同時にそれは、限界や境界線を超えて「その先」に挑んでいくONE OK ROCKのアティテュードそのものの音楽空間だった。
「ONE OK ROCK with Orchestra Japan Tour 2018」たまアリ2日目。今春のドームツアーとはまったく異なる形で、2018年という時代に自らの進化を克明に刻みつけてみせた、新たな発明と呼ぶべき至上のロックアクトだった。
同じ「音楽」でも、ロックとクラシックは使用楽器はもちろん、音の組み立ての概念もコミュニケーションの用語も舞台上のオペレーションも、何もかもが違うと言っていい。
4ピースのロックバンドと大編成のオーケストラが共演することは、僕らが考えているよりも遥かに困難でリスキーなトライアルである。
その大きなハードルと可能性に挑む中で、彼らはデビュー当初からの音楽的変遷も現在地も完全に対象化して、このツアーで自らの未来図を更新してみせた。最高だ。
この日、たまアリでは何が起こっていたのか。
曲目も含む詳細は、10月31日のツアー終了を待ってレポートします。(高橋智樹)