back number、“わたがし”や“高嶺の花子さん”など10の名曲から詩人・清水依与吏の才能に迫る

『CUT』2018年1月号
約1年ぶりとなるシングル『瞬き』を本日リリースしたback numberの清水依与吏が、現在発売中の『CUT』2018年1月号に登場。「詩人・清水依与吏の類稀なる才能の証の10曲」と題し、“瞬き”をはじめ、編集部がピックアップした10曲の歌詞を軸に、彼の詩人としての才能の変遷と、ミュージシャンとしての進化に迫るロングインタビューが掲載されている。

編集部が厳選した、「詩人・清水依与吏の類稀なる才能」が炸裂している楽曲は、 “西藤公園”や“わたがし”、“高嶺の花子さん”、“瞬き”など10曲。清水自身の恋愛観や人生観がその都度落とし込まれている歌詞をひとつひとつ読み解いていくと、清水自身も驚く変化がいくつも明らかになった。

そんな中、彼いわく「ポエマーとしての自分」が成熟していく過程で直面した音楽家としての困難についても振り返っている。それは、2015年にリリースされたアルバム『シャンデリア』の製作時だった。

当時は音楽家をやっていて一番苦しくて混乱していたかもしれないです。その頃、セールス面で結果が出たり、メディアで取り上げてもらったりして『ああ、褒められた!』って感覚がはじめてあったんですよ。でもそこで喜ぶんじゃなくて、ネガティブ要素が頭をよぎってしまって。自分が何者かわかんなくなっちゃってた気がしますね


そうした苦悩の時期を経て制作された最新作『瞬き』は、今回ピックアップした9曲をはじめとする彼自身の音楽家としての積み重ねが結実した楽曲だ。

(振り返ってみて)実はずーっとポエマーとしてやってきてはいたんですね。“SISTER”まで、楽しみながらやってるわりに怖かったんですけど、その時の恐怖を乗り越えられたからこそ、今は恋愛じゃないところでも、恋愛の曲と同じように自分の土俵でポエムできるようになってきたのかもしれないです


たぶん以前だったら、ほんとにノリにノッてるで済ませてたことも、今は歌詞や技も含めて、自分の心と体の可動範囲を把握できてる気がします。今までになかったぐらい自分のことがわかってきたことで、これまでの自分を破りたいと思うし、新記録を出したいと思う。手先の器用さとか文章の妙みたいなところ以外での、『ここ絶対清水依与吏っぽいって思われてるな』っていう部分を排除するようになってますね(笑)


どうしてわたしたちはこれほどまでにback numberの曲たちに魅了されるのか。その大きな理由のひとつである清水依与吏の歌詞の魅力に迫ることのできる、必読のインタビューだ。