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    レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンがロックの殿堂入りに選ばれる。「まさかの成り行き」と驚きと感謝を表明。

    レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンがロックの殿堂入りに選ばれる。「まさかの成り行き」と驚きと感謝を表明。 - Ⓒ 1993 GIE KNAEPSⒸ 1993 GIE KNAEPS

    2023年のロックの殿堂入りが発表がされた。結果は以下の通り。

    ■Performer部門

    Kate Bush
    レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンがロックの殿堂入りに選ばれる。「まさかの成り行き」と驚きと感謝を表明。

    Sheryl Crow
    レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンがロックの殿堂入りに選ばれる。「まさかの成り行き」と驚きと感謝を表明。

    Missy Elliott
    レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンがロックの殿堂入りに選ばれる。「まさかの成り行き」と驚きと感謝を表明。

    George Michael
    レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンがロックの殿堂入りに選ばれる。「まさかの成り行き」と驚きと感謝を表明。

    Willie Nelson
    レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンがロックの殿堂入りに選ばれる。「まさかの成り行き」と驚きと感謝を表明。 - Ⓒ 2005 GETTY IMAGESⒸ 2005 GETTY IMAGES

    Rage Against the Machine

    The Spinners
    レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンがロックの殿堂入りに選ばれる。「まさかの成り行き」と驚きと感謝を表明。


    ■Musical Influence Award
    DJ Kool Herc
    Link Wray

    ■Musical Excellence Award
    Chaka Khan
    Al Kooper
    Bernie Taupin

    ■Ahmet Ertegun Award
    Don Cornelius

    この発表を受けて、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンが驚きと感謝のコメントを発表した。このバンドが、いかに本来はロックの殿堂という権威からほど遠いようなことをやり続けたのかの例をあげて、レイジの歴史を簡単に説明している。

    内容の要約は以下の通り。

    「ロックの殿堂入りに選ばれるとは、我々にとっては驚きの成り行きだ。1991年、俺たち4人は、ロサンゼルスで、サウンドと団結が交差する場所で立ち上がるためにこの音楽グループを結成した。俺たちをそれをレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンと名付けた。

    このバンドは、そのアルバムと同じくらい、アメリカの軍事機構、白人至上主義、搾取に対して激しく異議を唱えることでも有名である。
    このバンドは、右翼のメディア企業が、俺たちが書いた曲を全てのラジオ局から追放しようとした時に、オルタナラジオ局を新たなピークへと押し上げたことがある。
    このバンドは、NY株式市場を歴史上初めて閉鎖したことがある。
    このバンドは、Mumia Abu Jamalと、Leonard Peltierとその他の政治犯を釈放するようにと声を上げてアリーナをソールドアウトしたが、警察がそれを阻止しようとターゲットとなったことがある。
    このバンドは、グァンタナモ湾(米軍基地)で、無実の人を拷問する時に、俺たちの音楽を使いファシズム的な手段を取ったことに関して米国国務省を訴えたことがある。
    このバンドは、(カリフォルニア州の)バレーにある廃墟や工場地帯の倉庫で作った反抗の曲で、サイモン・コーウェルの『X Factor』が独占していたポップの1位から引きずり降ろして、UKチャートで1位の座についたことがあるばかりか、UK史上最高のDLを記録したことがある。
    このバンドは、メキシコの反抗組織、サパティスタ民族解放軍の支援組織を創設、オーガナイズし、メキシコ政府の先住民への戦争を暴こうとしたことがある。
    このバンドは、パンクとロックとヒップホップを融合させる実験をすることにより、このバンド自体が新たなジャンルとなったことがある。

    ロックの殿堂が、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンの音楽と使命を認識してくれたことに感謝したい。
    また、情熱あるファンに感謝するとともに、これまで一緒に仕事した才能ある共謀者達、活動家、主催者、反逆者や、それから、過去に、または現在、それから未来に俺たちのアートをインスパイアする革命家達にも感謝したい。

    ブラッド、ティム、トム&ザック」


    トム・モレロは、最近、レイジの近況と未来について語る非常に面白いインタビューをしていた。ローリング・ストーンの記者が、答えにくい質問を容赦なくしていたのだ。それが最初からの約束だったようだ。

    レイジのライブのチケットが高かったことや、ザックの足のケガは分かるが、治ったらヨーロッパツアーは再開されるのか?や、ザックの容態についてなぜ直接電話して聞かないのか?など。またロックの殿堂入りしたら全員が出席するのかどうかも聞かれていた。

    ここで分かったのは、これは私が昔プロフェッツ・オブ・レイジでインタビューした時も同じだったけど、トムとザックは直接は話していないということ。バンドの動きはザックの決断次第であること。果たして、ロックの殿堂入りには登場してライブをすることになるのだろうか? 見守りたい。
    https://www.rollingstone.com/music/music-features/tom-morello-interview-rage-against-machine-tour-1234705186/

    今年のロックの殿堂入り式典は、11月3日にブルックリンのバークレイズセンターで開催される。今年はウィリー・ネルソンの90歳でもあり、またヒップホップ誕生50周年でもある。



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