カナダの非営利団体「Over the Bridge」が、AIを使ってニルヴァーナやジミ・ヘンドリックスの楽曲を制作し、発表した。
「engadget」によると、今回「Over the Bridge」はGoogleの人工知能Magentaを使用し、20曲を超えるニルヴァーナの楽曲を分析。発表された楽曲“Drowned in the Sun”は、ニルヴァーナのトリビュート・バンドのフロントマンであるEric Hoganがコーラスを担当しレコーディングされた。
今回AIによって制作されたニルヴァーナの楽曲は、「Over the Bridge」によるプロジェクト「Lost Tapes of the 27 Club」の一環としてリリースされたもの。
カート・コバーンをはじめ、薬物やアルコール中毒を原因として27歳の若さで亡くなったアーティストの新曲をAIで制作することで、メンタルヘルスに対する意識の向上を目指したという。
「Over the Bridge」はYouTubeに「ポップ・ミュージックがある限り、ミュージシャンとそれに関わる人たちは、一般の成人よりもはるかに多い割合でメンタルヘルスの問題と闘っています。この問題は無視されてきただけではなく、27クラブ(※27クラブとは、有名アーティストが27歳でこの世を去ることを差すジンクス。カート・コバーン、ジミ・ヘンドリックス、ジャニス・ジョプリン、エイミー・ワインハウスなどが知られる)のように美化されてきました」とし、メンタルヘルスをサポートすることでアーティストたちが音楽を作り続けられるように、と想いを込めたとコメント。
最後に「AIは、本物には絶対に替えられないのですから」と綴られている。
その他にも「Lost Tapes of the 27 Club」は、ジミ・ヘンドリックスの楽曲をAIに読み込んで制作した“You're Gonna Kill Me”なども発表している。
『ロッキング・オン』最新号のご購入は、お近くの書店または以下のリンク先より。