Superfly、葛藤を越え見つけた最新AL『WHITE』の”答え”! ツアー東京公演を振り返る

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アルバム『WHITE』のリリースに伴い全国ツアー「Superfly WHITE TOUR 2015」を敢行したSuperfly。RO69では、2015年9月27日に行われた東京国際フォーラム公演の模様を、ライヴ写真とレポートでお届けする。

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Superflyの最新アルバム『WHITE』は、様々なアーティストが提供した楽曲を越智志帆が歌い、そのカラフルな色に染まる、そんなコンセプトで作り上げた作品だった。MCで、アルバム制作を振り返り、越智はこんなふうに語っている。「他の人の色に染まって不思議と、自分の色が見えてくる瞬間に出会えました。はじめは自分にないものを探して葛藤していたけれど、自分に与えられたものを大切にしていきたいと思えるようになりました」と。今回のツアー「Superfly WHITE TOUR 2015」は、そんな『WHITE』を通じて発見することのできた“答え”を目の当たりにして、越智志帆というシンガーが持つオリジナリティがより一層浮き彫りになるものだった。

ステージに組まれたひな壇にまずサポートメンバーが登場して、そのいちばん高い場所に全身をすっぽり覆う衣装を身にまとった越智が姿を現した。アルバムと同じく、“White Light”でライヴは幕を開けた。パワフルな越智の歌声と共に、その衣装がスクリーンとなってカラフルに色合いが映し出されていく。その服を脱ぎ捨てて、大人っぽいムードのなか届けたのは、中田裕二が手がけた“リビドーに告ぐ”。「SUPERFLY」という電飾の文字がステージの上で光り出すと、濃厚なグルーヴを堪能する初期のブルース“マニフェスト”へと繋ぐ。越智志帆の代名詞とも言える、圧巻の歌声が早くも会場に響き渡った。

「今日は新しいSuperflyに染まって帰ってほしいと思います」と、最初のMCでツアーへの想いを伝えると、ここからは「幻想的なコーナー」ということで、座って聴いてほしいと、お客さんを着席させた。そして、《忘れないで/ひとりじゃない》と語りかけるように歌った“Live”、さらにピアノの伴奏にのせて滔々と歌を紡いだ美しいバラード曲“Space”と、静かなナンバーが続いていく。ロックボーカリストとして力強い歌唱に定評のある彼女だが、曲の呼び起こす世界に寄り添えば、こんなにも可憐で繊細、そして妖艶な一面も見せるのだ。まさに『WHITE』という作品を通じて発見できた、新しい越智志帆の姿だ。

「楽しい曲コーナー」では、“極彩色ハートビート”で、サポートメンバーがリコーダーを吹いて演奏に加わり、オーディエンスはハンドクラップとステップを組み合わせた振り付けで参戦。それは「気の毒なくらい難易度が高い(笑)」(越智)と言うほどハイレベルなものだったが、それをものともしない楽しい一体感が会場を包み込んでいった。そして、これまでのSuperflyにはないぐらい振り切れたエレクトロナンバー“A・HA・HA”のあと、カウベルのリズムで歓声が湧いたのは“i spy i spy”だ。かつて2007年に初めてコラボしたオーストラリアのロックバンド・JETとのナンバーを新旧続けて披露するという粋なはからいは、自らのルーツに大きなリスペクトを寄せるSuperflyらしい選曲だった。

衣装チェンジを挟んで、「暴れる準備はできてる?」と問いかけてから突入した「激アツソングのコーナー」でいよいよライヴはクライマックスへと向かっていく。“Woman”の曲中で始まったコール&レスポンスでは、「5012人のゴスペル会をやりましょう!」と、越智とお客さんの声がぶつかり合う、素晴しいセッション。煌びやかな照明と、手練のサポートメンバーとが生み出すバンドサウンドの高揚感に包まれて、“タマシイレボリューション”“Alright!!”で、会場の盛り上がりは最高潮に達した。ラスト1曲を残して、越智は『WHITE』という作品を通じて、たしかに成長できた自身を振り返った。ラストナンバーは、そんな「『WHITE』の答えのような曲です」と、告げて“beautiful”へと想いを託す。たおやかに流れゆくサウンドにのせて、《私でいい/私の歩幅で生きてくのさ》と歌う自己肯定のメッセージ。端から見れば、成功者であるような稀代の歌い手が、自分を見失い葛藤しながらも、それでも前に進んでいく。その姿は、聴き手に「この迷いは決して私だけじゃない」と勇気を与えてくれる、強い説得力を宿したものだった。

アンコールでは、マラカスを片手に「みんなまだSuperflyと遊びたい?」と、軽やかにスキャットしながら“You You”を歌ったあと、竹内まりやのカバー“Sweetest Music”など、たっぷり3曲を披露。メンバーが退場したステージにひとり残った越智は、「感謝の気持ちが止まらないので、最後にもう1曲歌っていいですか?」と、キーボードの蔦谷好位置を呼び戻して、“いつか私は歌をうたう”を届けた。「明日は絶対に来るって思わせてくれる曲でした」と、蔦谷が手がけた楽曲について想いを伝えた越智。ピアノと声のみで奏でたシンプルな音に込めた真摯な想いは、聴き手の心に波紋を起こし、その演奏が終わったあとにも長く消えない余韻を残してくれた。(秦理絵)

●セットリスト

01. White Light
02. リビドーに告ぐ
03. マニフェスト
04. Live
05. 色を剥がして
06. Space
07. 愛をこめて花束を
08. 極彩色ハートビート
09. A・HA・HA
10. i spy i spy
11. Woman
12. タマシイレボリューション
13. Alright!!
14. Force
15. 愛をからだに吹き込んで
16. Beautiful
(encore)
17. You You
18. Sweetest Music(竹内まりや カヴァー)
19. いつか私は歌をうたう

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なお、台風23号の影響により中止となった同ツアー・札幌公演の振替公演が決定となった。

●振替公演情報
「Superfly WHITE TOUR 2015」札幌公演
日程:2015年12月14日(月)
会場:札幌ニトリ文化ホール
http://www.superfly-web.com/news/?id=376

また、1月から開催される過去最大規模のツアー「Superfly Arena Tour 2016」の追加公演として、2015年2月28日の仙台・ゼビオアリーナ仙台が発表された。ツアーの詳細は以下の通り。

●ツアー情報
「Superfly Arena Tour 2016」
2016年1月30日(土)千葉・幕張メッセ イベントホール
2016年2月06日(土)埼玉・さいたまスーパーアリーナ
2016年2月07日(日)埼玉・さいたまスーパーアリーナ
2016年2月13日(土)福岡・マリンメッセ福岡
2016年2月27日(土)宮城・ゼビオアリーナ仙台
2016年2月28日(土)宮城・ゼビオアリーナ仙台(追加公演)
2016年3月05日(土)大阪・大阪城ホール
2016年3月06日(日)大阪・大阪城ホール
2016年3月12日(土)北海道・北海道立総合体育センター 北海きたえーる
2016年3月19日(土)愛知・名古屋 日本ガイシホール
2016年3月20日(日)愛知・名古屋 日本ガイシホール
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