【今月の気になるあいつ】オーケールー
フランス、ポワティエ出身のSSW/プロデューサー。幼少期からピアノとチェロを学びクラシックの素養を培う。ゴリラズに影響を受けエレクトロポップに傾倒。2015年にパリへ拠点を移し、女性DJ集団TGAFを結成。ライブと並行してEPやリミックス音源を発表し頭角を現す。2025年2月、待望の1stアルバム『choke enough』をリリースし、そのエモーショナルかつ透明感に満ちたサウンドがリスナーと批評家から高く評価された。現在発売中のロッキング・オン2月号では、「気になるあいつ」にてオーケールーを掲載しています。本記事の一部をご紹介。
フランス出身のアーティスト、オーケールー(Oklou)が2025年に発表したファーストアルバム『Choke Enough』は、いわゆるチャート的な盛り上がりとは異なるルートで、静かに、しかし確実にリスナーを増やしている作品だ。爆発的に拡散するのではなく、ファッションや映像、クラブカルチャー、そしてアートといったさまざまな領域のなかで、感覚が通じ合う人を起点にじわじわと浸透していく──この独特の伝播のしかた自体が、オーケールーという存在を象徴している。
オーケールーことメアリールー・メイニエルは、フランス西部の街ポワティエで育った。幼い頃から聖歌隊に所属し、ピアノやチェロを学ぶなどクラシック音楽が原体験にある。一方、思春期にはゴリラズやマッシヴ・アタックといったポップ〜オルタナティブミュージックに惹かれ、インターネットを通じて電子音楽やクラブミュージックにものめり込んでいく。アカデミックとDIY、アナログとデジタル、聖歌とクラブ。対極的な要素を並行して受け取ってきた背景は、のちの作品にそのまま結晶することになる。
そして2025年、ついにリリースされたのが『Choke Enough』である。この作品のサウンドはひと言では表しにくい。ドリームポップとも言えるし、アンビエントR&Bのようでもあり、ハイパーポップ以降の電子音楽の文脈にも接続している。そして、クラシック由来の荘厳な旋律と中世・宗教音楽を思わせる幽玄性すらも感じられ、それらが全編にわたって片時も定まらないまま揺れながらひとつの景色を成す。シンセのアルペジオやアンビエントのテクスチャ、滑らかなボーカルがミックスされ、リスナーをどこか別の世界へ誘うように響いていくのだ。
(以下、本誌記事へ続く)
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