この7月に東名阪を巡る、「め組“絶対余韻”ツアー 〜奴らはとんでもないものを盗んでいきました。あなたの心の真ん中です〜」。見事ソールドアウトで迎えたツアー初日＝渋谷チェルシーホテルである。

ツアーの全日程でゲストを務めるマカロニえんぴつは、彼らがあらかじめ持ち合わせた高度な作曲やアレンジの技術を追い越してゆく、バンド一丸のピュアな衝動の迸りが素晴らしい。

そして、ツアー開催発表後にメンバーの脱退という経験を経てきため組は、菅原達也曰く「心配させないようなライブをやろう、って言ってたんだけど、逆にみんなに心配を拭ってもらったような感じ」。集まったオーディエンスによる温かなサポートの中、持ち前の奔放な音楽性をのびのびと発揮していた。

とっ散らかって入り組んだ思考を鷲掴みにする詩人＝菅原は、楽曲に込めた思いをどうにか説明しようとするのだけれど、いつもなかなか明瞭には伝わらない。しかし、音が鳴り始めた途端に、その思いは途方もなく率直でロマンチックなラブレターとして届けられてしまう。そんな新曲が最高だった。

詳しくは、後日公開のライブレポートに書きます。今秋には新たなミニアルバム発表、そして大掛かりなワンマンツアー開催のニュースも届けられた。立ち止まらずに進むめ組を、これからの機会にしっかりと見届けておいてほしい。（小池宏和）