ビリー・コーガンが自身のプロジェクトとしてエクスペリメンタル・アルバム『AEGEA』をリリースした。ビリーのレーベルMadame Zuzuから250枚限定でリリースされた同作は、ビリーが2007年からレコーディングを続けてきた作品だという。
なお、『AEGEA』の250枚は既に完売しているが、同アルバムの#3にあたる約3分間のプレビュー音源が公開された。
『AEGEA』のプレビュー音源はこちらから。
なお、スマッシング・パンプキンズの新作『Monuments to an Elegy』を現在制作中とも明らかにしているビリー・コーガンは、同新作でモトリー・クルーのトミー・リーとのセッションを行った経緯や手応えを報告している。
「トミー・リーに声をかけてみるというアイディアはザ・シュレダー(現ギターのジェフ・シュローダー)から出たんだ。『この曲ではトミー・リーのような叩き方をするやつが必要なんだよな』とぼくが悩んでいたところ『だったら、本人と連絡を取ってみたら?』と言われてやってみたんだ。で、どういうことになったかというと、つまり、ぼくは史上最高の一人と呼ばれる人物と居合わせる機会に恵まれることになった」
ビリーはそう事の発端を説明している。その後、ビリーはトミーに実際に会い、それまで制作した音源を聴いてもらい、トミーの叩きやすいアレンジなどを吟味して、トミーとのセッションに備えたと説明している。その後行われたセッションの成果をビリーは次のように語っている。
「演奏を叩きつけ合っただけでなく、『Monuments』用の9曲が今や説明しようがないほど壮大なスケール感を伴った音になっていることを報告できて本当に嬉しいよ。代名詞と誇張をいくらでも並べることはできるけど、どれもぼくとしてとても気に入っている『スーパーソニック・パンプキンズ』という言い方には及ばないだろう。トミーのドラムの叩き方は破壊的なアプローチだけど、多くのファンが知っているようにそれはまたさまざまなニュアンスやフォローを伴ったものでもあるんだ。というのも、トミーには素晴らしい聴覚が備わっているからで、トミーは音楽の興奮をさらに増すことだけに特化したやり方で演奏してるんだ。こんなヘヴィーなドラムが柔らかく表現豊かに感じる現象など、ぼくはほかにレッド・ツェッペリンのジョン・ボーナムでしか聴いたことがない。素晴らしい仲間だとしか言いようがないよ!」
なお、トミーとは実は古い付き合いで、1991年にトミーがパンプキンズのライヴを観に来てくれたのをきっかけに知り合いになったともビリーは明かしていて、ほかの人が思うほどミスマッチな取り合わせではないのだとも説明している。トミーもモトリー・クルーのツアーを控えているため、数週間のうちにトミーのドラム・パートは仕上げてしまいたいとビリーは報告している。