UVERworld、過去最大の男祭りで2万3千人が熱狂。東京ドームでの実施も宣言

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UVERworldが、2月11日にさいたまスーパーアリーナ公演「UVERworld KING’S PARADE 2017(男祭り)」を開催した。RO69ではその模様をロングレポートでお届けする。

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●セットリスト
M-1 エミュー
M-2 Don't Think.Feel
M-3 Collide
M-4 WE ARE GO
M-5 7th Trigger
M-6 Forever Young feat. UVERworld
M-7 KINJITO
M-8 Fight For Liberty
M-9 一滴の影響
M-10 ALL ALONE
M-11 23ワード
M-12 NO.1
M-13 バーベル
M-14 over the stoic
M-15 スパルタ
M-16 CORE PRIDE
M-17 PRAYING RUN
M-18 ナノ・セカンド
M-19 零HERE ~ SE ~
M-20 IMPACT
M-21 LONE WOLF ( 未発表)
M-22 7日目の決意
M-23 MONDO PIECE

最新ライブハウスツアーと並行して行われる、さいたまスーパーアリーナでの2デイズ。その2日目にあたる2月11日は、2015年の横浜アリーナと神戸ワールド記念ホールに続く男祭り「KING’S PARADE 2017」である。開演前から肌を震わせる、見渡す限りの野郎どもの声が凄まじい。真太郎(DRUMS)がドラムセットに収まったステージ上には、TAKUYA∞(VOCAL・PROGRAMMING)、信人(BASS)、克哉(GUITAR)、誠果(SAX・MANIPULATOR)、彰(GUITAR・PROGRAMMING)が床下から勢い良くカタパルト射出され、同時に花火の閃光が走る。こんな派手なオープニングも、UVERworldにはよく似合う。

初っ端から『新宿スワンⅡ』挿入歌“エミュー”の、マネーゲームに抗う猛烈なインダストリアルサウンドを放ち始めた6人。そして立ち上る火柱と共に、時代を掻い潜る思いが盛大なチャントと化す“WE ARE GO”も届けられる中、TAKUYA∞は熱い言葉を挟み込んで煽り立てる。しかしそれ以上に今回は、彼が艶っぽい節回しを最大限に引き出し、昂り過ぎることなく男たちの宴を仕切ってゆく姿が印象的だ。ともすれば一瞬で収拾のつかないカオスと化してしまうライブの爆音と興奮を、華麗に縫うように、歌で纏め上げている。

真太郎が「23,000人の男、46,000個のキンタマが集まりました! すごい数のキンタマやで」と挨拶し、一方、その光景を見届ける女子Crew(=ファン)200名の歓声を誘ったTAKUYA∞が「ただ集まって、ヘラヘラワイワイしたいわけじゃないんだよ」と男祭りにかける思いを言葉に変えると、今回の大舞台にも名古屋からAK-69が参加。“Forever Young feat. UVERworld”で、まさに生き様を突きつけ合うようなコラボを繰り広げる。“Fight For Liberty”の疾走の後には、「その汗の一滴一滴が、素敵な明日に導いてくれるって信じようぜ」と激しくも美しいロックシンフォニー“一滴の影響”へと繋いでみせるのだった。

それぞれの孤独に向き合いながらも気高く響く“ALL ALONE”。そして、DVD『UVERworld KING’S PARADE Zepp DiverCity 2013.02.28』、つまり4年前の男祭り映像の中でグータッチを交わしている男子Crewとの浅からぬ縁を語って披露される友愛のナンバー“23ワード”。新旧の1曲1曲が、日本最大規模にまで成長してきた男祭りを裏付けてゆくかのようだ。男祭りに相応しい珠玉のバラードということで、“君の好きなうた”が一節だけ歌い出されるのだが、「やるわけねえだろ!! お前ら、目ぇトローンとさせて気持ちわりいんだよ!!(笑)」と“バーベル”の吹き荒れるようなハードコアなサウンドに移行してしまう。楽しい。彰、誠果、信人、克哉がアリーナに散開しリフトに乗り込んでスリリングに放たれる“over the stoic”に続いては、TAKUYA∞がアリーナ通路を突き進みながらの“スパルタ”だ。ピュアなロックの熱狂をもたらすこの辺りの過去曲連打が、また素晴らしかった。

前日の公演終了後、深夜に10kmランへと臨んだTAKUYA∞は、42分でコースを走破したという(充分速い)。しかし、並走した43人のCrewのうち、最も速かった人はなんと36分を記録。そのCrewが、ライブ中に泣き崩れたこともあると話したという“PRAYING RUN”は、アルバム未収録でありながら既に堂々たるUVERworldのクラシックの響き方をしていた。ハンマーのように振り回される音塊と言霊の“ナノ・セカンド”、更に「さあ次のサビで、女の子に見せてやろうぜーっっ!!」と燃え盛るシンガロングの“IMPACT”も圧巻だ。

オーディエンスとゼロ距離戦を繰り広げていたTAKUYA∞は、「お前ら、チンコばんばんしたりするのはいいけどさ、つねったりするのは何なんだよ(笑)」と楽しそうに零している。「いつまでこんなバカなことやってられるんだろうな。ずっとやっていたいけど、俺もお前も歳を重ねていくはずだし、いつまでもやってちゃダメなんだよ。だから忘れないように、胸に刻んでいこうって話。俺たちには、まだ少し時間があるはずなんだよ」。そんな思いと共に届けられた新曲“LONE WOLF”は、フォーキーなギターの調べが寄り添い、それぞれの限られた時間が交差する美しい一幕になった。

“7日目の決意”を経て、最後はやはりこの曲“MONDO PIECE”だ。アリーナ全域のCrewが躊躇することなく肩を組み、揺れ、歌っている。頭の中に思い描いてはいても、実際に目の当たりにするその光景は夢のようだ。終演後、メンバーひとりひとりの挨拶(TAKUYA∞は年内のアルバムリリースを宣言し、誠果は男祭りの東京ドーム開催という目標を再確認した)を締め括ったのは真太郎(後日、彼の結婚が報告された。おめでとう! http://ro69.jp/news/detail/156114)。「デビュー以来ずっと支えてくれた、女子Crewがいてくれてこそですからね!」「今日のライブがどんだけ素晴らしかったかということを、各自帰って、お友達に伝えてください」。UVERworldの男祭りは、そんなふうに「次」へと繋げる責任が伴うのだ。(小池宏和)
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