現在発売中の『ROCKIN'ON JAPAN』6月号にSUPER BEAVERが登場!ひとえに、人に恵まれたということがいちばんデカいと思いますね。
これを歌いたい対象が自分たちの周りにはたくさんいるっていうのが、“愛しい人”を嘘なく聴かせてくれるいちばんの要因
“アイラヴユー”から“愛しい人”へーーさらなるスケールで歌う「愛」について。
傑作アルバムから3ヶ月。あっという間に届いた3曲が語るバンドの今
インタビュー=海津亮 撮影=オノツトム
SUPER BEAVERが止まらない。
メジャー復帰アルバム『アイラヴユー』で幕を開けた2021年、タイトル曲“アイラヴユー”が街に流れだすなか、豊洲PITで繰り返し行ったライブ「ラクダの決着、豊洲3本勝負!」で彼らのスタンスは明確になった。ガイドラインを遵守しながらひたすら有観客ライブをやり続けるのは、自分たちが状況の当事者であることをきちんと引き受けている証であり、その宣言なのだと思う。たとえ正解がどこにあるか見えなくても、SUPER BEAVERの立脚点は自分たち自身で選ばなければいけない。そのあとのZeppツアー、里帰りライブハウスツアー、そして始まるホールツアー、アリーナツアー。間違いなく2021年誰よりも数多くライブを行っているその姿は、確信に満ち溢れていて美しい。
アルバムリリースからわずか3ヶ月、SUPER BEAVERのニューシングルが届いた。
“愛しい人”というこのタイトル曲は、恋愛ソングの枠を遥かに超えた、次元の違う愛をテーマにする壮大なメッセージソングである。
《「恋が愛に成るのは いつなのかな?」/人と人で向き合ったとき その応えに触れた気がした》恋が愛に変わる瞬間を歌にするという、過去たくさんのアーティストがトライしてきた普遍的な問いを、とてもシンプルな言葉を紡ぎながらストレートに表現できるのは見事だ。
《ぱっと一言じゃ 言い表せないな 愛は/増えて 変わって 深まるから》というラストはこの状況変化を受けて、それでもどんどん前に進もうとするSUPER BEAVERそのものだという気がする。(海津亮)
(『ROCKIN'ON JAPAN』2021年6月号より抜粋)