アムネスティの自白強要広告、イギー・ポップの許可を得ていなかったことが判明

アムネスティの自白強要広告、イギー・ポップの許可を得ていなかったことが判明

イギー・ポップが拷問によって「ロックンロールの未来はジャスティン・ビーバーだ」という自白を強要されたという、アムネスティ・インターナショナル・ベルギーの拷問撲滅キャンペーン広告が話題を呼んでいるが、実はイギーの写真が本人の許可を得ないまま使用されていたことが明らかになっている。

この広告は、拷問によって片目が開かなくなり顔に痣や裂傷などを負ったイギーの顔写真に、本人の発言として「ロックンロールの未来はジャスティン・ビーバーだ」という文句が並べられ、さらに「人に拷問を加えたらどんなことでも『自白する』ものです」「非人道的であるだけでなく、拷問にはなんの効果もありません。みんなでやめさせましょう」というメッセージが添えられたものとなっていた。

しかし、アムネスティはイギーの写真を使う際に許可を得ていなかったことを明らかにし、ツイッターで次のような謝罪声明を発表している。

「アムスティの拷問撲滅キャンペーンへの意識を高めるため、アムネスティ・インターナショナル・ベルギー・フランス語部では本人の許諾を得ることなくイギー・ポップの写真を流用しました。善意からやったこととはいえ、このような結果になってしまったことをイギー・ポップに対してお詫びいたします。このキャンペーンの大きな目標は拷問を行うことについての人々の考え方を変えていくことにあります」

「そういうことですので、ジャスティン・ビーバーはロックンロールの未来だとしているこのイギー・ポップの発言につきましても、イギーの個人的な見解ではなく、このキャンペーンにおけるクリエイティヴな要素のひとつであり、皮肉的な表現を趣旨としたものであったことをお断わりしておきたいと思います」

アムネスティ・インターナショナル・ベルギーのこのキャンペーンでは、同じように拷問を受け、ボコボコにされたシャネルのチーフ・デザイナーのカール・ラガーフェルドやダライ・ラマ14世の顔写真を素材にしたものも制作されたが、ダライ・ラマの写真はその後、削除された。

(c) NME.COM / IPC Media 2014
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