ゼブラヘッドに直撃ロング・インタビュー! 新作『ブレイン・インベーダー ~脳内ジャック』&最多8回目となるサマソニ出演について、全員に訊いた!

ゼブラヘッドに直撃ロング・インタビュー! 新作『ブレイン・インベーダー ~脳内ジャック』&最多8回目となるサマソニ出演について、全員に訊いた! - pic by Yuki Maedapic by Yuki Maeda


●シリアスな空気という意味では今作の冒頭ナンバー“ウェン・ボース・サイズ・サック、ウィアー・オール・ウィナーズ”がそれを象徴してます。スレイヤーの新曲じゃないかと思うほどヘヴィなオープニングでビックリしました。

全員「ハハハハハハハ」
ダン「それは一番の褒め言葉だよ(笑)!」
エド「ダンのメタル愛にこっちも便乗したというわけさ」
ベン「最初から色んなジャンルに手を出してたんで、今さら誰も俺達を止められない。ちなみに俺もスレイヤーの大ファンなんだ(笑)」

●また“ユー・ドント・ノウ・エニシング・アバウト・ミー”はホーンを取り入れた明るい楽曲で、これも今までになかった新しいアプローチですよね?

アリリール・ビッグ・フィッシュのホーン隊が今回参加してくれたんだ。ホーンのアイデアも、もともとリール・ビッグ・フィッシュ側から持ちかけられた話だしね。一緒にツアーをまわってるときに、向こうから『“アンセム”のバックで良かったら、ホーンで参加するよ』って言われて、最初はマジか?って感じだったけど、やってみたら客の盛り上がりぶりが半端なくてね。それでレコーディングにも呼ぼうという話になったんだ」


●さらに“チェイシング・ザ・サン”はスカ調のリズムを用いながら、ユニークなサウンドが耳に引っ掛かる曲調です。これもチャレンジな楽曲の一つだと思うのですが。

アリ「そうだね。家でヒップホップを聴いてたときに、たまたま自分のラップに合うループとかサンプルのアイデアを思いついて、それでバックの音も含めて自分のパートを作ってメンバーに送ってみたんだ。以前はメンバーがあらかじめ用意してくれた音に合わせてラップする形だったけど、その逆にトライしてみたんだよね。今回は自分が作ったサンプルを元に曲を作ってみたんだ」
●“アップ・イン・スモーク”も口笛を入れつつ、電子音も加えたミドル・テンポの曲調でアルバムのいいフックになってます。それも今言ったようなことから生まれたんですか?

ベン「そうだね。いつもはインストゥルメンタルの曲をアリに渡して、そこにラップしてもらってたんだけど、今回はアリが最初に作った音を元にして曲を作ったんだ。俺達の作ったビートじゃなくて、アリ本人が作ったビートに合わせてラップしてるから、彼のラップ・スタイルも相当変わったよね」
ダン「それにエレクトロニックなドラム・ループをロックに変換するっていう、それもまた一つのチャレンジだったしね。すごく新鮮で楽しかった」
エド「自分達の楽曲のスタイルが根本的に変わったのは確かだね。今回のアルバムの中で一番気に入ってるところでもあるんだ」

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●ええ。それとさきほども“ウェン・ボース・サイズ・サック、ウィアー・オール・ウィナーズ”に関して触れましたが、“イチ、ニ、サン、シ”、“ブレット・オン・ザ・ブレイン”もダン・ワールド炸裂のメタル・ナンバーです。ギターのアプローチもこれまではエディ・ヴァン・ヘイレンっぽい煌びやかな音色でしたけど、今回はもっと重心の低いソリッドな音になってますよね。

