ザ・ビートルズは音楽史に名を刻み、数々の名曲や傑作アルバムを生み出したが、レコード会社のオーディションに合格するまでの道のりは容易ではなかったようだ。
「FAR OUT」によると、ザ・ビートルズのマネージャーだったブライアン・エプスタインは、1960年代前半にバンドを成功に導こうとレコード会社に売り込みを始めたという。
しかし、ザ・ビートルズはコロムビア・レコードやHMV、フィリップス・レコードをはじめとする会社に断られ、1961年12月にエプスタインは契約を結ぶことを期待し、デッカ・レコードとEMIと話をしたとのこと。
まず、デッカでA&Rを務めるマイク・スミスがリヴァプールへ赴き、キャヴァーン・クラブに出演したザ・ビートルズのライブを観賞。バンドを気に入ったスミスは、バンドをロンドンへ招いてオーディションを行う手配を整えた。
そして、ザ・ビートルズはデッカ・スタジオで15曲をレコーディングした後にリヴァプールへ戻り、デッカ・レコードからの返事を1カ月ほど待ったが、最終的にレコード会社はBrian Poole and the Tremeloesという別のバンドと契約。デッカの重役は、「ザ・ビートルズにショウ・ビジネスでの未来はない」とまで言っていたとのこと。
デッカと契約できなかったためエプスタインに残った選択肢は一つだけとなり、彼はバンドがデッカ・スタジオで録音したデモを、EMIの子会社となるパーロフォン・レコードの重役に渡して契約にこぎ着けたそうだ。
ザ・ビートルズがデッカ・スタジオで収録したデモのトラックリストは以下となり、その音源をYouTubeで聴くことができる。
01. Money (That’s What I Want) [0:00]
02. To Know Her Is To Love Her [2:26]
03. Memphis, Tennessee [5:01]
04. Till There Was You [7:22]
05. Sure To Fall (In Love With You) [10:23]
06. Besame Mucho [12:27]
07. Love Of The Loved [15:07]
08. September In The Rain [17:00]
09. Take Good Care Of My Baby [18:57]
10. Crying, Waiting, Hoping [21:26]