リアーナ、ジェラルド・ウェイ、トム・モレロらがボルティモア暴動への意見をツイート

リアーナ、ジェラルド・ウェイ、トム・モレロらがボルティモア暴動への意見をツイート

アメリカのメリーランド州ボルティモアで警官に逮捕された黒人青年が死亡した事件への抗議運動が4月27日に暴動へと激化した事件をめぐって、ジェラルド・ウェイやリアーナなどのアーティストらが地元市民への支持や憂慮を表明している。

事件では4月19日に25歳の黒人青年フレディ・グレイが数人の警官に拘束された際、頸椎に損傷を受け、そのまま昏睡状態に陥って病院へ搬送されたが、グレイ青年は19日に意識が戻ることなく死亡。27日にボルティモアで行われた葬儀の後、抗議運動が行われたが、一部のデモ参加者が暴徒化し、暴動へと発展した。

ボルティモア市は非常事態を宣言し、これまでに100人近い警官が重軽傷を負ったとも伝えられているが、ステファニー・ローリングス=ブレイク市長は暴動を起こしている「暴力を煽りたいだけのごろつき」について「正義を求めて平和的に抗議していた人たち」の行為を台無しにするものだと批判しているとBBCが伝えている。

こうした事態を受けて、リアーナ、ロード、ブラッド・オレンジのデヴ・ハインズ、ジェラルド・ウェイ、チャック・Dらが抗議運動への支持を表明しているが、リアーナは黒人の機動隊警官が涙ぐんでいる画像を上げていて(https://instagram.com/p/1_5sa8BM7A/)、デヴは作家ジェイムス・ボールドウィンの次のような言葉をツイッターで引用している。

「黒人はアメリカでは黒人の陪審員団による判決を受けたことなど一度もない。これが事実だというのなら、実際これが事実だとわたしは知っているが、この国で公平な裁判を受けた黒人など一人もいないということになる。したがって、なぜ刑務所ではこれほど多くの黒人が投獄されているのかという理由について、わたしはなんの幻想にも捉われてはいないのである」

また、ロードは黒人のジャーナリストとしてCNNやBETなどで活躍するマーク・ラモントのツイートをリツイートしているが、ラモントは今回の暴動についての報道を次のように批判している。

「今回の暴動をただの狼藉や犯罪行為として片付けることは黒人の怒りを非合法化し、病的なものとして扱うのに等しいことだ」

また、チャック・Dも次のようにツイートしている。

「HBOはボルティモアについての一方的な思い込みのドラマ『ザ・ワイアー』(ボルティモアを舞台にした犯罪ものドラマ)を放映していたよな。アメリカ中にこの番組をばらまいて、15年経ったら、ほんとに爆発しちゃったよ」

さらにジェラルド・ウェイ、YG、フレディ・ギブスらは次のようにボルティモア市民への思いを綴っている。

ジェラルド・ウェイ「今夜はボルティモアのみんなに思いを送りたい……とにかく安全でいてくれ」

YG「ボルティモアはやるべきことをやってるんだよ」

フレディ・ギブス「ボルティモア、100パーセント尊重してるから。でも、平和的にやろうぜ、俺たちの誰かを殺す新しい口実をみつけてやってもしようがないだろ。ボルティモア、気持ちを強く持ってくれ。きみたちが感じていることを俺も感じる。俺もまた2006年に警察暴力で親友を失った」

そのほかのアーティストらのツイートは以下の通り。

ヴィック・メンサ「まだわからないのかよ。通りのど真ん中で犬みたいに殺されるのにはもう我慢できないんだよ。こっちが撃ち返してもよくなるには何度撃たれなきゃならないんだよ? 今回の怒りは方向性が間違っているかもしれない。でも、不当な怒りではないんだよ」

トム・モレロ「殺人警官らに有給休暇を与えているボルティモア市警(事件の当事者の警官数人は調査のため有給の停職扱いとなっている)が『平和的に行動しろ』と抜かすとはちゃんちゃらおかしいわ」

フリー「ボルティモアがマジで暴動になってる。悲しいし心配だよ。正義と平和を願って祈っています。これまで軽んじられてきた人たちはもう我慢の限界なんだよ。俺が言いたいのは平和を望みたいということだけど、それは正しい行いから導き出されないと。人種の問題はきちんと取り合わないとだめなんだよ。蓋をしちゃうんじゃなくてね」

(c) NME.COM / IPC Media 2015
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