【JAPAN最新号】LiSA、最強ロックヒロインの過去と今、そのすべて。『LADYBUG』初インタビュー&時代に挑み続けた闘いの10年を、今こそ語る

【JAPAN最新号】LiSA、最強ロックヒロインの過去と今、そのすべて。『LADYBUG』初インタビュー&時代に挑み続けた闘いの10年を、今こそ語る

自分の人生を振り返った時に、やり続けてきたことって音楽しかなくて。
それで東京に出る決意をして。もう帰る場所もなかったし、私には音楽以外、もう何もないんだ、って。
そんな中で、自分を見つけてくれたのがアニメだったから――

現在発売中の『ROCKIN'ON JAPAN』6月号表紙巻頭にLiSAが登場!

最強ロックヒロインの過去と今、そのすべて
10年目の傑作『LADYBUG』初インタビュー&時代に挑み続けた闘いの10年を、今こそ語る――
2本の決定版インタビューで迫る、初の表紙巻頭特集!

インタビュー=小栁大輔 撮影=Maciej Kucia


まだ誰も知らないLiSAに迫ろう、というのが今回の特集の出発点だった。
2019年7月にリリースされた“紅蓮華”、2020年10月の“炎”の、まさに国民的な大ヒットによって、一躍誰もが知るトップアーティストになったLiSAだが、その実態はどこにあるのか、どのようなキャリアを重ねることでこの場所にたどりついたのか、その物語は実はまだあまり知られていないんじゃないか、という思いがあった。

“紅蓮華”“炎”はいまさら言うまでもなく、『鬼滅の刃』というこれまた全国民が愛したヒット作の主題歌として爆発的な知名度を獲得した楽曲である。
しかし、もしもそこに存在していたのがLiSAでなかったとしたら――もっと言うなら、あの極めて高い精度で磨き抜かれた歌唱力を持ったLiSAがいなかったとしたら。流麗に上下するメロディを見事に乗りこなし、切迫したエモーションと楽曲に込められた情念的なドラマを表現してみせるあのLiSAでなかったとしたなら。僕たちは果たしてここまで、その「音楽」を通して、2020年から2021年にかけて巻き起こったこの社会現象について、熱く語り合っていたのだろうか。
それはやはり、LiSAがいたからこその、異常なまでの現象だったと強く思うのである。

僕はLiSAという人はある種の天才だと思っている。
圧倒的にオリジナルな、他の誰にも一切似ているところのない、超・強力な魅力と歌唱力を持ったシンガーであると思っている。LiSAの前にLiSAのような人はいなかったし、LiSAがこうして大ブレイクを果たしてからも、LiSAのような人は出てきていない。これからもきっと出てこないだろう。それは、LiSAのような人がたまたま出てこないから――なのではなくて、誰もLiSAのようには歌えないからだ。
真似をしようにもしようがないのである。それはなぜか。
あの触れれば切れそうに鋭く、触れれば火傷しそうにエモーショナルで、歌うことでようやく生きていられるような切迫した歌は、触れれば切れそうに鋭く、触れれば火傷しそうにエモーショナルに、そして歌うことでようやく生きていられるように切迫した生き方によって生まれてきた奇跡のようなものだからだ。その生き方をしようと思っても、誰にも真似することはできない。LiSAはそれだけの心の強さも、歌で生きていくことへの覚悟も、そして、あの向こう見ずなくらいの歌にその身を捧げ続ける、どこか破滅的なまでの精神性を持っている。それは他の誰にも持つことができない、ある種崇高なものだ。「まだ誰も知らないLiSA」とは、この無二の表現が根ざしているはずの、まだ誰も知らない物語に迫ることだ。今、そんな特集を組むことは、メディアとしての責任なのではないか、という気持ちすら僕の中にはあった。

今回はデビュー10年目に手にした新たな傑作『LADYBUG』を語った初のインタビューと、10のトピックを選んだロングインタビューの2本立てである。これまで何度もLiSAのインタビューを掲載してきたが、今回ほど広く深く届いてほしいと願うものはない。
未だかつて日本の音楽シーンに存在していなかった、ジャンルを横断し――というか、ジャンルの壁を超え、壊し、ただ圧倒的な実力と無二のチャームによって、全世代からの愛を集める最強のロックヒロイン、LiSA。その「これまで」と「今」、そのすべてに今こそ迫ろうと思う。(小栁大輔)

(『ROCKIN'ON JAPAN』2021年6月号より抜粋)



【JAPAN最新号】LiSA、最強ロックヒロインの過去と今、そのすべて。『LADYBUG』初インタビュー&時代に挑み続けた闘いの10年を、今こそ語る - 『ROCKIN’ON JAPAN』2021年6月号『ROCKIN’ON JAPAN』2021年6月号
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