アジカンの裏ベスト的2作品『“HONE”』と『“IMO”』、何が「骨」で何が「芋」なのか?

アジカンの裏ベスト的2作品『“HONE”』と『“IMO”』、何が「骨」で何が「芋」なのか? - 『BEST HIT AKG Official Bootleg “HONE”』『BEST HIT AKG Official Bootleg “HONE”』
前回のベスト盤『BEST HIT AKG』から6年ぶりとなる、ASIAN KUNG-FU GENERATIONのベストアルバム第2弾『BEST HIT AKG 2 (2012-2018)』が、本日・3月28日にリリースされた。

そして、『BEST HIT AKG 2 (2012-2018)』と同時に発売されたのが、『BEST HIT AKG Official Bootleg“HONE”』と『〜“IMO”』の2作品。『BEST HIT AKG』発売当時、後藤正文自身が「骨っぽい曲」、「芋っぽい曲」をセレクトした「裏ベスト」としてブログで公開していた選曲が、6年越しでCDパッケージの形でリリースされたものだ。一体何が「骨」で、何が「芋」なのか?

いずれもシングル表題曲からカップリング曲、アルバム曲まで幅広く網羅している『“HONE”』と『“IMO”』。
それぞれのトラックリストを見ると、『“HONE”』には“暗号のワルツ”、“サイレン”、“転がる岩、君に朝が降る”、“新世紀のラブソング”、“新しい世界”といったアジカンの/ゴッチの理想主義的な側面が高純度で凝縮されていることがわかるし、世界と真っ向から対峙する「反骨精神」を色濃く滲ませる楽曲群、と呼ぶことができる。
一方、“エントランス”、“ループ&ループ”、“君という花”、“海岸通り”、“イエス”、“さよならロストジェネレイション”といった蒼き衝動に満ちた楽曲群を収めた『“IMO”』は、ロックという表現が拭い難く内包する「青春性」がダイレクトに胸に迫ってくる楽曲であることが窺える。

アジカンの裏ベスト的2作品『“HONE”』と『“IMO”』、何が「骨」で何が「芋」なのか? - 『BEST HIT AKG Official Bootleg “IMO”』『BEST HIT AKG Official Bootleg “IMO”』
つまりこの2枚は、アジカンの「反骨精神」と「青春性」というふたつの大きな命題がフィーチャーされた楽曲群を、それぞれの側面ごとにひとつのアルバムの形にコンパイルした作品ということだ。

なお、“海岸通り”は2016年再録バージョンが『BEST HIT AKG 2 (2012-2018)』に収録されていることからもわかる通り、『“HONE”』、『“IMO”』の2作品の選曲は「表ベスト」の世界観と完全に別個のものではない(『“HONE”』の“ブラックアウト”、“転がる岩、君に朝が降る”、“新世紀のラブソング”、『“IMO”』の“ループ&ループ”、“アンダースタンド”、“君という花”は2012年の『BEST HIT AKG』に収録されている)。
というかむしろ、『“HONE”』、『“IMO”』の楽曲群と『BEST HIT AKG 2 (2012-2018)』の選曲との違いはあくまで、「反骨」、「青春」といったアジカンのふたつの核心のどちらかが最前面のレイヤーに配置されているか否かの差であって、彼らのロックには常にそのふたつのマインドが渾然一体となって躍動しているし、そのせめぎ合いと共鳴こそがアジカンの凛とした世界の原動力である――ということは、今回の3作品を聴き比べてみれば明白なはずだ。

アジカンというバンドが鳴らし続ける最も根源的なテーマに『“HONE”』、『“IMO”』という名前を与えたのはゴッチのユーモアゆえか照れ隠しかは不明だが、メジャーデビューからもうすぐ15周年を迎えるアジカンがなおもロックの象徴的存在であり続けている理由を、この2作品は改めてまっすぐ伝えてくるのである。(高橋智樹)
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