き飛ばして空っぽになったところに音楽を注ぎ込んでお腹いっぱいにする。これが我々のお仕事でございます!」という言葉が喝采を浴びた。
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青空、大海原、大自然をイメージさせる雄大なメロディを響かせた“ダイナミック琉球”。食欲に屈することをカロリーの大合唱が全面的に肯定していた“ギギギギルティ”。そして、絶頂感の限界突破を重ねた“オニサンコチラ”の熱気のまま雪崩れ込んだ“セクシー★ダイナマイト”が本編を締めくくった。カロリーが振り回すタオル、ダンス、「セクシー」に対して返す「ダイナマイト」という声のパワーが尋常ではない。ステージに向かって届けられた絶大なエネルギーは、デラデラの10周年を祝福する花吹雪のように感じられた。
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「マシマシ!」に合わせて打ち鳴らされた手拍子。デラデラのファンは成人男性も多い。脂っぽい成分が強めなアンコールを求める声に応えて、メンバーがステージに戻ってきた。「タオルの準備はOK? ぶん回せ、東京!」とアサガオが煽り、“恋してよDISCO”がスタート。同期のシンセサウンドが、カロリーのトランス状態をグングンとエスカレートさせる。続いて届けられた“シーヤ!!!”は、とても温かかった。アサガオが歌いながら手を振り、カロリーは笑顔で手を振り返す。優しさに満ちた言葉《グッバイ 手を振ってまた明日 待ち合わせはいつも同じ場所》《悲しい事も嬉しい事も 全部忘れずポケットへ》が人々を包んでいた。2曲を届けるとステージをあとにしたメンバーたち。しかし、追加注文の「マシマシ!」の声が再び起こり、ダブルアンコールが行われた。「いやあ……10年やるもんですね。10周年なんで、みんな(メンバーたち)に喋っていい? 『豊中まつり』のときに円陣を組んで、めっちゃ人だかりができたのが初めてで、数千人くらいの前で、『これを当たり前にするぞ!』って言ったじゃない? 今日、当たり前になってるかもね。10年やってきて、おまえらじゃなきゃ来れなかったな感はめっちゃある」──2019年8月3日に出演した「豊中まつり」を振り返ったアサガオは、メンバー一人ひとりに感謝しながら声をかけていた。そして、「いつもはみんなに歌ってるんですよ。いつだって。でも、次はみなさんと、このあたしを含めた7人のために歌いたいんですよね」と言い、次に届ける曲について触れた。
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ライブで初めてやったときに「絶対売れるわ!」と確信し、「ダンスと曲と歌と歌詞が最強じゃん!」と思ったのだという。「幼少期から太っててずっと自信がなかったあたしが、こうやって自分のことを大好きになって、みんなの前で堂々と歌えるのは、すごい奇跡。あたしが歌うからこそ誰かが明日踏ん張れるって信じて歌ってます。そんなあたしが自信たっぷりにステージで歌えるようになって、『このデラデラ、世界に行けるぞ!』って思った曲。最後にみんなに。そして、俺らにぶつけて終わりたいと思います」という言葉が添えられた“一夜一夜に人見頃”は、力強いタイトルコールと共にスタート。風雅な和メロ、歌謡曲への敬愛を感じる抒情性、バンドサウンドの熱、ダイナミックなダンスが満載されたこの曲は、デラデラの10年の軌跡の中で生まれた代表曲のひとつ。儚い恋の歌として受け止めてきたし、その解釈は間違いではないと思うが、未来へと踏み出す決意の曲のようにも聴こえた。
《誰か愛して/散りゆく日まで》の雄々しい響きは、このライブのラストに噛み締めた嬉しい感触だった。歌、演奏、ダンスを終えて深々とお辞儀をした7人。笑顔を浮かべて手を振り、名残惜しそうにステージから去ったメンバーたちを、大きな拍手と歓声が見送った。(田中大)
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●セットリスト
デラックス×デラックス10th ANNIVERSARY 天晴れ!!和気藹愛ツアー 第一幕
2026.7.20 SGC HALL ARIAKE01. 飼いならされたいの
02. ブラックキャット・スウィング
03. かもめが翔んだ日
04. エンドレス・ダンスホール・ナイト
05. ヨバナシのテーマ
06. ラララブラ ~愛の呪文~
07. LOVEマシーン
08. エバビバ
09. サウスポー
10. ダンシング・ヒーロー (Eat You Up)
11. どうにもとまらない
12. SWEET MEMORIES 
13. め組のひと 
14. KAMIWAZA 
15. 魂(マブイ)ぬ花 
16. キンレンカ
17. ダイナミック琉球
18. ギギギギルティ
19. オニサンコチラ
20. セクシー★ダイナマイトEncore
21. 恋してよDISCO
22. シーヤ!!!Double Encore
23. 一夜一夜に人見頃提供:Village Again Association
企画・制作:ROCKIN'ON JAPAN編集部
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