レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンのトム・モレロはチャリティ出演したシアトルでのライヴの後、レストランのドアマンに入店を拒否され、激しい怒りをぶちまけている。

トムは9月26日に労働者の最低時給を15ドル（約1630円）に設定するよう訴えている活動団体「15ナウ」へのチャリティ・ライヴに出演し、そのライヴで元オーディオスレイヴで現在ではサウンドガーデンに復帰しているクリス・コーネルとの共演を果たすことになったことが伝えられている。その後、トムはイヴェントの関係者らと地元シアトルでは有名なバーである、ザ・ファイヴ・ポイント・カフェに繰り出したというのだが、そこで満員を口実にぶしつけな対応をされたと怒りを露わにして次のようにツイートしている。

「シアトルのファイヴ・ポイント・レストランは最悪。超絶的に横柄で労働者の敵。アメリカ北西部で最もクソなドアマン。エラソーなやつ。拡散お願いします」

さらにトムはこの店が時給15ドルを実現すれば許してもいいとツイートしたが、オーナーはツイッター上でこの店は社会保険を完備し福利厚生も充実した労働者を大切にしている店だと反論し、さらに「うちのスタッフのことが気に入らなかったのだとしたらそれは申し訳ないけど、うちのスタッフはいつもなら素晴らしい対応をみせるはずで、そうでない時はお客さんの姿をそのまま映し出しているだけのことです。エラソーに振る舞うやつにはエラソーな対応をするのみです」と一蹴。さらにドアマンたちの証言としてトム一行は満員で並ばなければならないのにそれをしようとせず、横柄な態度を取っていたとトム一行を批判した。

これに対してトムは自分たちが店に出かけた時の一挙手一投足まで解説すると応じ、つぶさにその時の行動を振り返っている。この時の自分たちの顔触れは15ナウのスタッフ2名、トムのバンド・メンバー、トムの事務所の女性スタッフ、トムの腹違いのケニア人の弟、そしてトムの6名だったという。トムとしてはこの店が時給15ドルを守っている店でないことを15ナウのスタッフからも聞いていたのでそれも引っかかっていたというが、腹も空かせていたので細かいことは目をつむることにしたという。

トム一行が店に到着すると店は混雑していてドアマンに「6名食事で」とお願いすると満員なので10分ほどの待ちになると告げられ、問題ないと応じたという。

「それから10人かそれくらいの人たちが店を出たんだ。『もう入っていいですか? 今の人たちが出て行ったから』。だめだ。『なんで?』俺が誰も入れさせないから。『ちょっと待って。店はもう満員じゃないよね? それともきみが誰も入れさせないだけのこと?』俺はあんたを入れさせないんだ。『じゃあ、もう満員じゃないのに誰も入れさせないということ?』俺は誰も入れさせない。『そうなんだ、じゃあ、オーダーさせてもらって外に20卓くらいあるこれらのテーブルの一つを使わせてもらえる?』だめだ。

『じゃあ、どういうことなのか説明してくれよ、この野郎。結構長旅してきた連中もいるんだよ。彼はケニアから来てるんだぜ! ぼくは90年代から来てるんだけどね!』あんたのことは店に入れない。『マネージャーさんはいるかな? ひょっとしてレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンのファンだったりしないかな? うまくいったらきみの時給を15ドルまで上げてくれるかもしれないよ』。そこでさらにお客が出て行って、明らかに満員ではなくなっているんだ。するとぼくたちの友達が店の中を覗いてテーブルのいくつかが15ナウのみんなで占められているのがわかったんだ。

『なんだ、テーブルなんか要らなかったよ、中に入っているみんなと合流するから』。だめだ。『マジで? なんで?』俺がお前のことを入れないから。『とりあえず座らせてもらえないかどうかみんなに訊きに行っていい?』だめだ。その後、ぼくのバンド仲間から、信頼が置けて偏見のないIHOP（パンケーキなどブレックファスト・メニュー専門レストラン）に場所を変えようという美味しい提案があって、ホットケーキ一山サービスにありつくというドラマにもあずかることになったんだ」

「はっきりさせておきたいのは、ぼくや一行の全員がどの時点でも、『特別扱いを要求』などしていないし、『個室』やくだらないことを一切要求していないということなんだ」

「ぼくはこのドアマンがぼくの友人たちや特にぼくの弟に取った態度の横柄さに腹が立ったんだ。特に弟が受ける扱いについてぼくは神経質になりがちだから。一体、このドアマンの心中にはどういう動機があったのかぼくはそれが気になる。たまたま虫の居所が悪かったのか? ケニア人嫌い? あるいはスピン・ドクターズのファンだったとか?」