2010年から13年にかけて行われた『ザ・ウォール』ツアーのドキュメンタリー映画『ロジャー・ウォーターズ ザ・ウォール』が先月イギリスなどで公開されたのに合わせて、同ツアーの音源を完全収録したライヴ盤『ロジャー・ウォーターズ:ザ・ウォール』を11月25日(水)にリリースするロジャー・ウォーターズだが、ヒラリー・クリントンは核爆弾をどこかに落としかねない人物だと語っている。
実は長くアメリカ在住を続けているものの、イギリス国籍を保持し続けているのでアメリカでの選挙権はないが、ロジャーはこれまでにも何度もアメリカの政治へのコメントをしてきたことで知られている。来年に控えたアメリカ大統領選の動向をめぐり、民主党候補を争っているヒラリーとバーニー・サンダースについて、彼は次のようにローリング・ストーン誌に語っている。
「ヒラリー・クリントンは誰かの頭上に核爆弾を落とす最初の女性大統領になりかねないよ。ヒラリーにはどこか、不気味なくらいにタカ派的なところを感じるんだよね」
また、このところサンダースが支持率を上げている理由については「今回の候補の中でまともに評価できる人物は彼だけのように思えるからだよ」と説明している。
「真実を語っているように思えるんだよ、今までのところはね。富裕層と銀行の前に立ちはだかって、窮地に追いやられているこの国のマイノリティー、中流や労働者階級のために立ち上がっていく決意があるように思えるんだ」
それでもあくまでも民主党支持だとロジャーは語っていて、ヒラリー・クリントンでも「共和党のどの候補と較べてもずっとずっとましだよ」と語っている。ただ、ヒラリーには「『絶対にわたしから本音を引き出せるとは思わないことね』という政治家特有の人を見下した感じがある」とも語っている。
なお、ロジャーは8月に1992年のソロ『死滅遊戯』のリマスタリングを再発したが、この作品以来となる新作の制作に現在着手しているという。