数年前から不仲が続いているとされてきたジェイ・Zとカ二エ・ウェストだが、2人はお互いに会話を交わす仲に戻ったのだという。
カニエからジェイへの不穏な言動は数年前から続いており、昨年のライブ中にはジェイからまったく連絡が入らなくなったことへの不満を観客に訴えていたこともある。その際にカニエはジェイ本人だけでなく、ビヨンセや娘のブルー・アイヴィーにまで言及していた。
このことに対しジェイは、自分についての罵詈雑言はいくらでも受けるが、妻と娘にまで及ぶとなったら聞き捨てならないと発言し、2人の不仲は多数のメディアで報じられることとなった。
しかし「New York Times」のスタイル・マガジン「T Magazine」のインタビューに答えたジェイは最近カニエと連絡を取り合っていることを明かし、「この間、(カニエに)俺のブラザーなんだからと伝えたよ」とこれまでの対立を水に流したことを明らかにした。
Jay-Z & Kanye West - Ni**as In Paris
ジェイはカニエとの関係性について以下のように語っている。
俺はカニエを愛してるんだよ、ほんとにね。俺たちの関係はすごく複雑なんだ。カニエは俺のレーベルで初めてこの業界に入ったんだ。だから、俺はいつも兄貴分として接してきた。おまけに俺たちはどっちもエンタテイナーなわけだよ。だから、常に水面下で自分の兄貴との競り合いをやってるみたいな状況があるわけだよね。
それに俺たちは、お互いがやってるアートを尊敬し合ってるしね。だから、俺たちはどっちも、俺の方が世界最強になりたいって思ってるんだよ。その上で、他の色んな要素もまた絡んでくる。でも、これはどうあっても、ちゃんといい形で落ち着くものだと思ってるんだよね。
JAY-Z - 4:44
さらにこのコメントに対してインタビュアーから「それでも緊張感はあるのでは?」との質問を受けると、ジェイはカニエとの間に「純粋な愛」があるとしつつ、以下のように語っている。
ああ、まあね。でもそういうもんだろ。長い関係性の中でさ、俺たちが89歳とかになって、ここ半年とかのことを笑い合えるようになってればいいなと思うよ。
どうしても片を付けていかなきゃならないような面倒なことも俺たちの関係にもあるはずなんだよ。それを乗り越えていくためにはお互いに向かい合って膝を突き合わせて「俺はどうしてもこれが納得いかない。これはどうしても受け入れられない。こういう風に思うんだ」っていう対話をしていかなきゃならないんだよ。
カニエの方だって、自分が我慢ならないようなことを俺にやられたと思ってるはずだしね。わかるだろ? 俺だって決して完璧な人間なわけじゃないんだから。
ただね、カニエは俺なんかと比べると、よっぽど共感を得られる環境で仕事を始めたと思うんだよ。俺くらいに……っていうかさ、俺は直感や本能だけで生き抜いていかなきゃならない時代があったんだからね。
今の俺があるのは、俺がカニエとはまったく違う生い立ちを送ってきたからなんだよ。俺もその世界からは脱したんだけどさ……でも、カニエは他人の共感があることが当たり前な世界で生きてきた奴なんだよ。
だから、あいつはよく誰かを助けようとして、それが却って災いになったりするんだよね。その気持ちは俺にもよくわかるんだ。ただ、俺にはどうしても受け入れられないようなことがあったのも確かさ。
なお、ジェイ・Zは同インタビューの中で自身の不貞に言及した他、ビヨンセとの共作についても語っている。
詳しくは以下の記事より。