2009年に取り壊されたニューヨークのシェイ・スタジアムにおける最後のライブ・パフォーマンスを収録したライブ盤『ライヴ・アット・シェイ・スタジアム』を4月13日にリリースするビリー・ジョエル。実はこのタイミングに合わせて6月に回想録『The Book of Joel』の刊行も予定していたのだが、ビリーの希望で急遽出版がとりやめになった。
本はすでに編集も終えていて印刷に入る寸前で中止になったため、メディアには一部書評や本の紹介用のゲラも出回っていたとローリング・ストーン誌が伝えている。
ビリーは突然のとりやめについて声明文でこう語っている。「今回出版に取り組んでみて実際に本を書いてみてわかったのは、実はぼくは過去について語ることにたいして興味がないということで、ぼくの人生におけるいい時や悪い時の波を最高に表現しているのは自分の音楽だということに気がついたのです」。
また、ビリーの広報も、ビリーの歌詞と音楽こそがなによりも自分の人生について物語っているとあらためて納得したのではないかと説明している。
なお、版元となったハーパー・コリンズは今回の出版のためビリーと300万ドル(約2億4900万円)もの契約を交わしたというが、ビリーは全額返却するという。ただ、契約の詳細については明らかにされていない。