新作を鋭意準備中だというカニエ・ウェストだが、デス・ロウ・レコードのオーナーとしてヒップホップ界に一時代を築いたシュグ・ナイトといよいよ法廷で対決することになる。争点は05年にマイアミのナイトクラブで起きた銃撃事件をめぐってのこと。
訴えによれば、カニエがショア・クラブという店で主催したパーティにシュグが出席した際、発砲事件が起きて足に銃撃を受け、その損害賠償として100万ドル(約9000万円)の請求を立てているというもの。
シュグによれば、その晩のパーティの警備がおろそかだったせいで自分は被害に遭ったとしているが、カニエも店側もこれを真っ向から否定している。
現在のところ、12月6日にマイアミで公判を行うことがパトリシア・セイツ地方判事によって言い渡されている。
シュグの代理人であるマイク・ブラマーはシュグの治療には20万ドル(約1800万円)かかったと説明していて、さらには事件で紛失したピアスは13万5000ドル(約1200万円)したのだという。
「こんなVIPばかりのパーティにどうして拳銃を持ったような人間が紛れ込めたのか。これでは到底、世の中の基準に見合わないということです」とブラマーは指摘する。しかし、これまでのシュグの行状からして、シュグが自分の手下に自分を撃たせたという自作自演説も流れている。いずれにしても、ピッチフォークなどは、06年に破産しているシュグにとってはこれが最後の一攫千金のチャンスだろうと報じている。
「今や誰もカニエのことなど好きではありませんよ。数百万単位でレコードは売れてますけどね、みんなカニエのことなんかゲンナリしているんですから」とカニエをこきおろすブラマーだが、それはそっくりそのままシュグのことを言っているような……
ちなみにカニエの新作にはQ-ティップ、RZA(レザ)、ピート・ロックなどが参加していて『Good Ass Job』というタイトルで進行している。なかなか本格的な内容を匂わせるこの新作、夏にはリリースにこぎつけそうだとか。
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