ホワイト・ストライプスのレア盤4枚を解説! バンドのローディーも務めたジャックの甥が紹介

3月23日に4年ぶりの新作『ボーディング・ハウス・リーチ』をリリースしたジャック・ホワイトだが、サード・マン・レコードのスタッフのベン・ブラックウェルがジャックの過去における最もレアなリリースを解説している。

ジャックの甥でもあるベン・ブラックウェルは実質的にサード・マン・レコードを運営している人物で、ザ・ダートボムズのメンバーとして活動する傍ら、自身のレーベル、キャス・レーベルのオーナーとしても知られている。ザ・ホワイト・ストライプス時代からスタッフとしてバンドにも携わっており、当時はバンドのホームページの執筆を一手に引き受けていた他、ストライプスが2004年にリリースしたライブDVD『Under Blackpool Lights』のライナーノーツも手掛けている。

そして今回、ベンはレコード・データベース・サイトの「Discogs」にて、ジャック・ホワイトのリリースの中でもかなり希少なレコード10枚をピックアップして紹介。その中から、ザ・ホワイト・ストライプスのレアな4枚についての解説を邦訳し、以下に紹介していく。


“Lafayette Blues”/“Sugar Never Tasted So Good”


ホワイト・ストライプスのレア盤4枚を解説! バンドのローディーも務めたジャックの甥が紹介

ザ・ホワイト・ストライプスが“Lafayette Blues”のシングル・リリース記念ライブを行った際、その会場にて、手書きのジャケット・アートに赤と白のマーブル模様のアナログ・ディスクという限定シングル15枚が販売された(“Lafayette Blues”はバンドの1stアルバムの前年1998年にリリースされ、シングルとしてItaly Recordsから1000枚リリースされたが、これはその時の限定盤)。

本シングルのジャケットのアートワークの制作については、Italy Records社長のデイヴ・ビュイックとジャック・ホワイトと共同で手掛けたのだという。1998年10月に開催された記念ライブ会場では1枚6ドル(当時のレートで約750円)で販売されていたこの限定盤だが、2003年に中古で初めて売りに出された際には800ドル(当時のレートで約10万円)の値をつけることになった。

以来、このシングルは最高で2万ドル(約212万円)もの値をつけていて、いかがわしいイギリスの業者がこのシングルの偽造盤を売り出したことまである。なお、行方知れずのままのこのディスクが2枚存在している。

“The Denial Twist”


ホワイト・ストライプスのレア盤4枚を解説! バンドのローディーも務めたジャックの甥が紹介

2005年にザ・ホワイト・ストライプスがマーチャンダイズとして発売したトリプル・インチョフォン(バンダイが2004年に発売した直径8センチの8盤アナログ・レコード用の「8盤レコード専用ポータブルプレイヤー」をベースにしたプレイヤー)とのカップリング用に制作されたものの、この曲の8盤用シングル盤が販売されることはなかった(8盤シングルとしては“Top Special”など、この曲を除いた計7枚がリリースされた)。

したがってこの曲の8盤シングルを入手するにはジャックから手渡しでもらうしかないということになるが、中古市場にこのディスクが出回ることがあり、たいていは数百ドル(数万円)の高値をつける。

“Icky Thump”


ホワイト・ストライプスのレア盤4枚を解説! バンドのローディーも務めたジャックの甥が紹介

上述の“The Denial Twist”の8盤レコード・シングルがジャックから直接もらう以外に入手のしようがないのと同様に、“Icky Thump”のこのピクチャー・ディスク(メグ・ホワイトのピクチャー・ディスク)もまた、メグからしか入手できないものになっている。

メグはごくたまにしかこのレコードを他人に渡さないようなので、極めて探すのが難しいレコードとなっている。一説によれば、メグの自宅の地下室にはこのシングルが数百枚眠っているというが、それを確認するのもまた困難だろう。

“Rag and Bone”


ホワイト・ストライプスのレア盤4枚を解説! バンドのローディーも務めたジャックの甥が紹介

これは“Rag and Bone”のシングル用に最初にプレスされた38枚のうちの1枚。B面にはメグの顔のエッチングがプレスされてあるが、最初の38枚の透明な赤いディスクではこのエッチングが引き立たなかったため、その後不透明な赤い材質のものに切り替えてプレスされた。



ジャック・ホワイトの新作『ボーディング・ハウス・リーチ』のレビュー記事は以下。

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