レッド・ホット・チリ・ペッパーズの看板ベーシスト:フリーが初のソロアルバムリリースを発表。その真意に迫る!

レッド・ホット・チリ・ペッパーズの看板ベーシスト:フリーが初のソロアルバムリリースを発表。その真意に迫る!

2度の来日も果たした2022〜24年のレッド・ホット・チリ・ペッパーズによる『アンリミテッド・ラヴ』世界スタジアムツアーは、ツアー中にもう1枚のアルバム『リターン・オブ・ザ・ドリーム・カンティーン』を発表し、締めくくりにはパリ五輪閉会式でのパフォーマンスを披露するなど、40年以上のキャリアを持つバンドがなお挑戦を更新し続ける姿を壮大に示した。その余韻が冷めやらぬなか、フリーがキャリア初のソロアルバムを今年リリースすると発表し、再び驚かせた。

本人いわく「この40年間は怠っていたが、3年前から毎日トランペットを演奏していた」という。その成果の一端として発表された先行シングルが“ア・プリー”だ。幕開けは明らかにフリーの演奏と分かるが、より柔らかなエレクトリックベース。作詞、作曲も自ら手がけ、スポークンワードを交えた7分超の楽曲は、LAのジャズ/即興シーンを牽引してきた仲間たちと紡がれる、実験的でスピリチュアルなモダンジャズ作だ。ジャズミュージシャンである継父の影響を受け、最初に手にした楽器はコルネット、高校ではトランペットを演奏していたフリーにとって、本作は満を持して自身の音楽的ルーツと向き合った一歩といえる。

“ア・プリー”では、3歳児の父でもある彼が放つ《子どもたちは知りたがってる》という怒りの言葉に始まり、《解決策がない》という絶望を経て、《平和と愛》という“嘆願”に至る。その揺れ動く感情を、サウンドが正直に映し出す。フリーはこの歌詞を、世界に広がる分断を見つめつつ、「その先にある“愛”の場所を渇望している」と語る。MVは娘クララ・バルザリーが監督し、ひとりで踊るフリーの姿が、この音楽の内省性を象徴している。

参加メンバーにはマウロ・レフォスコやジェフ・パーカーら先鋭が名を連ねる。現在活況にあるジャズシーンの只中で、どんなサウンドが提示されるのかも大きな聴きどころだ。

これまで断片的に目撃してきたフリーの世界観が、レッド・ホット・チリ・ペッパーズという文脈を脱ぎ去り、ここまで繊細に、ピュアに真正面から曝け出される。アルバム全貌が明らかになる日が待ち遠しい。(中村明美)


フリーの記事は、現在発売中の『ロッキング・オン』2月号に掲載中です。ご購入はお近くの書店または以下のリンク先より。

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