そして、ロックンロール以外のエッセンスも、彼らの音楽からは感じ取ることができる。ここまでで述べてきたように、このバンドの背景の大部分は、イギリスやアメリカの音楽に代表される、所謂「洋楽」だが、日本の70年代辺りのフォークや、日本語ロック黎明期のバンドに通ずるものも、歌詞の言葉の響きやメロディに宿らせている。シングルのカップリングで吉田拓郎、泉谷しげるなどの曲をカバーしたことがある点も示している通り、この頃の日本の音楽の要素も絶妙に採り入れているからこそ、彼らは幅広いリスナー層の心を捉えることができているのだと思う。また、海外のロックを熱心に聴いている内に、自ずと触れることになるブリティッシュトラッド、アイリッシュフォーク、ケルトミュージックの息吹も、go!go!vanillasの音楽の粋なスパイスとなることが度々ある。そういえば、牧達弥(Vo・G)が、フェアポート・コンヴェンションについて語っているのを聞いたことがある。このようなバンドに対してもアンテナを張っているからこそ、“ラバーズ”、“ツインズ”、“Hey My Bro.”といった曲が醸し出す郷愁感も生まれているのだろう。go!go!vanillasの音楽は、耳を凝らせば凝らすほど、いろいろ素敵な発見をすることができる。彼らの胸の内にある音楽リスナーとしての素朴なトキメキを鳴り響いている音を通じて感じ取れた瞬間、我々が抱く各々の曲に対する愛着は劇的に増していく。興味が湧いた人には、彼らのルーツを積極的に辿ることをお勧めしておきたい。このコラム内で挙げた様々なバンド、アーティストの他、メンバーたちがインタビュー記事などで名前を挙げた作品を実際に聴いてみれば、たくさんの美しい音楽と出会えるはずだ。自分たちの作品を手に取ってくれるファンたちが、「音楽」という無数のワクワクを抱ける広大な世界全体も深く愛することは、go!go!vanillasの4人にとっても大きな喜びとなるに違いない。(田中大)
go!go!vanillasのロックンロールはその熱い音楽愛を解剖すればするほど気持ちいい
2020.03.27 13:00
そして、ロックンロール以外のエッセンスも、彼らの音楽からは感じ取ることができる。ここまでで述べてきたように、このバンドの背景の大部分は、イギリスやアメリカの音楽に代表される、所謂「洋楽」だが、日本の70年代辺りのフォークや、日本語ロック黎明期のバンドに通ずるものも、歌詞の言葉の響きやメロディに宿らせている。シングルのカップリングで吉田拓郎、泉谷しげるなどの曲をカバーしたことがある点も示している通り、この頃の日本の音楽の要素も絶妙に採り入れているからこそ、彼らは幅広いリスナー層の心を捉えることができているのだと思う。また、海外のロックを熱心に聴いている内に、自ずと触れることになるブリティッシュトラッド、アイリッシュフォーク、ケルトミュージックの息吹も、go!go!vanillasの音楽の粋なスパイスとなることが度々ある。そういえば、牧達弥(Vo・G)が、フェアポート・コンヴェンションについて語っているのを聞いたことがある。このようなバンドに対してもアンテナを張っているからこそ、“ラバーズ”、“ツインズ”、“Hey My Bro.”といった曲が醸し出す郷愁感も生まれているのだろう。go!go!vanillasの音楽は、耳を凝らせば凝らすほど、いろいろ素敵な発見をすることができる。彼らの胸の内にある音楽リスナーとしての素朴なトキメキを鳴り響いている音を通じて感じ取れた瞬間、我々が抱く各々の曲に対する愛着は劇的に増していく。興味が湧いた人には、彼らのルーツを積極的に辿ることをお勧めしておきたい。このコラム内で挙げた様々なバンド、アーティストの他、メンバーたちがインタビュー記事などで名前を挙げた作品を実際に聴いてみれば、たくさんの美しい音楽と出会えるはずだ。自分たちの作品を手に取ってくれるファンたちが、「音楽」という無数のワクワクを抱ける広大な世界全体も深く愛することは、go!go!vanillasの4人にとっても大きな喜びとなるに違いない。(田中大)