【JAPAN最新号】デビュー15周年に向けて──LiSAの歌はなぜ今研ぎ澄まされ、新曲“ReawakeR”はなぜかくも巨大な響きとなったのか?

ソロシンガーとして戦う姿、自分の素っ裸を見せなくてはならないと思った。シンガーとは見せるべきなんだって。それは血を流して歌詞を書く気持ちと似てる

 Stray KidsからFelixをフィーチャリングして放つ確信のヘヴィトランス” ReawakeR (feat. Felix of Stray Kids)”、ラテンのバックビートが世界基準のリズムを響かせる“RED ZONE”、そしてキタニタツヤがフェティシズム満開で手がけた“うぃっちくらふと”まで、LiSAのシンガーとしての才能と経験、好奇心が全開放された迫力に満ちた作品だ。LiSAがシンガーLiSAのすごさを何に遠慮することもなく楽しんでいる。その自由なあり方を自分に許したうえで音楽表現として研磨に研磨を重ねた作品、と言うこともできる。
 だが言うまでもなく、無二の記名性と個性、シーンきってのアタック力を持ったあのLiSAの歌だからこそこの自由な躍動はとりとめのなさを超えて、成熟した愉楽になる。本物の歌い手による本当の遊び方を堪能してほしい。
 デビュー15周年に向けて加速していく意志が溢れる3曲だが、ここにきてのこのブースト感の背景には、ツアーを通して、シビアなハードルを自分に課し、決死の歌唱でオーディエンスを感涙させてきたという確かな実感がある。ツアー「COCKTAiL PARTY」への思い、名バラード“シルシ”をアンコール1曲目で歌い続けた意味、その手応えから語ってもらった。

インタビュー=小栁大輔 撮影=SASU TEI
(『ROCKIN'ON JAPAN』2025年4月号より抜粋)


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