過去のグラストンベリー・フェスティヴァルの出演で最高のものはどれだったかという投票をNMEが募ったところ、2004年にメインのピラミッド・ステージにヘッドライナー出演した際のミューズが1位に輝いている。
投票はオンラインで行われ、24時間で2万票集めたが、ミューズがレディオヘッド、ポール・マッカートニー、ブラー、デヴィッド・ボウイ、パルプ、スティーヴィー・ワンダーらの激しい追い上げを押さえて1位を獲得した。
出演当時、ミューズのマット・ベラミーはこう語っていた。「ぼくたちがやってきた中でも最高のライブだったと思うよ。間違いなく、ぼくたちにとって最大のギグとなったね。それなのに、少しも悩むところはなかったんだ。ギグの前も珍しく気持ちが落ち着いてたし。気持ちよかったよ!」
その一方で、グラストンベリー・フェスのオーガナイザーのエミリー・イーヴィスはこう語っている。「ヘッドライナーにミューズを起用したのを疑問視している人もいたのよね。『ポール・マッカートニー、オアシス、ミューズ? うーん……』っていう感じで。でも、こっちは『まあ、みてなさいよ!』って思ってて。そうしたら、本当にみんなもぶったまげるような内容で。あの年度の最高峰のパフォーマンスだったから。あの時のオーディエンスは全員が『なんなの、このすごいの?』って感じで。だから、究極のブッキングだったっていうわけ」。
圧勝のライブではあったが、ドラムのドミニク・ハワードにとっては悲劇のライブともなった。息子の勇姿を観るためにグラストンベリーを訪れていたドミニクの父親はライブ後心臓発作に襲われ、その晩、帰らぬ人となった。
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