ロックの未来を照射したデヴィッド・ボウイ『世界を売った男』から50年――デビュー当時やアメリカについて、マーク・ボランまでを語った決定的ドキュメント!

ロックの未来を照射したデヴィッド・ボウイ『世界を売った男』から50年――デビュー当時やアメリカについて、マーク・ボランまでを語った決定的ドキュメント! - 『rockin'on』2021年7月号より『rockin'on』2021年7月号より

「ありふれたものが大嫌いで、絶えずアドレナリン全開で生きてるんだ。
何しろかつてはウォーダー・ストリートの麻薬常習者で鳴らしてたからね」


デヴィッド・ボウイの『世界を売った男』発売50周年を記念し、『ウィドゥス・オブ・ア・サークル~円軌道の幅』がリリースされる。ボウイの長年の朋友&プロデューサーだったトニー・ヴィスコンティのリミックスによる『世界を売った男』のアニバーサリー盤『メトロボリスト』は昨年発売されているが、今回リリースされる本作はアルバム未収録のシングル曲や、BBCコンサート・セッション音源、TV番組用の音楽、そして勿論トニー・ヴィスコンティによるリミックスetcの未発表音源計21曲(!)を含むCD2枚組構成。

ボウイはこの『世界を売った男』のリリース後、71年の『ハンキー・ドリー』を経て、72年の『ジギー・スターダスト』で「独自のグラム・ロック」を確立。キャリアで最初の大ブレイクを手にするわけだが、その重要な転機に創作面で欠かせない相棒となったミック・ロンソンに出会った頃(70年)のレコーディング音源がほぼすべて聴ける内容になっている。

ここで「グラム・ロック」という視点から特筆しておきたいのは、ボウイが72年に『ジギー~』で世間に提示したグラム・ロックは、当時の英国で続出していた幾多のグラム勢のそれとは一線を画す独創的なものだった点。ボウイのグラム・ロックはメイクや衣装等でグラム独特の「きらびやかさ」や「妖艶さ」を前面に出す一方で、作品コンセプトやライブ・パフォーマンスにおいてはケンプ等の欧州前衛演劇から学んだ洗練されたシアター性や、高度な文学性、アート性を備えていた。

そんなボウイにしか創れない「知性派のためのグラム・ロック」を形にする際、幼少の頃からクラシック音楽を学び、曲アレンジの面でも非凡な才能を持っていたミック・ロンソンが欠かせない存在であったことは確かだ。数年前公開されたロンソンのドキュメンタリー映画でも、「もしこの時期ボウイがロンソンに出会わなかったら『ジギー~』も全く違う作品になっていただろう」という関係者の発言すらあったぐらい。

このインタビューは、そんなデヴィッド・ボウイが運命作『ジギー~』で一気にグローバル・スターの座に駆け上がる直前にロンドンで行われたもの。デビュー時から様々な表現スタイルを流浪しつつ「自分にしか創れないグラム・ロック」を模索していた頃のボウイの肉声が生々しく伝わってくる。(児島由紀子)



デヴィッド・ボウイのインタビューは、現在発売中の『ロッキング・オン』7月号に掲載中です。ご購入はお近くの書店または以下のリンク先より。

ロックの未来を照射したデヴィッド・ボウイ『世界を売った男』から50年――デビュー当時やアメリカについて、マーク・ボランまでを語った決定的ドキュメント! - 『rockin'on』2021年7月号『rockin'on』2021年7月号

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