その一挙手一投足が話題を呼び、誰もが認める世界最高峰のロックバンドと言えば、ガンズ・アンド・ローゼズをおいて他にいない。彼らは2025年5月5日に一夜限りの日本公演をKアリーナ横浜で行い、ファンを歓喜させたばかり。そして、同年12月頭には“Nothin’”、“Atlas”の2曲を突如ドロップ。これは2023年に出た“パハップス”、“ザ・ジェネラル”以来、約2年ぶりの新曲となる。どちらも簡素な曲名だが、その中身はガンズ・アンド・ローゼズの現在地を知らせる濃厚なサウンドが詰まっている。聴いた人の中には「成熟したガンズ・アンド・ローゼズ」という感想を抱いた人も少なくないだろうが、とんでもない。ファーストインパクトはもちろん、繰り返し聴いてもハッとするアレンジの連続で、何とも言えない緊張感が渦巻いている。
まずは“Nothin’”の方だが、イントロから温かみを備えた鍵盤の音色が鮮烈に響く。リスナーの胸の内に明るい光が差すようなポップ感にちょっと驚いてしまった。その鍵盤にスラッシュのギターはぴたりと寄り添い、美しく共鳴している。だが、次第にギターは泣きの叙情味をグングン高め、アクセル・ローズがマイルドな声質からハイトーンに移行する後半の展開は実にドラマティック。ガンズ印満載のバラードと言えるだろう。
対して、“Atlas”はダフ・マッケイガンの力強いベースラインがボトムを固め、そこで伸び伸びと歌い上げるアクセルの稀有な個性を存分に堪能できる。スラッシュが流麗に弾き倒すパートにも興奮せずにはいられない。また、緊張と緩和のダイナミズムに溢れたメロディも中毒性が高くて素晴らしいのだ。
これら新曲と共に2026年の春から夏にかけてツアーを行うことも発表。日本公演があるかは今の時点では不明だが、今回リリースされた“Nothin’”と“Atlas”がライブでどんな威力を発揮するのか興味は尽きないし、その先に予定されている新作にも期待したいところ。ガンズ・アンド・ローゼズのケミストリーは、今なお激しく燃え続けているのだ。(荒金良介)
ガンズ・アンド・ローゼズの記事は、現在発売中の『ロッキング・オン』2月号に掲載中です。ご購入はお近くの書店または以下のリンク先より。
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