デヴィッド・ボウイが2000年に出演したグラストンベリー・フェスティバルでのライブ・パフォーマンスが、初めて完全版という形でリリースされることが決定した。
海外では2CD+DVD、3枚組LP、2枚組CD、そしてデジタル(ハイレゾ配信を含む)というフォーマットでのリリースとなる。なお、日本盤の発売に関しては後日詳細が明らかになる予定だ。
今回リリースが決定した『グラストンベリー 2000』には、“火星の生活”や“チェンジズ”、“レッツ・ダンス”、“アンダー・プレッシャー”、“ヒーローズ”、“フェイム”、“チャイナ・ガール”、“アッシュズ・トゥ・アッシュズ”、“ジギー・スターダスト(屈折する星くず)”、“愛しき反抗”といったヒット曲を含む全21曲が音源と映像で収録されている。
このグラストンベリーでのパフォーマンスは、30分に編集された映像がTV番組として放送されており、また大きな話題を呼んだ大回顧展「David Bowie Is...」では“ヒーローズ”のライブ映像も上映されていたのだが、完全版として発表されるのは今回が初となる。
また、今作品には元々「Time Out」のために書かれたボウイによるダイアリーも掲載されており、ショウに向かう心境などを彼独特の語り口で以下のように綴っているとのことだ。
1990年当時から、俺は20世紀として残された時間を、大掛かりなグレイテスト・ヒッツ・ショウを行なう事なく耐え抜いてきたんだ。あぁ、わかってるよ、ここ最近のショウでも4、5曲くらいのヒット曲はやってきたけどね、
でも、大部分の曲はしばらくプレイしてこなかったんだ。ビッグで、みんなに良く知られている曲は、今年のグラストンベリーに火をつけることになるだろうね。まぁ、もちろんちょっとした運命のいたずらもやるつもりだ。
さらに、最新マスタリングを施した音源と映像に加え、今作品にはアルバム『ヒーザン』や『ザ・ネクスト・デイ』、そして『★(ブラックスター)』といったアルバムのアートワークを担当したジョナサン・バーンブルックによる新たなアートワークがフィーチャーされているという。
また、著名な作家でありボウイのファンでもあるキャトリン・モラン(「The Times」にこの夜のパフォーマンスのレビューを寄稿している)による原稿も掲載されている。パッケージには、アレキサンダー・マックイーンの3/4丈フロック・コートを着こなしたボウイの写真が使われているとのことだ。
なお、グラストンベリーのオーガナイザーであるエミリー・イーヴィスは、以下のようにコメントしている。
よく人に、「グラストンベリーの中で誰が最高だった?」と聴かれることがあるんですが、頭に浮かぶのはいつも、デヴィッド・ボウイの2000年のパフォーマンスです。あの巨大な観衆の目を一瞬にして釘づけにしたあのパフォーマンスには、とても魅せられました。
ボウイはWorthy Farm(グラストンベリーの会場にもなっている場所)と深い関係があり、71年に初めてグラストンベリーに出演した時のことを話してくれました。農場にある家に宿泊したこととか、太陽が昇り始めた朝6時にパフォーマンスをしたこととか……。
とにかく彼は完璧なヘッドライン・パフォーマンスを見せてくれたのです。とても特別で、とてもエモーショナルなショウでした。
また、エミリーの父親であり、フェスティバルの創立者として1971年にデヴィッド・ボウイと初めて会うこととなったマイケル・イーヴィスは、「彼は間違いなく、世代を超えた偉大なるアーティスト3人のうちの1人だ。その3人とは、フランク・シナトラ、エルヴィス・プレスリー、そしてデヴィッド・ボウイさ」とボウイを絶賛しているという。
『グラストンベリー 2000』のリリース情報は以下。
●リリース情報
デヴィッド・ボウイ
『グラストンベリー 2000』
2018年11月30日(金)発売予定
形態:2CD+DVD、3LP、2CD、デジタル配信
<収録曲>
CD 1
1. イントロダクション
2. 野性の息吹き
3. チャイナ・ガール
4. チェンジズ
5. ステイ
6. 火星の生活
7. アブソリュート・ビギナーズ
8. アッシュズ・トゥ・アッシュズ
9. 愛しき反抗
10. リトル・ワンダー
11. ゴールデン・イヤーズ
CD 2
1. フェイム
2. すべての若き野郎ども
3. 世界を売った男
4. ステイション・トゥ・ステイション
5. スターマン
6. ハロー・スペースボーイ
7. アンダー・プレッシャー
8. ジギー・スターダスト(屈折する星くず)
9. ヒーローズ
10. レッツ・ダンス
11. アイム・アフレイド・オブ・アメリカンズ
DVDはCDと同内容のライヴ・パフォーマンス映像を収録。
さらなる情報はワーナーミュージック・ジャパンの公式サイトをご確認下さい。