RO69 JACK 優勝バンド・鳴ル銅鑼、見参!”妖しさ”で魅了したレコ発ライヴをレポート

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現在、1stミニアルバム『無知』のリリースツアーを敢行中のRO69 JACK 優勝バンド・鳴ル銅鑼。2015年7月17日、その東京公演が新宿motionにて行われた。RO69では、この模様をライヴ写真とレポートでお届けする。

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 昨年のRO69 JACK 2014 優勝バンド、鳴ル銅鑼(どら)が、5月20日にリリースしたミニアルバム『無知』のリリースツアーの東京編を新宿motionで開催した。この日は名古屋のイベンター、ばーばらが主催するロックイベント「ontology 」(オントロジー)の東名阪ツアーと兼ねて行なわれ、ThreeOut、ReVision of Sence、room12、MAMADRIVEが出演。予定されていたホロは出演キャンセルになったが、キャパ150名の会場を見事ソールドアウトさせた全5組の次世代ロックバンドが、それぞれ個性的なステージを繰り広げた。

 名古屋出身の4人組ThreeOutがアグレッシヴなパフォーマンスで会場を温めると、転換の待ち時間から、お客さんをイジり倒したのは大阪発のReVision of Sence。9月に発売する新作に収録される“友だちなんて必要ない”など毒舌な負け犬ソングで聴き手の心を掴んだ。一方、「聴く人に元気になってほしい」と真っ直ぐな姿勢が印象的だったのは、東京都・立川の4人組room12。8月にリリースする新作『花葬』からのナンバーを届けると、この日唯一の女性ボーカルバンド、神戸発の3人組MAMADRIVEは耽美かつアングラなサウンドでフロアを独特の雰囲気で染め上げた。

 そして、21:50。トリを飾ったのが鳴ル銅鑼だった。バンド名の由来になっている園子温監督の映画『愛のむきだし』に出てくるセリフ「愛がなければわたしは鳴る銅鑼――」という声をSEにして、メンバーが姿を現した。黒髪を長く伸ばした三輪和也(Vo・G)をはじめ、侍のような佇まいの蒲信介(G)、鋭い目力でフロアを睨みつけるグローバル徹(B)、坊主頭の岩田遼平(Dr)。その4人の風貌からしてすでに異様な雰囲気だ。

 1曲目は“禁断の果実”。じっとりと濡れる妖艶な三輪のウィスパーボイスが一気にフロアを怪しげな色に変えた。そこに加わる激しいバウンドサウンド。「もっと盛り上がっていきましょう!」と、蒲がタイトルをコールした“躾”では、ファンキーな演奏にのせてフロアを鮮やかに踊らせる。「岐阜から来ました我らが鳴ル銅鑼……〇#△%□◎~!」と、後半はまったく聞き取れない言語で叫びをあげた蒲は、一見、近寄りがたい風貌だが、ハイテンションかつフレンドリーにフロアに語りかけていたのが意外だった。

 岩田のドラムを合図に、次の曲へ移ろうとしたとき、蒲のギターが音が出ないというトラブル発生。すかさず岩田とグローバル徹がドラム&ベースの即興セッションで場を繋ぐ一幕があり、そんな事態にフロアは湧く。緩急をつけた和メロを自在に操る4つ打ちのダンスロック“阿”は、鳴ル銅鑼のライブでは必須となるキラーチューン。サビは音で聴けば「アッ~アッ~アッ~」だが、歌詞を見ると、《阿っ 阿っ 阿っ》と漢字で表記されていて、そういうこだわりの一つひとつに鳴ル銅鑼というバンドの美学がある。

 さらにジャズの要素を取り入れた“文句”では黒いグルーヴでフロアを横に揺らすと、「どうか僕たちのすべてを受け取ってください」と、三輪が語りかけて、ラストはミニアルバム『無知』でも最後に収録されている美しいバラード“アステロイド”。三輪がときどき眉間に皺を寄せながら、《貴方》の未来へと祈りを捧げると、グローバル徹は激しく身体をのけぞりながらベースを弾き、蒲&岩田は酔いしれるように一緒に歌を口ずさんでいた。

 フロアから巻き起こるアンコールに応えて再び登場した4人。かなり時間が押していたため、アンコールは厳しい気配もあったが、ライヴハウスの計らいで、なんとOK。「本当ですか!?」と、三輪が声を弾ませると、ラスト1曲“我侭”へ。「ワガママに全てを自分のものにしましょう!」とメッセージを添えると、その歌詞にあわせて、ひとつ、ふたつ、みっつ……と、フロアのお客さんも一緒に指折りで数をかぞえながら最後の曲を盛り上げた。
 気がつけば、最初は少し恐ろしげに見えたバンドの佇まいも親しみやすものに変わっていた。完成された美学がありながら、フロアとの距離も近いバンド、それが鳴ル銅鑼だ。この4人が、この先どんなふうにライヴハウスを席巻するのか、楽しみでならない。(秦理絵)

●セットリスト

1. 禁断の果実
2. 躾
3. 阿
4. 文句
5. アステロイド

(encore)
1. 我侭

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