イギリスで9月13日に超党派による同性愛者の人権擁護活動団体であるカライデスコープが立ち上げられるにあたって、エルトン・ジョンとジョージ・マイケルがこの結成式に出席するという。
カライデスコープの結成式はイギリスの下院議会で行われることになっているが、団体はイギリス連邦に属する各国、特にアフリカ各国での同性愛差別や蔑視を糾していくのを目的としているという。
カライデスコープはデヴィッド・キャメロン首相やニック・クレッグ副首相、野党労働党のエド・ミリバンド党首らも後押していて、団体は19世紀にイギリスの旧植民地だったこうした各国で施行され、そのままになっている数々の同性愛取締法の廃止を目的としていて、ゲイやレズビアンの市民の検挙、あるいはゲイやレズビアンに加えられているビジネス面や政治的な圧力の撲滅などを目指しているとインディペンデント紙が伝えている。
現在、イギリス連邦に加盟している54ヶ国中、38ヶ国では今でも同性愛は犯罪とみなされていて、たとえば、トリニダード・トバコでは最大で25年の禁固刑、マレーシアでは最大20年の禁固刑と鞭打ちの刑に処される可能性がある。こうした国々での同性愛取締法はすべてイギリスが宗主国として各国を植民地として統治していた時代に導入されたもので、その後、各国が植民地から独立していった過程でも法律が廃止されることはなかった
キャメロン首相はこう語っている。
「一部の国では人がどんな扱いを受けるやもしれないということは単純に嘆かわしいです。こうした人々がその権利を踏みにじられ、偏見と暴力にまでさらされているということ。わたしはイギリスにこうした状態の改革のための世界的な灯となってほしいのです」
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