ベン「最初はやっぱり気を使ってたと思うんだ。しばらく一緒にやってるうちに、どれだけヘヴィにしてもこのバンドなら受け止められるってことがわかったみたいで(笑)。あともう一つ付け加えるなら、マッティのボーカルが入ることで曲が良い意味でガラリと変わるんだよ。マッティのこの美しい声によって!」
マッティ・ルイス(Vo/G、以下マッティ)「(ダミ声で)サンキュー(笑)!」
ベン「マッティは今喉の調子が良くなくて、今回のインタビューではおとなしいんだけど……どんなにヘヴィな曲でもマッティの声が被さることで、みんなが合唱したくなるようなキャッチーなものに変わるから、あまり心配してないんだよね」
マッティ「まあ、典型的なメタルの歌い方とか、自分には無理だからさ(笑)」

●マッティの歌声が大活躍しているという点では、日本盤ボーナス・トラックとなるE-girlsの“フォロー・ミー”の日本語カバーも大チャレンジですよね?

マッティ「日本語は難しいから、日本のリスナーが聴いて『こいつ、何言ってるか意味わかんない』って言われないかどうか不安だったんだけどね」
ベン「レコーディング・ブースに入るときもめちゃくちゃ緊張していたからね。ただ、マッティが最初のワン・フレーズを歌い始めたときに、その場にいる全員が顔を見合わせて『あいつ、すげえな!!』って」
エド「マッティだけじゃなく、ダンだって日本語の曲に合わせて日本風のギターを弾くのに相当頑張ったんだぜ(笑)!」
ダン「ああ、そうだよ(笑)!」
マッティ「今回のアルバムって、マジでやりたい放題だよね。スレイヤーっぽい曲があり、ホーンあり、口笛が入った曲あり、日本のアーティストの曲があるという(笑)。これ以上ないくらいに完璧な組み合わせだよ」



●ここで少し話題を変えますが、結成した1996年から数えると、今年でキャリア24年目に突入ですね。僕も1999年の初来日公演から観ているので、そこから数えても20年ですからね。

ベン「忘れられないよ! 渋谷クラブクアトロだろ!」
アリ「自分達が日本でライブをやるなんて信じられなかったし、当時の行列を目の当たりにして、他のバンドの出待ちをしてるのかと本気で思ったくらいだからね(笑)。あれが最初で最後のライブだと思ったけど、それから何度も日本に呼んでもらえているからね。俺達の地元の友達や家族にも『世界中をツアーして、どこが一番良かった?』って訊かれたら、メンバー全員ともお世辞とかじゃなくて、迷わず『日本!』って即答するんだ」

●それはとても光栄です! あと、ゼブラヘッドは過去のMV“アンセム”でモーターヘッドのレミー・キルミスターとも共演する間柄で、2016年のジャパン・ツアーでは“エース・オブ・スペーズ”をカバーしましたよね。残念ながらレミーは2015年12月28日に他界しました。今、レミー対してどんな思いがありますか?

ベン「レミーは雲の上の存在だったけど、フェスなんかで会うと、いつも気さくに声をかけてくれるんだよね。共演が決まったのも、いきなり電話がかかってきて『この曲を弾けるように準備しとけ、明日レコーディングで俺が歌ってやるから』って。突然の話だったけど、こっちはもう二つ返事で『ぜひよろしくお願いします!!』って。『ロックンロールのおかげで俺は命拾いしたようなもんだ』って、レミーの言葉が今でも強烈に残ってるよ」


●では最後になります。今年もサマーソニックで来日しますが、日本のファンにメッセージをお願いします。

ベン「またサマーソニックに呼んでもらって本当に光栄だし、マジで楽しみにしてるよ! 今回で8回目ってことで過去最多出演アーティストらしいしさ。世界中、色んなフェスに行ったけどサマーソニックが一番最高だっていつも言ってるんだから! サマーソニックから出演のオファーがあったら、今やってる用事をほっぽり出してでも駆けつけるくらいだから。こうしてまた呼んでもらって本当に感謝してるよ!」



ゼブラヘッド『ブレイン・インベーダー ~脳内ジャック』の詳細は以下。

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