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    04 Limited Sazabysのロックの「気持ちいい」が今の時代の正義である理由が横浜アリーナでわかった

    04 Limited Sazabysのロックの「気持ちいい」が今の時代の正義である理由が横浜アリーナでわかった
    ただの兄ちゃんたちが4人集まって、ただただいい曲、いい演奏、今伝えるべき言葉を追い求めているだけとも言えるフォーリミのメロディックパンクロックだけど、体の中に流し込めば流し込むほど人間としての感覚機能が拡張されるようなハイパーな快感がある。
    今、そういう感覚がないと映画もマンガもドラマもバラエティ番組もアニメもネットサービスも、気持ちいいと思えないし、心も動きにくくなってる、そんな時代だと思う。
    そんな時代が求めるものに完璧に応えることができているいくつかのロックバンドのひとつであり、しかもそれを最もカジュアルにただの兄ちゃんたちのまま達成できているのが04 Limited Sazabys。
    それを証明する、自然体のまま横浜アリーナのデカさを爽快に乗りこなしまくるライブだった。

    GENは、アンコールで〝Squall〟を演奏する前に今の時代に対して嫌だと感じていることをまっすぐ正直に語っていた。
    あらゆることが露わに見えやすくなり、その中でみんなで同調しながら攻撃できる対象をいつも探し続けている時代。
    その厳しさをもっと自分自身に向けて、自分たちがカッコいいと思ったり、愛せるものを人に伝えられるようになれーーつまり自分を見つけろと。
    今の時代の気持ち悪さと闘うために、今の時代だから鳴らせるメッセージを簡潔でひたすら気持ちいい音の塊にしてぶちかます。
    それができるのは間違いなくロックだということにフォーリミはどこまでも自覚的なバンドだ。(古河晋)
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