ポルカドットスティングレイの新曲“ヒミツ”は見事に映画『スマホを落としただけなのに』とリンクしている

ポルカドットスティングレイの新曲“ヒミツ”は見事に映画『スマホを落としただけなのに』とリンクしている
2017年、『このミステリーがすごい!』大賞にて「隠し玉」作品に選出され、その「他人事ではない」リアルな恐怖感に震え上がる読者が続出した、志駕晃の小説『スマホを落としただけなのに』。この話題作が早くも映画化され、11月2日(金)から公開される。

原作を読んだ人ならわかると思うけれど、とにかく「スマホ」、「SNS」といった、私たちの日常で今もっとも身近にあるツールが、改めてとんでもない「個人情報の塊」であることを思い知らされ、それを悪用される現実と常に隣り合わせに生きていることを痛感する作品だ。誰もここで起こる事件を他人事とは思えないはず。この、まさしく時代を映し出すミステリー作品が、どのように映像化されるのかとても楽しみなのだが、さらに、この映画の主題歌にポルカドットスティングレイが作品提供しているところにも注目したい。先月には予告編が公開され、雫(Vo・G)が今作のために書き下ろした、その “ヒミツ”というタイトルの楽曲を少し聴くことができ、10月15日(雫の26歳の誕生日!)には、配信リリースされることも決定している。

この“ヒミツ”が昨日、雫がナビゲーターを務めるJ-WAVE『SPARK』内で初めてフル尺でオンエアされた。予告編で感じた以上に、不穏でジリジリと追い詰められる恐怖感を全面に押し出していて、見事に物語の世界観を歌とサウンドとで表現しているように感じた。と言いつつ、ただ恐怖を煽るだけの楽曲ではなく、映画のエンディング曲という位置付けにあるエンターテインメント感をしっかり意識したキャッチーさもあり、映画を観終わってエンドロールを追いながら、物語を反芻したり余韻に身を任せたりする中で聴くことを明確にイメージしながら作られたであろうことがうかがえる、細部にまで気を配った見事な楽曲。さすが、楽曲制作には常にエンターテインメントとしての完成度を追求するポルカだと思ったし、MVなどの映像作品にしても、リスナーがどう受け取るか、どういう気持ちで目にするのか、どんな感情を生むものにしたいのかを、とことんまで考え抜いて制作する雫ならではの作品だと唸らされた。

「映画を見てから聴くと『あれのことか!』と気付く細かい表現もいくつも入っていますので、ぜひ映画館で、映画のエンドロール にて聴いてみてくださいね」

このコメントは、オフィシャルで公開されている雫の言葉の一部。この言葉からもわかるように、単なる主題歌としてのタイアップという位置付けではなく、この楽曲がラストに流れることによって、さらなる膨らみをもたらすのではないかと、ますます映画が楽しみになる。たとえばすでに原作でストーリーを知っている人でも、また違った楽しみ方ができるんじゃないかなと。

この新曲“ヒミツ”は、11月7日(水)リリースの、ポルカ初の映像商品『秘密』の初回生産限定盤のみに付くCDに収録されることも決まっている。映画と合わせて、ポルカの映像へのこだわりを、今一度ひもとく好機とも思う。(杉浦美恵)
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